この記事では、「これから米国株への投資を始めてみたいという方」「証券会社はどこがおすすめなの?悩んでいる方」のために、米国株のネット証券のおすすめ4社について紹介します。
これから米国株への投資をネット証券で始めたいと考えている人は、ぜひ最後まで目を通していただき参考にしてみてください。
- 米国株ネット証券選びのポイントを紹介します
- おすすめの証券会社4社の特徴を解説し、比較します
- 米国株をこれから始める方のために、情報源とおすすめ銘柄を紹介します
この記事を書いている ふぃたろう は、2016年から現在に至るまで5~6年間、米国株へ投資を行っている会社員兼ブロガーです。今回は、米国株を始めるためのネット証券会社を比較します。私自身は、日本株への投資は全く行なっておらず、100%米国株への投資となっていますので、ご参考になれば幸いです。
米国株のネット証券選びのポイント

米国株のための証券会社を選ぶ際のポイントが5つあります。順々に説明していきます。
- 取り扱い銘柄数
- 売買手数料
- リアルタイム株価の表示
- 注文方法
- トレードツール(取引画面の使いやすさ)
取り扱い銘柄数
米国株の取り扱い銘柄数は、多ければ多いほど投資の選択肢が増えるため、重要なポイントとなります。
証券会社に依っては、取引できる銘柄が少なく、「口座開設したものの購入したい銘柄が無い」ということが無いように事前に確認しましょう。
ここでは4つの証券会社を比較してます。銘柄数はマネックス証券が最も多くなっています。続いてSBI証券が多くなっています。ここに記載のない証券会社を含めても「マネックス証券」「SBI証券」は取り扱い銘柄数ではトップになります。
最近ではSBI証券の取扱銘柄数が増加しており、2020年にも1000銘柄新たに取扱が増えるなど、今後はSBI証券が最も多い取り扱いとなる可能性もあります。
なので、銘柄数だと「マネックス証券」「SBI証券」がおすすめとなります。
LINE証券では米国株/米国ETFの取り扱いはありませんが、投資信託だと優秀な商品の取り扱いがあるので、コツコツポイント投資で米国株へ投資する場合、LINE証券も十分活用することが可能です。
手数料(売買・為替)
米国株や米国ETFの売買には、「取引手数料」と「為替手数料」が必要です。安いに越したことはないので整理します。
取引手数料は、3社同じ手数料となっています。しかし為替手数料は差があります。通常通り購入するとマネックス証券が最安値です。つまり手数料だと「マネックス証券」がおすすめとなります。
(※)SBI証券×住信SBIネット銀行を組み合わせて為替手数料を下げる方法
SBI証券を単独で利用すると、他社と為替手数料のメリットはありませんが、住信SBIネット銀行と組み合わせると、為替手数料が最安値で米国株の取引が可能となります。
買付時 | 売却時 | |
SBI証券(単独)、楽天証券 | 25銭/$1 | 25銭/$1 |
マネックス証券 | 無し | 25銭/$1 |
SBI証券×住信SBIネット銀行 | 4銭/$1 | 4銭/$1 |
よって、銀行との組み合わせを考えると、「SBI証券」が米国株の取引手数料は最安値となります。
リアルタイム株価表示機能
今回紹介しているネット証券会社は、アプリが展開されており、常に株価を確認することが可能です。しかし米国株の取引ページでは、通常15分遅れた株価が表示されます。
各社の15分ディレイ表示は、追加で費用を支払うか、所定の条件を満たすと無料でリアルタイム表示を利用することができます。
15分前の株価と現在の株価だと大きく異なる場合もあるため、可能な限りリアルタイム表示を活用したいものです。
月々お金を払えばいずれも利用可能ですが、無料条件を見ると「マネックス証券」が良さそうです。
月1回以上株価を売買する方は、SBI証券・楽天証券でも問題ありません。
注文方法
株価を売買する際、注文方法には様々な種類があります。注文方法も多彩な方が、売買条件を反映させやすくなるため便利です。
- 指値:価格を指定して売買する注文方法
- 成行:価格を指定しないで売買する注文方法
- 逆指値:指値注文とは逆で、指定した条件より株価が高くなったら「買い」、安くなったら「売り」といった条件注文が可能な方法
- トレールストップ:株価の上昇幅、または下落幅に合わせて、逆指値注文の条件価格をリアルタイムで自動修正しながら売買する注文方法
→ 例えば、売り注文の場合は、株価の上昇に合わせ逆指値価格が切り上がっていき、株価が下落に転じ逆指値価格に触れると注文が発注されます。つまり、株価の上昇を追従しつつ反落したところで売るという注文が可能で、損失を限定しながら利益を伸ばすことが狙えます。
マネックス証券では、かなり絞った条件で売買が可能で、短期/中期売買や株中級者以上の方などには重要になってきます。初心者の方や長期投資を中心とする方は、SBI証券・楽天証券でも問題なく資産運用を行うことが可能です。
トレードツール(取引画面の使いやすさ)
トレードツール(取引画面、取引のしやすさ)については、次の章の「各社ネット証券の特徴(メリット・デメリット)」の中で、紹介していきます。
各社ネット証券の特徴(メリット・デメリット)

