この記事では、「S&P500」に連動する「2大投資信託」の「月間パフォーマンス」を整理します。
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

「SBI・V・S&P500」と「eMAXIS Slim S&P500」ってどっちがおすすめ?
22年10月のS&P500指数やこれら2つの投資信託のデータを知りたいです。
多くの人が長期投資を前提に資産運用しているかと思います。
中には「今月のパフォーマンスを振り返りたい」「どんなタイミングでS&P500が上がったり下がったりしたか確認したい」「来月のS&P500はどうなるのか?」など疑問を持つ人も多いかと思います。
そんな方のために、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」「S&P500指数」について、詳しく解説していきます。

S&P500の動き(2022年10月)
初めに、簡単に「S&P500指数」の2022年10月のパフォーマンスを振り返っていきます。
2022年10月の「S&P500指数」は、「+7.99%」の上昇となりました。
ちなみに9月は9%を超える下落だったので、まだその分は取り戻せていませんが、10月は大きく上昇しました。嬉しい限りです。
22年10月のS&P500指数の動き
22年10月の1ヶ月間のS&P500指数の動きを見ると、浮き沈みが多い1ヶ月でした。

ここでは主要なイベント3つを記載しています。
S&P500の動きを見ると、雇用統計の発表直後からずるずると指数が下落していることがわかります。
①:雇用統計
雇用統計の内容は、市場予想を上回る結果となったことから金利の上昇圧力が強まったことで、S&P500指数は下落圧力を受けたと考えられます。
②:消費者物価指数
続いて、消費者物価指数の発表直後も一時大きく下落していますがすぐに反発するなど動きが大きくなりました。
③:GAFAMTの決算発表
最後に、10月後半には米国巨大IT企業のGAFAMT(グーグル・アップル・メタ・アマゾン・マイクロソフト・テスラ)の決算発表が続々と行われました。ここ数年のようにはいかず、内容はあまり良くなかったためその影響を受けて株式市場には不安なムードにつつまれました。
以上が10月のS&P500の大まかな動きになります。イベント毎にS&P500は反応し一時的に下がることもありましたが、1ヶ月でみると「+7.99%」となっているので、11月もこの調子で続いてほしいものです。
SBI・V・S&P500の動き(2022年10月)
S&P500指数の大きな動きをおさらいしたので、投資信託のパフォーマンスをみていきます。
まずは「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」です。この後に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」も解説し、両者を比較していきます。
基準価格・純資産額の増減率(22年10月実績)
またSBI・Vシリーズの特徴は、低コストだけではありません。以下の表に、先週末時点のファンドの特徴、仕様をまとめておきます。
* SBI・V・S&P500の22年10月の増減率
ファンド情報 | 22年 10月31日 時点 | 22年 9月30日 時点 | 増減 |
---|---|---|---|
基準価格 | 18,644円 | 16,999円 | +1645円 (+9.68%) |
純資産額 | 736,658 百万円 | 642,297 百万円 | +94,361 百万円 (+14.69%) |
信託報酬 | 0.094 %/年程度 | ー | ー |
隠れコスト | 0.011% | ー | ー |
実質コスト | 0.105%/年 | ー | ー |
2022年10月の「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は、基準価格が「+9.68%」の上昇。純資産総額は「+14.69%」の増加となりました。
また運用コスト(実質コスト)に関しては、月々で変わるものではありません。ちなみにSBI・V・S&P500インデックス・ファンドの実質コストは「0.105%/年」となっています。これは非常に安い水準です。SBI・V・S&P500インデックス・ファンドは、コストが業界最安値であり、またVOOからの配当金を効率よく内部で自動投資してくれるため、複利の力で資産を効率よく運用することができます。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの実質コストに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
eMAXIS Slim S&P500の動き(2022年10月)
続いて、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)についても、簡単に紹介しておきます。
基準価格・純資産額の増減率(22年10月実績)
最新のファンド情報を見ておきましょう。
* eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)のファンド情報
