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米国株投資

【22年11月】S&P500指数の月間パフォーマンス

S&P500指数の最近のパフォーマンスを知りたい

特に11月は急に上昇する場面もあって、なぜS&P500指数が上がったり下がったりするのか理由が知りたい

この記事では、「S&P500」の2022年11月のパフォーマンスについて解説します

具体的には、以下のような内容に関して、解説していきます。

  • 11月の米国株式市場の主なイベント
  • S&P500指数の日々の上昇率/下落率振り返り
  • セクター別の月間パフォーマンス
  • S&P500指数の上位銘柄の月間パフォーマンス
  • S&P500指数 vs 「全世界、全米、高配当、ナスダック100など」
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22年11月の米国株式市場の主なイベント

S&P500指数の月間パフォーマンスを振り返る前に、米国株式市場に関係のあった主なイベントを簡単に振り返っておきます。

いずれのイベントも、株式市場への影響が大きく、S&P500もこれらのイベント時に大きく指数が反応しています。

  • ①:10月度の「消費者物価指数」の発表
  • ②:FRBパウエル議長の講演

①:10月度の「消費者物価指数」の発表

まず初めに、10月度の「消費者物価指数」です。

株式市場では、最も注目される指数の一つでもあります。

10月度の消費者物価指数は、11/10に発表されました。内容としては、市場予想を下回りました

これによって、利上げ警戒は一気に和らぎ、S&P500指数は急上昇。ドル円も146円台から140円台と一気に円高に動きました。

11月はこれを機に上昇基調となり、結果的には+5.38%の上昇となりました。

②:FRBパウエル議長の講演

主なイベントとして、もう一つ紹介します。

11月の最終日(日本時間では12/1)に、FRBのパウエル議長の講演がありました。

内容としては、以下のような発言がありました。

  • 利上げ幅の縮小は、早ければ12月。0.5%利上げに留めることを示唆
  • モノのインフレ鈍化などピークアウトの兆しにも言及

簡単にいうと、株価とシーソーの関係にあった「金利」の上昇が収まっていくことが示唆されました。

2022年は、インフレを退治するために金利の上昇が過去にないスピードで行われました。この影響を受けて、株式市場は下落相場が長く続いてきました。

しかし11/30の講演で、金利の上昇幅を縮小していくことが示唆され、株価は大きく上昇に転じ、今後も期待できそうな展開となりました。12月もこの調子でこれまでの下落を取り戻しにいってほしいですね。

では、S&P500指数のパフォーマンスを見ていきましょう。

S&P500をチャートで振り返る(2022年11月)

実際にチャートで振り返っていきます。

実際にS&P500指数のチャートを見ると、前半は下落基調であったものの、先ほど紹介した2つのイベントのタイミングで大きく上昇しています。

「消費者物価指数の発表」「パウエル議長の講演」の内容を受けて上昇したS&P500は、1ヶ月で「+5.38%」の上昇となりました。

米国10年債利回り・VIX指数(恐怖指数)との比較

次に、S&P500指数と「米国10年最利回り」「VIX指数(恐怖指数)」を比較してみます。

ローソク線がS&P500、紫が米国10年債利回り、オレンジが恐怖指数(VIX指数)です。

一般的に、比較する米国10年債利回りと恐怖指数の2つの指数は、上昇すれば株式(S&P500)にとっては不利な状況となる指数です。

特に、VIX指数(恐怖指数)は、投資家の心理状態を示す指数として非常に重要な指数です。VIX指数が上昇すれば、投資家の心理としては「恐怖度が上昇している」と捉えられます。

11月の動きを見ると、2つのイベントのタイミングで、「米国10年債利回り」と「恐怖指数」は大きく下落しました。

やはり、11月は「消費者物価指数の発表」「パウエル議長の講演」が重要なイベントになったと言えます。

なぜS&P500指数は長期投資に向いているのか?

まず前提として、S&P500で資産運用する方は「生活資金」や「老後資金」の準備に長期的に投資する方が多いと思います。生活資金や老後資金に限らず、資産運用は長期投資が重要です。

長期投資が重要な理由は以下になります。

  • 世界経済は長期的に見ると成長を続けている
  • 一時的に下落しても長期であれば高い確率で資産が上昇できる
  • 複利の力で大きく資産を成長させれる

* 1950年頃〜2022年までのS&P500指数のチャート

下落しても回復してきた過去を振り返ると、例えば、2000年頃のITバブルや、2008年頃のリーマンショック、2020年3月のコロナショックの時は大きく下落しました。しかし一度下落しても「米国株式」は、過去に例外なく力強く復活を遂げてきました。

S&P500を複利で運用する威力

S&P500には、「米国ETF」か「国内の投資信託」で運用するのが一般的です。いずれにせよ、きちんと複利の力を利かせて運用することをおすすめします。

実際に、S&P500指数に投資した際の「配当再投資」「配当再投資無し」を比較したグラフが以下になります。

引用元:「インデックス投資は勝者のゲーム─株式市場から確実な利益を得る常識的方法」

分配金を再投資し、複利の力を利かせて運用する方が圧倒的に効率が良いことがわかります。

この複利の力で運用する場合、米国ETFであれば分配金で得た資金を自分で再投資する必要があります。しかし米国ETFは、基準価格が約3~4万円と比較的高く、個人で資産運用する場合、分配金再投資が難しいです。なので、VTIやVOOに連動する、投資信託の利用をオススメします。