ちなみに私は、SBI証券・マネックス証券・楽天証券・LINE証券の全ての口座を利用しています。いかのような使い分けを行なっています。
- SBI証券/楽天証券:長期投資用
→クレジットカード決済で投資信託を購入し米国株へ長期投資を行なっています
長期投資用の米国ETFは、SBI証券で為替コストを抑えて運用 - マネックス証券:短期中期用
→米国個別株/米国ETFを購入する際に利用 - LINE証券:ポイント等使用
→ポイントや日本株セールで得た資金を全て「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」に投入し米国株へ資金を投入
ここでは各社の特徴やメリット・デメリットを説明します。
SBI証券

SBI証券は、ネット証券の中でも口座開設数No.1の証券会社になります。
米国株銘柄数 | 約4200銘柄 |
米国株取引手数料 | 0.495% (税込) or 上限$22 |
為替手数料 | 25銭/$ (片道) 住信SBI銀行利用で4銭/$(最安値) |
株価表示 | 15分ディレイ ※リアルタイム表示の利用は月330円 or 月1回以上の約定 |
売買注文期限 | 最長15営業日 |
特定口座 | 対応 |
NISA口座 | 対応 |
スマホ版アプリ | あり(米国株専用アプリ) |
米国株/米国ETFへ投資する際、住信SBIネット銀行との組み合わせで為替手数料が最安値となる点が特徴です。
また初心者の方におすすめの米国株へ連動した投資信託に、優秀な商品が多く、最近口座開設数No.1となっていると考えられます。
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
- SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
トレードツール
取引する際の様子を簡単に紹介します。スマホ版は専用の米国株アプリの画面になります。
PC版

スマホ版

楽天証券

楽天証券は、他の楽天のサービス(銀行やカードなど)を既に利用している場合、メリットが大きい証券会社です。
米国株銘柄数 | 約4000銘柄 |
米国株取引手数料 | 0.495% (税込) or 上限$22 |
為替手数料 | 25銭/$ (片道) |
株価表示 | 15分ディレイ ※リアルタイム表示の利用は月330円 or 月1回以上の約定 |
売買注文期限 | 最長30営業日 |
特定口座 | 対応 |
NISA口座 | 対応 |
スマホ版アプリ | あり |
基本的にはSBI証券と同じですが、為替手数料はSBI証券より割高となります。しかし売買注文期限は30営業日とSBI証券より長くなっています。
トレードツール
取引する際の様子を簡単に紹介します。スマホ版はアプリの画面になります。
PC版

スマホ版

また楽天証券の口座を持っていると「日経テレコン」が無料で利用できる点も地味に嬉しいですね。
マネックス証券
米国株銘柄数 | 5000銘柄超え |
米国株取引手数料 | 0.495% (税込) or 上限$22 |
為替手数料 | 買付:無料 売却:25銭/$ |
株価表示 | 15分ディレイ ※米国ドル or 米国株の保有で無料で リアルタイム表示を利用可能 |
売買注文期限 | 最長90営業日(最長) |
特定口座 | 対応 |
NISA口座 | 対応 |
スマホ版アプリ | あり |
マネックス証券は、米国株取り扱い数銘柄数5000超えであり為替手数料も買付時は無料と、優れた点が多くあります。売買注文期限も最長の90日となっており、加えて株価チャートをみるアプリなども豊富にあります。
初心者の方もツールなどを使いこなせればかなり便利な証券会社となっています。
トレードツール
取引する際の様子を簡単に紹介します。スマホ版はアプリの画面になります。
PC版