ファンド情報 | 22年 10月31日 時点 | 22年 9月30日 時点 | 増減率 |
---|---|---|---|
基準価格 | 20,365円 | 18,548円 | +1817円 (+9.80%) |
純資産額 | 1,644,903 百万円 | 1,422,680 百万円 | 222,223 百万円 (+15.62%) |
信託報酬 | 0.097 %/年程度 | ー | ー |
売買委託 手数料 | 0.004%/年 | ||
隠れコスト | 0.011%/年 | ー | ー |
実質コスト | 0.112%/年 | ー | ー |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)についても、基準価格と純資産総額の変動をみてみます。
2022年10月のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、基準価格が「+9.80%」の上昇となっています。純資産総額は「+15.62%」の上昇。
SBI・V・S&P500同様に、S&P500指数の上昇率よりも大きくなっています。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の実質コストは「0.112%/年」となっており、若干SBI・V・S&P500より高くなっていますが誤差の範囲です。ほとんど同じと考えて問題ありません。
「SBI・V・S&P500」vs「eMAXIS Slim S&P500」
では「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の基準価格・純資産総額の増減率を比較してみます。
2022年10月の1ヶ月間の増減率です。
ファンド情報 | SBI・V S&P500 | eMAXIS Slim S&P500 | 差 |
---|---|---|---|
基準価格 の増減 | +9.68% | +9.80% | 0.12% |
純資産額 の増減 | +14.69% | +15.62% | 0.93% |
信託報酬 | 0.094% | 0.097% | 0.003% |
売買委託 手数料 | ー | 0.004% | 0.004% |
隠れコスト | 0.011% | 0.011% | 0.000% |
実質コスト | 0.105% | 0.112% | 0.007% |
純資産総額
まず純資産総額から比較します。
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim S&P500の純資産総額の上昇率を比較すると、0.93%だけSBI・V・S&P500の純資産総額の上昇率が低くなっています。
ファンド情報 | SBI・V S&P500 | eMAXIS Slim S&P500 | 差 |
---|---|---|---|
純資産額 の増減 | +14.69% | +15.62% | 0.93% |
しかし上昇率がいずれも14%を超えており、多くの資金がこれらのファンドに流入したことがわかります。
つまり10月は、多くの人が「SBI・V・S&P500」や「eMAXIS Slim S&P500」を買ったと言えます。
基準価格
SBI・V S&P500 | eMAXIS Slim S&P500 | 差 | |
---|---|---|---|
基準価格 の増減 | +9.68% | +9.80% | 0.12% |
10月のSBI・V・S&P500とeMAXIS Slim S&P500の「基準価格」を比較すると、0.12%だけSBI・V・S&P500の方が上昇率は低くなっています。
しかしS&P500指数の上昇率は「7.99%」なので、いずれのファンドも指数より高い上昇率となっています。これは為替の影響を受けたことが要因となっています。
「基準価格」と「S&P500」と「為替」の比較
では、「SBI・V・S&P500」「eMAXIS Slim」と「S&P500」「為替」の増減率を比較しましょう。
SBI・V S&P500 | eMAXIS Slim | VOO | S&P500 指数 | 為替 ドル円 | |
---|---|---|---|---|---|
9/29 | ー | ー | $333.38 | 3640.46 | ー |
9/30 | 16,999円 | 18,548円 | ー | ー | 144.81円 |
10/28 | ー | ー | $357.38 | 3901.07 | ー |
10/31 | 18,644円 | 20,365円 | ー | ー | 148.26円 |
変化量 | +1645円 | +1817円 | +$24.00 | +260.61 | +3.45円 |
変化率 | +9.68% | +9.80% | +7.20% | +7.16% | +2.38% |
「S&P500指数」と「米国ETFのVOO」は、国内投資信託の基準価格と日にちがずれるので、表内には国内投資信託の算出に使用される日の数値のみ記載しています。
S&P500指数と為替の増減率を足すと、「7.16 + 2.38 = 9.54%」となり、おおよそSBI・V・S&P500やeMAXIS Slim S&P500の投資信託の増減率となります。
