こんにちは、オムタンケです。
このブログでは、資産運用やブログ運営について情報発信しています。
今回は、S&P500指数の2023年の各社の見通しをまとめていきます。

S&P500は2022年結構下がったけど、今後大丈夫なの?

2023年の見通しをまとめて知りたいー
S&P500指数は、長期投資で利用している人も多く、2022年は大きく下落しました。
その中でこのような悩みを持つ方も多いかと思います。
そこで今回は、以下のような内容を解説していきます。
- 「2023年末」のS&P500の「見通し」
- 海外の金融機関の見通しまとめ
- 国内の金融機関の見通しまとめ
- 「2022年」のS&P500の「振り返り」
- セクター別の年間増減率
- S&P500上位銘柄の年間増減率
- 他の指数との比較(全世界、全米、高配当、ナスダック100)
ちなみに、この記事を読む多くの人がS&P500指数に投資していると思います。
S&P500で運用する場合は「国内の投資信託」か「米国ETF(VOOなど)」がオススメです。
国内の投資信託がオススメの理由は、少額から運用できる点と、配当金などを自動で再投資してくれ、複利の力で効率よく運用できるからです。
米国ETFを選択する場合は、購入時や運用時の手数料を極力抑えたい場合です。
それぞれを利用する場合、以下の証券会社などでさらに手数料や実質コストを低くすることが可能なので、使わないと正直もったいないです。
- 投資信託:SBI証券 × 三井住友カード(NL)
- 米国ETF:マネックス証券
SBI証券と三井住友カード(NL)を組み合わせると、投資信託の購入金額に対して、0.5%~5%がポイント還元されるので、めちゃくちゃお得です。
マネックス証券の場合、米国ETFを購入する際の手数料が無料となるので、余計な手数料を払わずに資産運用することが可能です。
もちろんS&P500に連動する「VOO:バンガード S&P500・ETF」も購入手数料は無料です。

2022年の「S&P500」を振り返る

まず初めに、2022年のS&P500指数の動きを簡単に振り返ります。
ちなみにS&P500指数は、2022年は下落しています。
- 2022年のS&P500:−19.44%
- 参考:2008年以来、最大の下落幅
- 2008年:-38.49%(リーマンショック)
- 2002年:-23.37%(ITバブル崩壊)
- 参考:2008年以来、最大の下落幅
1960年以降のS&P500指数
これから2022年の振り返りや、2023年の見通しを整理していきますが、その前に大きな視点で過去のS&P500指数の動きを確認しておきましょう。

2022年のS&P500の下げ幅は、「2002年のITバブル崩壊」や「2008年のリーマンショック」以来の大きさです。
ちなみにその2つの年を除くと、「1974年のオイルショック」以来の下落幅となり、2022年の下落幅がいかに大きいものかがわかります。
ただそのような下落局面を何度も迎えながらも、S&P500指数は着実に上昇を続けているのは、さすが米国経済というところです。なので、近年でも長期投資対象として人気があるといえます。
S&P500の1年間のチャート
では、2022年のS&P500のチャートを見てみます。

