
Oliveってどういうサービスなの?
メリット・デメリットを知りたい
この記事では、現役銀行員の筆者が三井住友銀行の新サービス「Olive」について解説します。
Oliveは、モバイルアプリで資産を一括管理できるサービスです。
ここ最近、注目を集めていますが、実際のところメリットのある便利なサービスなのでしょうか?
銀行員目線でOliveのメリット・デメリット、利用する価値があるかどうかなど詳しく解説します。

筆者:おむこ
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Oliveとは?
Oliveってどんなサービスなのでしょうか?
三井住友銀行のOliveとは、銀行口座、資産運用、クレジットカードなどの金融サービスをひとつのアプリで管理ができる画期的なサービスです。
資産管理に時間をかけることができない、忙しい現役世代に嬉しい仕組みといえます。
Oliveを利用するには、「Oliveアカウント」を作成する必要があります。
Oliveアカウントとは?作成方法は?
Oliveの資産管理サービスを利用するには、以下の5つを行う必要があります。
これらを行うことで「Oliveアカウント」を作成し、資産管理サービスを利用できます。
- Oliveフレキシブルカードを作成する
- SMBC IDを作成する
- SMBCダイレクトに登録する
- SMBCの普通口座を持っている
- Web通帳に設定する
5つの条件を見ると、三井住友銀行関連の条件が多いことがわかります。
Oliveは三井住友銀行のサービスなのでこの辺りは仕方ありませんね。
Oliveって持つべき?クレカ積立できる?
この辺りについては、別記事で解説しているのでよければそちらをご確認ください。
かなり詳しく解説しています。個人的には、Oliveプラチナプリファードはおすすめです。その理由も解説。
Oliveでなにができるの?
では、Oliveでは何ができるのでしょうか?
- フレキシブルカードが使える
(キャッシュ、クレジット、デビット、ポイント払い) - Vポイントがザクザク貯まる(最大15%)
- SBI証券もOlive内で管理(見える、まとまる)
- 銀行・証券だけでなく「保険」もまとまる
順番に、カンタンに解説しますね。
フレキシブルカード|4つの役割
Oliveではフレキシブルカードが大きな特徴です。
「4つの役割」を1つのナンバーレスカードで実施できます。
- 銀行でのキャッシュカード
- クレジットカード
- デビットカード
- ポイントカード(Vポイント)
近年はサービスの向上により、クレジットカードやキャッシュカード、ポイントカードなど、お財布に何枚も持つ必要があります。
しかしOliveでは、たった1枚のナンバーレスカードでそれら全ての役割を行うことができます。
【最大15%】Vポイントがめちゃくちゃ貯まる
Oliveのもう一つの大きな特徴として、対象店舗での利用時はVポイントが最大15%も貯まります。
- クレジットカード(年会費無料):0.5%~1.0%
- ゴールドカード:1.0%前後
- Oliveのクレジット払い(対象店舗タッチ決済):5.0%〜最大15%
年会費が無料であるスタンダードのクレジットカードや、ゴールドカードに比べても、Oliveの対象店舗での還元率は圧倒的に高いです。
この辺りの仕組みは次の章で詳しく解説します。
SBI証券口座もOlive内で管理できる
Oliveを利用すると、SMBCアプリの中で、SBI証券の取引残高・損益情報の管理が可能です。
またSBI証券での投資信託の取引も可能で、もちろんクレカ積立も可能です。
- 取引残高の確認
- 損益情報の確認
- 投資信託の売買
- クレカ積立(最大5%のポイント付与)
SBI証券は、クレカ積立時に投資信託の購入金額の最大5%のポイント付与を受けられるのが大きなメリットです。
このクレカ積立もOliveを利用すると、SMBCアプリ内で一括管理できるので非常に便利ですね。
銀行・証券だけでなく、保険も
Oliveを利用すると、SMBCアプリ内から三井住友カードの「保険ポータルサイト」を経由し、ライフネット生命グループの保険商品やサービスに接続することが可能です。