投資信託を利用すれば、運用会社が自動的に配当金をファンド内で再投資してくれるので、無駄なく効率的に運用することができます。

S&P500 日々の上昇/下落率まとめ

では続いて、「S&P500」の「2022年10月」の「日々の上昇率」を整理していきます。

・W44:10/31~11/4

日付曜日上昇率
10/31(-0.75%)
11/1-0.41%
11/2-2.50%
11/3-1.06%
11/4+1.36%
1週間-3.35%
表:著者作成

・W45:11/7~11/11

日付曜日上昇率
11/7+0.96%
11/8+0.56%
11/9-2.08%
11/10+5.54%
11/11+0.92%
1週間+5.90%
表:著者作成

・W46:11/14~11/18

日付曜日上昇率
11/14-0.89%
11/15+0.87%
11/16-0.83%
11/17-0.31%
11/18+0.48%
1週間-0.69%
表:著者作成

・W47:11/21~11/25

日付曜日上昇率
11/21-0.39%
11/22+1.36%
11/23+0.59%
11/24
11/25-0.03%
1週間+1.53%
表:著者作成

・W48:11/28~12/2

日付曜日上昇率
11/28-1.54%
11/29-0.16%
11/30+3.10%
12/1-0.09%
12/2-0.12%
1週間(+1.13%)
表:著者作成

* 10月パフォーマンスまとめ

上昇率
W44(11月1週)-3.35%
W45(11月2週)+5.90%
W46(11月3週)-0.69%
W47(11月4週)+1.53%
W48(11月5週)+1.13%
11月トータル+5.38%

S&P500指数の11月の日々の上昇率を見ます。

大体、上昇側も下落側も3%以内に収まっています。しかし2回だけ、3%以上上昇した日があります。これが「消費者物価指数の発表」「パウエル議長の講演」のタイミングです。

逆に最も下落率が大きかった日は、11/2の「-2.50%」です。

実はこの日も、パウエル議長の発言がありました。この日の発言は、11/30の内容とは反対で株式市場にとっては不利になる印象の発言がありました。その影響を受けて、-2.5%程度の下げとなっています。

米国株式市場を観察するにあたって、「消費者物価指数(CPI)」と「パウエル議長の発言・講演」は注目しておくべきイベントと言えます。

S&P500 セクター別上昇/下落率

ではここで、米国株のセクター別のパフォーマンスを見てみましょう。

ここでの比較は、米バンガード社のセクター別米国ETFのパフォーマンスで比較しますので、厳密には数字が少し異なる可能性がありますが、ご理解ください。大まかな比較は問題なくできると思います。

* 2022年11月の米国株セクター別増減率

セクターティッカー2022年
11月
増減率
2022年
10月
増減率
情報技術VGT+5.37%+7.43%
金融VFH+6.13%+12.14%
ヘルスケアVHT+4.66%+8.64%
エネルギーVDE+1.31%+24.02%
一般消費財VCR+2.41%+2.39%
素材VAW+11.14%+9.59%
資本財VIS+7.23%+12.94%
不動産VNQ+6.15%+3.51%
公益VPU+7.04%+2.45%
生活必需品VDC+6.19%+9.41%
通信VOX+5.14%+2.55%
参考
S&P500
VOO+5.51%+8.12%

10月に引き続き、11月も米国株式は全セクターが上昇しました。

10月はエネルギーセクターの上昇が目立ちましたが、今月は全セクター平均的に上昇しています。

強いていうと、エネルギーセクターは先月の分11月は上昇率が低め、素材セクターの上昇率が最も高いです。

とにかく全セクター上昇が2ヶ月続いているのは嬉しいことです。このペースのまま12月も上昇を続けてほしいところですね。

S&P500 上位10銘柄のパフォーマンス

S&P500(VOO)の上位10銘柄の構成割合

500社全て紹介することはできませんが、S&P500指数を算出する際に、高い割合で組み入れられている上位10銘柄を確認します。

実際には微妙に変化しているが、更新されていないだけという可能性もありますので参考までに、米バンガード社のS&P500に連動する米国ETF「VOO」の構成銘柄の上位10銘柄を見ていきます。

* 米バンガード社HP 22/12/02時点公開のデータ

* 11月のVOO(S&P500)の上位10銘柄

No.銘柄22年10月
構成割合
22年11月
構成銘柄
増減
1アップル6.85%7.05%+0.20%
2マイクロソフト5.70%5.27%-0.43%
3アマゾン3.29%2.76%-0.53%
4アルファベット A1.88%1.72%-0.16%
5アルファベット C1.69%1.54%-0.15%
6テスラ2.32%1.84%-0.48%
7バークシャ・
ハザウェイ
1.58%1.62%+0.04%
8ユナイテッド
・ヘルス
1.55%1.58%+0.03%
9ジョンソン&
ジョンソン
1.41%1.39%-0.02%
10エクソン・
モービル
1.19%1.40%+0.21%
上位10銘柄の割合27.46%26.17%-1.29%