年明けから下落が進み、時より反発しているものの、1年間通してずっと下落傾向であったといえます。
しかし10月以降は盛り返す場面のもあり、今後この下落トレンドを抜けれるかが注目されている中で、2023年を迎えた状況です。
米国市場の主なイベントなど
ではなぜ、2022年のS&P500指数含む、米国株式市場は大きく下落に転じたのでしょうか。
理由は、2020年のコロナウイルス感染症の影響を受けた経済を回復させるために講じていた金融政策の引き締めが開始されたためです。具体的には、金利の引上げが1年間通して急ピッチで行われました。
- 2022年1月:0.00%〜0.25%
- 2022年12月:4.25%〜4.50%
- 引き上げ率:4.25%
株価と反対の動きをとる傾向がある「政策金利」の引き上げは、株式市場に下落圧力が生じます。
コロナの影響を受けて、政策金利は0.00%〜0.25%となっていましたが、インフレが進み始めたことで政策金利の引き上げを過去にないスピードで行われました。
その影響を受けた「S&P500指数」は1年間通して苦しい展開となったのが下落の原因となります。
S&P500をデータで振り返る
最後に、2022年のS&P500指数を細かいデータで振り返っておきます。
興味がない方は、次の章の「S&P500の2023年の見通し」まで飛ばしてもらって大丈夫です。
- 月別パフォーマンス
- 上位10銘柄のパフォーマンス
- セクター別パフォーマンス
- S&P500 vs 全米株式・高配当株式など
- S&P500 vs 全世界株式・新興国株式
月別パフォーマンス
月別パフォーマンスを見ると、5回の上昇と7回の下落となっています。下落月の下落幅が大きく、1年間通してみると、「-19.44%」の下落となりました。
月 | 2022年月別の 増減率 |
---|---|
1 | -5.26% |
2 | -3.14% |
3 | +3.28% |
4 | -8.80% |
5 | +0.01% |
6 | -8.39% |
7 | +9.11% |
8 | -4.24% |
9 | -9.34% |
10 | +7.99% |
11 | +5.38% |
12 | -5.90% |
1年間の S&P500指数 の増減率 | -19.44% |
上位10銘柄の年間パフォーマンス
上位10銘柄もみていきます。アップルやマイクロソフト、グーグルやテスラなど、テクノロジー銘柄はほぼ全て下落しています。
プラスで終えているのは、金融・ヘルスケア、エネルギー銘柄のみとなっており、特にエネルギー銘柄の代表格であるエクソンモービルの上昇率はずば抜けています。
ティッカー | 銘柄名 | 2022年 増減率 | セクター | |
---|---|---|---|---|
1 | AAPL | アップル | -26.83% | VGT 情報技術 |
2 | MSFT | マイクロ ソフト | -28.69% | VGT 情報技術 |
3 | AMZN | アマゾン | -49.62% | VCR 一般消費 |
4 | GOOGL | アルファ ベットA | -39.09% | VOX 通信 |
5 | BRK.B | バークシャ ハザウェイ | +3.31% | VFH 金融 |
6 | GOOG | アルファ ベットC | -38.67% | VOX 通信 |
7 | TSLA | テスラ | -65.03% | VCR 一般消費 |
8 | UNH | ユナイテッド ヘルスケア | +5.58% | VHT ヘルスケア |
9 | JNJ | ジョンソン & ジョンソン | +3.28% | VHT ヘルスケア |
10 | XOM | エクソン ・モービル | +80.28% | VDE エネルギー |
(比較) VOO | S&P500 | -19.52% | ー |
セクター別パフォーマンス
セクター別でもみても、プラスで終えているのはエネルギーセクターのみとなっています。
ヘルスケアや金融は下落幅は小さいものの、それでもマイナスで1年間を終えています。
セクター | ティッカー | 2022年 増減率 |
---|---|---|
情報技術 | VGT | -30.29% |
金融 | VFH | -14.33% |
ヘルスケア | VHT | -6.90% |
エネルギー | VDE | +56.27% |
一般消費財 | VCR | -35.71% |
素材 | VAW | -13.55% |
資本財 | VIS | -10.01% |
不動産 | VNQ | -28.90% |
公益 | VPU | -1.94% |
生活必需品 | VDC | -4.16% |
通信 | VOX | -39.33% |
参考 S&P500 | VOO | -19.52% |
S&P500 vs 全米株式・高配当株式など
S&P500指数と、その他の米国株式市場の指数を比較します。
2022年 増減率 | S&P500 に比べると | |
---|---|---|
S&P500 (VOO) | -19.52% | ー |
全米株式 (VTI) | -20.81% | -1.29% |
NASDAQ100 (QQQ) | -33.07% | -13.55% |
NYダウ (DIA) | -8.80% | +10.72% |
高配当株式 (VYM) | -3.48% | +16.04% |
S&P500指数は、全米株式やナスダック100に比べて下落幅は小さいですが、NYダウや高配当銘柄に比べると、下落幅は大きくなっています。
高配当銘柄やNYダウは、エネルギー・金融・ヘスルケア銘柄の割合が多くなっているため、下落幅が小さくなったと考えられます。
逆に、テクノロジー銘柄のパフォーマンスが良い年は、S&P500指数やナスダック100の方が上昇率は高い傾向にあります。
S&P500 vs 全世界株式・新興国株式
最後に、S&P500指数と、全世界株式・新興国株式と比べます。
2022年 増減率 | S&P500 に比べると | |
---|---|---|
S&P500 (VOO) | -19.52% | ー |
全世界株式 (VT) | -19.77% | -0.25% |
新興国株式 (VWO) | -21.19% | -1.67% |
S&P500指数が最も下落率が小さい結果です。新興国株式の下落率がS&P500よりも大きいため、新興国株を含む全世界株式のパフォーマンスもS&P500指数よりも低くなりました。
「S&P500指数」と「全世界株式」はeMAXIS Slimシリーズの投資信託を利用し長期投資している方も多いかと思いますが、2022年に限ってはS&P500が若干だけ下落率が小さい結果となりました。
しかし長期で積立購入する場合、差は小さく気にならない程度になることもあります。とにかく長期投資を継続することをオススメします。その際は、手数料や実質コストをできるだけさげることで、効率良く運用することができます。