スマホ版

LINE証券(※)

米国株銘柄数 | 5~6銘柄(投資信託のみ) |
米国株取引手数料 | ー |
為替手数料 | ー |
信託手数料 | 0.0968%/年 |
株価表示 | ー |
売買注文期限 | ー |
特定口座 | 対応 |
NISA口座 | 非対応 |
スマホ版アプリ | あり |
他 | ポイント投資 日本株セール・キャンペーンの実施 |
LINE証券は、米国個別株や米国ETFの取引を行うことができません。
しかし米国株に連動する投資信託の扱いがあるので、米国株への投資は可能です。
- 日本株セール/キャンペーンで得た資金や貯めたポイントで投資が可能
- 貯めた資金やポイントで投資信託「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を購入する
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は米国株へ投資する代表的な投資信託であり、非常に優秀です。これまで紹介してきた「SBI証券」「楽天証券」「マネックス証券」に加えて「LINE証券」を活用し、ポイント投資をこつこつ行うのがおすすめです。
米国株おすすめ証券会社4社の比較

4社の比較
ここまで紹介してきたネット証券会社4社の内容をまとめて整理してみます。これから米国株投資を始める方は、以下の4つのネット証券を検討するといいと思います。
4社どれを選択しても口座開設に伴う費用はかかりません。口座開設時には必ず「特定口座(源泉徴収あり)」にチェックを入れて開設しましょう。そうすれば確定申告が不要となります。
初心者おすすめの「SBI証券」と「楽天証券」
これから初めて証券会社の口座を開設する方は「SBI証券」or「楽天証券」をおすすめいたします。
現在、「住信SBIネット銀行」「楽天銀行」の銀行口座をお持ちの方は、ご自身に合わせて2つのどちらかを選べばOKです。
銀行口座もこれから一緒に準備する方は、「SBI証券+住信SBIネット銀行」だと、米国ドルへの為替交換手数料を他のどこの証券会社よりも、一番低く抑えることができるためおすすめです。
SBI証券、楽天証券はクレジットカード決済でポイント付与がある
SBI証券と楽天証券は、それぞれクレジットカード決済で投資を行うことができます。


- SBI証券:三井住友カード(ナンバーレスカード)
- 楽天証券:楽天カード
両社ともに最大5万円/月まで可能で、楽天は「投資信託の購入金額×1%」・SBI証券は「投資信託の購入金額×0.5%(期間限定で1.5%にアップ中)」のポイントを受け取ることができます。
投資信託の運用コストがだいたい 0.1%程度なので、ポイントによるキャッシュバックは非常に大きいですね。
米国株に力を入れる「マネックス証券」
株の売買を短期的・中期的に行なっていきたい場合、マネックス証券の売買ツールや注文方法の豊富さが非常に便利です。
リアルタイムでの株価表示条件もハードルが低く、米国株を持っているだけで利用が可能。また時間外時間の取引も可能で、SBI証券や楽天証券では利用できないサービスも豊富です。
今後本格的に米国株の売買を進めていきたい方は、この際にマネックス証券の口座開設をおすすめします。
「LINE証券」の魅力とは?
LINE証券の魅力については、「ポイント投資でこつこつ楽しく投資ができること」「日本株を1株単位でセールやキャンペーンの中で購入できる」2点です。
LINE証券は、時々日本株のタイムセールが行っており、最大7%オフで株を購入することができます。翌日すぐに売却すると、タイムセール分の利益を丸々受け取ることが可能で、それを活用し米国株の投資信託へ投資することが可能です。
LINE証券で米国株へ投資できる投資信託は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」になります。以下の記事で紹介していますので、気になる方はご覧ください。
まとめ

この記事では、これから米国株への投資を開始される方向けに、おすすめのネット証券会社の紹介と比較を行いました。以下、この記事のまとめになります。
悩んで決めきれない方は、SBI証券 or 楽天証券をおすすめします。物足りなくなってきたら、高機能ツールや注文方法も豊富な「マネックス証券」の口座開設を行えば問題ありません。
何か一つメインの証券会社の口座を解説した後、更に投資を進めたい方はLINE証券を用いてこつこつポイント投資や日本株のセールを利用し資金を確保すればOKです。