22年11月のS&P500指数の上位10銘柄の割合は、26.17%です。

10月に比べ減少しており、大型株よりも小型株の上昇幅が大きかったことが推測されます。後ほど確認します。

特に、「アマゾン、テスラ、マイクロソフト」の3社の割合低下率が大きいです。一方で最も割合の上昇率が大きいのは「エクソンモービル」となっています。

ただこの辺りは、株価ほどタイムリーに情報が出ていない部分もあるため参考程度になるかと思います。

S&P500 上位10銘柄の上昇/下落率

続いて、S&P500の「上位10銘柄の1ヶ月の上昇率」を見ていきます

*S&P500 上位10銘柄の2022年11月の上昇率

ティッカー銘柄名2022年
11月
増減率
2022年
10月
増減率
セクター
1AAPLアップル-3.28%+10.96%VGT
情報技術
2MSFTマイクロ
ソフト
+9.91%-0.33%VGT
情報技術
3AMZNアマゾン-6.77%-9.35%VCR
一般消費
4GOOGLアルファ
ベットA
+6.86%-1.19%VOX
通信
5GOOGアルファ
ベットC
+7.17%-1.55%VOX
通信
6TSLAテスラ-14.43%-14.22%VCR
一般消費
7BRK.Bバークシャ
ハザウェイ
+7.97%+10.51%VFH
金融
8UNHユナイテッド
ヘルスケア
-1.33%+9.92%VHT
ヘルスケア
9JNJジョンソン
&
ジョンソン
+2.32%+6.49%VHT
ヘルスケア
10XOMエクソン
・モービル
+0.48%+23.92VDE
エネルギー
(比較) VOOS&P500+5.51%+8.12%

上位10銘柄の2022年11月の上昇/下落率を見ます。

最も上昇率が高いのは「マイクロソフト」。逆に最も下落したのは「テスラ」となっています。

下落については、テスラだけでなく、アップル、アマゾン、ユナイテッドヘルスケアも下落しており、本当にS&P500が5%以上上昇したのか怪しく思えます。

後ほど、小型株も含む全米株式(VTI)との比較を行い、小型株のパフォーマンスも見てみましょう。

「S&P500」vs「他指数」

S&P500 vs 米国株式他指数

早速ですが、S&P500と、他の米国株式と比較してみましょう。米国ETFのパフォーマンスで比較していきます。

2022年11月
上昇率
S&P500
に比べると
S&P500
(VOO)
+5.51%
全米株式
(VTI)
+5.17%-0.44%
NASDAQ100
(QQQ)
+5.54%+0.03%
NYダウ
(DIA)
+5.72%+0.21%
高配当株式
(VYM)
+6.26%+0.75%

S&P500(VOO)よりも高いパフォーマンスとなっている銘柄は、「NYダウ(DIA)」と「高配当株式(VYM)」の2つです。

これは10月と同じで、10月もNYダウと高配当株式のみS&P500のパフォーマンスを上回っていました。

S&P500 vs 全世界株式、新興国株式

続いて、米国だけでなく、全世界株式や新興国株式と比較してみます

2022年11月
上昇率
S&P500
に比べると
S&P500
(VOO)
+5.51%
全世界株式
(VT)
+8.28%+2.77%
新興国株式
(VWO)
+14.30%+8.79%

11月は、S&P500よりも「全世界株式」や「新興国株式」の方が高い上昇率となりました。

つまり、11月は「米国株式」よりも「新興国株式」のパフォーマンスが良かったということです。

しかし10月は、新興国株式はS&P500よりも11%近くパフォーマンスが低かったため、10月も新興国株式を保有していた方は、やっとある程度取り戻したという感じでしょうか。

最後にもう一つ、S&P500と比較していきます。

S&P500 vs イーサリアム、ビットコイン

最後に、S&P500と暗号資産を比較していきます。

ここでは「ビットコイン」と「イーサリアム」を比較していきます。

2022年11月
上昇率
S&P500
に比べると
S&P500
(VOO)
+8.12%
イーサリアム
(ETH)
-17.67%-25.79%
ビットコイン
(BTC)
-16.22%-24.34%

仮想通貨は、比較的株式市場よりも変動幅大きいです。

実際に、10月はイーサリアムの上昇率がS&P500よりも18%も高かったですが、11月は25%も低くなっています。11月仮想通貨業界は、FTXの問題があり、全体的に下落基調となったことが問題ですが、長期的には持ち替えしてくれると期待し、個人的にはイーサリアムでの運用は継続していきます。

S&P500などで資産運用の中心を固めた上で、少量イーサリアムで運用してみても面白いです。

まとめ(S&P500 2022年11月)

この記事では、2022年11月の「S&P500指数」のパフォーマンスを紹介しました。

各日の上昇/下落率、セクター別、上位10銘柄のパフォーマンスも見てきました。

S&P500は長期投資先として人気が高く、投資信託の方が複利の力が利きやすいため、投資信託での運用がおすすめです。

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