三井住友カードとライフネット生命の連携は2022年10月に発表されたところなので、今後さらにサービスが拡大される可能性もありそうですね。
【なぜ最大15%?】OliveならVポイントがザクザク貯まる仕組み
次に、Oliveの最大の特徴であるVポイント最大15%還元の仕組みを解説します。
3段階でVポイント還元率がアップする
OliveだとVポイントの還元率が3段階でアップします。
- 通常の還元率:0.5%
- 対象店舗でのタッチ決済:+4.5%
- 家族の登録:+5.0%(1人につき+1.0%)
- Vポイントアッププログラム:最大+5.0%
→ 全て合わせると、15%のポイント還元
Oliveのフレキシブルカードでクレジット払いすると、通常は0.5%のポイント還元です。
しかしここから3段階でVポイント還元率がアップします。
まずは、コンビニ・飲食店の対象店舗でタッチ決済するだけで、+4.5%となり、合計5.0%のポイント還元になります。
続いて、家族登録を行うと、最大「5.0%」ポイント還元率がアップします(1人につき1.0%アップ)。
最後に、Vポイントアッププログラムでさらに「+5.0%」還元率がアップします。
Vポイントアッププログラムとは
ではVポイントアッププログラムの内容を見ていきます。
* Vポイントアッププログラムの詳細
対象サービス | 還元率 | 達成条件 |
---|---|---|
Oliveアカウントの 選べる特典 | +1% | Oliveアカウントの選べる特典で 「Vポイントアッププログラム+1%」 を選択する |
Oliveアカウントの ご契約&アプリログイン | +1% | Oliveアカウントに契約し、 三井住友銀行アプリもしくはVpassアプリ へ月1回以上ログイン |
Oliveアカウントの ご契約&住宅ローン のご契約 | +1% | Oliveアカウントに契約し、 住宅ローンの契約があること |
SBI証券① | +0.5% | 当月の投資信託の買付 が1回以上 |
SBI証券② | +0.5% | 当月の国内株式 or 米国株式の取引 が1回以上 |
SBI証券③ | +1% | 当月末のNISA/つみたてNISA口座 の保有資産評価額が30万円以上 |
合計 | +5% |
Vポイントアッププログラムは、6つの項目に分かれています。
これら全てを満たすと、合計で+5.0%のポイント還元率のアップが得れます。
ただし、「住宅ローンの契約があること:+1.0%」は難しい人もいると思うので、実質的には+4.0%になるかと思います。
対象のコンビニ・飲食店でのみ還元率がアップする
また、Vポイントアッププログラム・家族登録などのポイント還元率アップは「対象のコンビニ・飲食店利用時のみ」となります。
例えば、対象店舗以外の利用時に、「Vポイントアッププログラムの条件」や「家族登録」をしていたとしても、ポイント還元率は「0.5%」のままになります。
あくまで、ポイント還元率が3段階でアップするのは「対象のコンビニや飲食店」の利用時のみという点は注意が必要です。
対象のコンビニや飲食店で、仮に2000円の支払いを行うと、「300円分」のVポイントを得ることができます(最大15%分)。
Oliveを使う3つのメリット

ここまで「Oliveの特徴」を解説してきました。
Oliveのメリットをまとめていきます。Oliveのメリットは以下3つです。
- 対象店舗でVポイントが圧倒的に貯まりやすい
- 資産をアプリで一括管理できる
- SMBCの振込手数料が無料になる
(メリット1) Vポイントが圧倒的に貯まりやすい(対象店舗)
Oliveを利用する大きなメリットは「Vポイントが圧倒的に貯まりやすい」ことです。
先ほども解説したので繰り返しになりますが、通常のクレジットカードでは0.5%〜1.0%の還元率が多いです。
しかしOlive利用者が対象店舗でタッチ決済を行うと、最大15%のポイント還元を受けることができます。
この対象店舗をよく利用する方にとっては、非常に大きなメリットではないでしょうか?
(メリット2) 資産をアプリで一括管理
Oliveを利用すると、三井住友銀行アプリでSMBC銀行口座・SBI証券口座・クレジットの使用状況などを一括で管理できます。
近年は、スマホアプリでの管理がメインになっていますが、アプリの数が多すぎて、きちんと管理できていない人も多いかと思います。
その点で、三井住友銀行やSBI証券を利用している人にとっては、資産状況を1つのアプリで確認できるので、Oliveは非常に便利なのではないでしょうか。
(メリット3)SMBCの振込手数料が無料になる
Oliveを利用するもう一つの大きなメリットは、三井住友銀行から他の銀行に振り込みを行う際の「振込手数料が無料」となります。
一回振り込みを行うと、手数料が165円〜330円必要となります。
せっかくポイント還元率が高くてお得でも、振り込み手数料を数回行うと、ポイント還元率分はすぐになくなってしまいます。
その点、三井住友銀行をメインバンクとして利用している場合、他行振込手数料無料は非常に大きなメリットになると思います。
Oliveのデメリットは?