国内のこれらの投資信託は、前日のS&P500指数の増減率に加えて、当日朝10時ごろ発表される為替レートをもとに基準価格が算出され、夜21-22時ごろに発表されます。
最近は為替変動率も非常に大きくなっており、無視できない要因となっていることがわかります。
「S&P500」vs「全世界・新興国・高配当」
SBI・Vシリーズの投資信託の比較
では、せっかくなので、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドが有名な「SBI・Vシリーズ」の投資信託について、他のファンドの週間パフォーマンスもみていきましょう。
* SBI・Vシリーズの10月の上昇/下落率
ファンド | 10/31 基準価格 | 9/30 基準価格 | 増減 | 10月の 増減率 |
---|---|---|---|---|
S&P500 (VOO) | 18,644 円 | 16,999 円 | +1645 円 | +9.68% |
全米株式 (VTI) | 11,901 円 | 10,835 円 | +1066 円 | +9.84% |
全世界株式 (VT) | 10,720 円 | 9,882 円 | +838 円 | +8.48% |
米国高配当 (VYM) | 14,152 円 | 12,465 円 | +1687 円 | +13.53% |
22年10月の「SBI・Vシリーズの投資信託」は、すべてが上昇しています。それも8%以上の上昇と非常に大きいです。
S&P500(VOO)と全米株式(VTI)はおおよそ同程度。それに対し、全世界株式(VT)の上昇率は若干低めとなっています。
一方で、高配当銘柄(VYM)は13%以上も上昇しており、S&P500などに比べても上昇幅が非常に大きくなっています。
下落しています。下落率を見ると、最も大きいのは全世界株式です。逆に最も下落率が小さいのは、高配当株式になっています。S&P500や全米株式は、その間という感じです。
VOO vs VTI・VT・VYM
高配当株式とS&P500の比較に関しては、こちらの記事「SBI・V・米国高配当株式(VYM)投資信託を紹介。VOOと比較」で詳しく書いています。
全世界株式(VT)・全米株式(VTI)・S&P500(VOO)の比較については、以下の記事で詳しく行なっているので、そちらを参考にしてください。
eMAXIS Slimシリーズの比較
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が有名な「eMAXIS Slimシリーズ」の投資信託についても、他のファンドの週間パフォーマンスもみていきましょう
ファンド | 10/31 基準価格 | 9/30 基準価格 | 増減 | 10月 増減率 |
---|---|---|---|---|
S&P500 | 20,365 円 | 18,548 円 | +1817 円 | +9.80% |
全世界株式 オールカントリー | 17,321 円 | 16,016 円 | +1305 円 | +8.15% |
新興国株式 | 11,708 円 | 11,822 円 | -114 円 | -0.96% |
eMAXIS Slimシリーズは、「S&P500」「全世界株式(オール・カントリー)」「新興国株」を比較してみます。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、非常に人気が高い投資信託です。これら2つの先週1週間の下落率は、「+9.80%」と「+8.15%」となっており、共に大きく上昇していますが、ここでも若干だけ全世界株式の方が上昇幅は小さくなってます。
一方で、新興国株式は「-0.96%」と下落しており、米国株式や全世界株式が好調の中で唯一の下落となっています。
「SBI・V」や「eMAXIS Slim」をお得に買う方法
最後に、これまで紹介してきた「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」をお得に購入する方法を紹介しておきます。
SBI・V・S&P500やeMAXIS Slim S&P500を購入できる主要なネット証券会社は、以下の通りです。
eMAXIS Slim S&P500は、基本的に多くの証券会社で購入することができます。
しかしSBI・V・S&P500は「SBI証券」や「マネックス証券」でしか購入できません。
さらに、「SBI証券」や「マネックス証券」はクレジットカード決済が可能となっています。クレカ決済で購入した投資信託(SBI・V・S&P500など)は、購入金額の0.5%~1.1%のポイント還元を受けることができ、実質コスト(0.1%前後/年)をさらに節約することができます。
特に「SBI証券×三井住友カード(NL)」の場合、当サイト経由で三井住友カード(NL)に入会すると2000円相当のポイントがプレゼントされるキャンペーンを行なっていますので、是非ご活用ください。

まとめ(S&P500 2022年10月)
この記事では、2022年10月の「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のパフォーマンスについて解説しました。
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