「Olive」って便利そうだけど、正直イイ話ばっかりでもないです。
デメリットもきちんと確認しておきましょう。
- フレキシブルカードはVISAのみ、銀行はSMBCのみ
- 連携や利用が逆に面倒・複雑と感じる方も
- 最大15%は対象店舗が限られている
(デメリット1)フレキシブルカードはVISAのみ、銀行はSMBCのみ
Oliveを利用するためには、「フレキシブルカードの発行(VISA指定)」と「三井住友銀行の口座開設」が必須です。
フレキシブルカードでの決済も、全て三井住友銀行の口座から引き落としとなります。
つまり、他の銀行をメインバンクとなっている人は、少し利用のハードルが高いといえます。
逆に、現在のメインバンクが三井住友銀行の人や、メインバンクが決まっていないような方は、Oliveは便利なサービスと言えます。
(デメリット2)連携や利用が逆に面倒・複雑と感じる方も
Oliveは、三井住友銀行口座、フレキシブルペイの決済情報、SBI証券の口座情報などを三井住友銀行アプリで一括管理できます。
一方で、これらの連携や利用が「逆に面倒・複雑でわかりにくい」と感じる方もいるかと思います。
そのように感じる方は、Oliveは向いていないと言えますね。
(デメリット3)最大15%は対象店舗が限られている
これはデメリットと言えるかわかりませんが、
Oliveの売りの一つである「ポイント還元率:最大15%」というのは、対象店舗のみとなります。
対象店舗は以下になります。
対象のコンビニ・飲食店がVポイント加算の対象となります。
逆に言えば、これらの店舗以外での利用に関しては、通常のクレジットカードと同じレベルの還元率(0.5%)しかありません。
なので、対象店舗をよく利用する方は非常に大きなメリットがありますが、利用しない場合はそれほどメリットはありません。
この点、注意が必要となります。
Oliveが向いている人・向かない人

ここまでOliveの「メリット・デメリット」をまとめてきました。
メリット・デメリットが分かれば、Oliveを利用するべき人・利用する必要がない人が分かりますね。
ここからは個人的な考えにもよりますが、Oliveは向いている人・向いていない人を整理していきます。
Oliveを利用する必要があまりない人たち
先に、Oliveのメリットの恩恵をあまり受けれない人を整理します。
つまり、Oliveに向いていない人・積極的に利用する必要がない人になります。
- 三井住友銀行以外の銀行がメインバンクの人
- SBI証券以外の証券会社がメインで資産運用している人
- コンビニなどの対象店舗をあまり利用しない人
- すでに三井住友カード(NL)を持っている人
やはり、三井住友銀行以外の銀行や、SBI証券以外の証券会社がメインになっている人は、利用する価値が低いと考えられます。
しかし、これを機に、三井住友銀行やSBI証券に切り替える場合は、Oliveを利用する価値はあると思います。
あともう一つ、Vポイント加算対象店舗(対象のコンビニや飲食店)をあまり利用しない人は、Oliveの大きなメリットを活かすことができません。
なので、利用する価値はそれほど高くないとも言えます。
Oliveをいますぐ利用するべき人たち
続いて、Oliveをいますぐ利用するべき人・向いている人を整理します。
- 対象のコンビニや飲食店を日常よく利用する
- 三井住友銀行がメインバンク
- SBI証券で資産運用している人
- ナンバーレスカードが欲しい人
- これから資産運用を始める人(新社会人の方など)
いますぐ利用するべき人たちは、まず対象のコンビニや飲食店を日常よく利用する方です。
これに該当する方は、いますぐにでもOliveを始めて、Vポイントをがっつり貯めていきましょう。
絶対に、利用する価値があると思います。
他にも、三井住友銀行やSBI証券がメインとなっている方は、Oliveは便利なサービスになると思います。
また新社会人の方など、これから銀行や証券口座を作って、資産運用を始めていく方もOliveは検討してみる価値はあると思います。
フレキシブルカード1枚で、銀行のキャッシュカード、クレジットカード、ポイント払いなどできるので、これ一枚で日常生活は困りません。
では、Oliveが向かない人はどうしたらいい?

Oliveに興味があったけど、私にはあまりメリットはないみたい・・・
このような方もいるかと思います。
Oliveは三井住友銀行のサービスなので、三井住友銀行を利用していない人が無理に利用する必要はありません。
それでも、個人的には、Oliveプラチナプリファードはおすすめです。
理由は、年会費33,000円が初年度無料なのでクレカ積立の還元率5%を丸々ゲットできます。
その他もポイント還元率がかなり高いカードなので、利用する価値があります。以下の記事で解説してます。
【まとめ】Oliveとは?

この記事では、三井住友銀行の新サービス「Olive」について解説してきました。
Oliveは、Vポイントが対象店舗で最大15%還元となる大きなメリットや、フレキシブルペイや資産一括管理など便利なサービスです。
一方で三井住友銀行やSBI証券に対象が絞られているなど、向き不向きもあります。
利用する価値がある人は、いますぐにでも利用するべきです。一方でそれほどメリットを受けれない人は無理に利用する必要もありません。
Oliveのメリット・デメリットをきちんと理解した上で、恩恵を受けれる方は積極的に利用していきましょう。
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