2023年の「S&P500」の見通し

では、S&P500指数の2023年の見通しを整理していきます。
ここでは、ネット上に公開されている国内・海外の運用機関や金融機関の情報をもとに、S&P500指数の2023年の見通しをまとめていきます。
- 海外の金融機関:23社
- 国内の金融機関:3社
計26社分のS&P500の2023年の見通しなので、平均すると大きくは外れないんじゃないかと考えています。
2023年のS&P500の見通しの「26社平均値」
先に、結論として、国内・海外問わず集計した26社の「2023年のS&P500の見通し」を平均した値を紹介します。
予想平均値 | 2023年末 S&P500 |
---|---|
海外国内 26社の平均 | 4115 (+7.2%) |
2022年末 時点 | 3839.49 |
26社の2023年の見通しの平均値は、「4115」となっています。
2022年末のS&P500は「3839.49」なので、2023年末時点では「+7.2%」の上昇が見込めるということになります。
S&P500指数を長期間でみた場合、平均年リターンが6-8%程度とも言われているので、これと比べると、大きく上昇することもないが、下落することもなく、平均的に上昇すると推測されているとわかります。
ただ、海外と国内で2023年の見込みに関して、若干差があったので、個別にみていきます。
海外の金融機関の2023年見通し(S&P500)

先に、海外の金融機関の「2023年の見通し」を整理し、紹介していきます。
以下が、海外23社の「2023年のS&P500の見込み」をまとめた表になります。
金融機関 | 2023年末の推測 |
---|---|
Fundstrat | 4750 |
Deutsche Bank | 4500 |
Oppenheimer | 4400 |
BMO | 4300 |
Stifel Nicolaus | 4300 |
Jefferies | 4200 |
JP Morgan | 4200 |
Wells Fargo | 4150 |
Evercore ISI | 4100 |
Cantor Fitzgerald | 4100 |
RBC Capital | 4100 |
Mizuho USA | 4100 |
Credit Suisse | 4050 |
Bank of America | 4000 |
Citi group | 4000 |
Goldman Sachs | 4000 |
HSBC | 4000 |
Morgan Stanley | 3900 |
Scotia Bank | 3900 |
UBS | 3900 |
Barcleys | 3725 |
Societe Generale | 3650 |
BNP Paribas | 3400 |
23社の平均 | 4080 |
2022年末 | 3839.49 |
上昇余地 | +6.3%程度 |
海外の金融機関の「2023年の見込み」を見ると、多くが3900-4200と推測していることがわかります。特に赤字で示している米国の金融機関の見込みは、3900-4200で収まっています。
海外23社の「2023年のS&P500の見込み」の平均値は「4080」となりました。
これは先ほどの「4115」と比べ低くなっています。
また赤字の米国の金融機関の平均値は「4050」となっており、さらに低くなっています。
これらの結果からも、2023年のS&P500の見込みは、「4100前後」と考えるのが妥当ではないでしょうか。
国内の金融機関の2023年見通し(S&P500)

続いて、国内の金融機関の「2023年S&P500の見込み」をまとめていきます。
国内は3社の情報を整理しました。また色々調べていると、「三井住友DSアセットマネジメント」の見込み・推測レポートは、各メディアなどでも紹介されている印象でした。
金融機関 | 推測値 |
---|---|
楽天証券 | 4600〜4800 (4700) |
三井住友DS アセットマネジメント | 4150 |
マネックス証券 | 4300 |
3社平均 | 4383 |
2022年末 | 3839.49 |
差 (上昇余地) | +14.2% |
国内の2023年の見込み値は、海外の金融機関に比べ比較的高くなっています。
3社ですが、平均値をとると「4383」となり、海外の平均値である「4080」に比べ8%程度高くなっています。
特に、楽天証券の見込み値は、国内外26社の中でも最も高い水準となっており、平均値を引き上げています。
【まとめ】2023年の「S&P500」の見通し
国内外の見込み値をまとめると、以下の表になります。
予想平均値 | 2023年末 S&P500 |
---|---|
海外の金融機関 (23社) | 4080 (+6.3%) |
国内の金融機関 (3社) | 4383 (+14.2%) |
海外国内平均 (26社) | 4115 (+7.2%) |
2022年末時点 | 3839.49 |
国内より海外(米国)の金融機関の方が、2023年のS&P500の見込み値は低くなっています。
海外は23社平均で情報数が多いのと、本場米国の金融機関を含むことから、少し信頼度が高い印象です。
そうなると、やはり2023年のS&P500の見込みは、「4100前後」が妥当なのではないでしょうか。
2023年もS&P500で長期投資する
いずれにせよ、私たちは長期で運用することに変わりはありません。
S&P500指数で運用する場合、以下の3つのどれかで運用する方がほとんどだと思います。
- 国内の投資信託
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 米国ETF
- バンガード S&P500 ETF
投資信託で運用する場合は、クレカ積立でポイント還元を受けて効率的に運用すること。
SBI証券と三井住友カード(NL)を組み合わせると、投資信託の購入金額に対して、0.5%~5%がポイント還元されるので、めちゃくちゃお得です。
米国ETFで短期的に利益をとっていく方は、必ずマネックス証券を利用しましょう。
マネックス証券の場合、米国ETFを購入する際の手数料が無料となるので、余計な手数料を払わずに資産運用することが可能です。
- 投資信託:SBI証券 × 三井住友カード(NL)
- 米国ETF:マネックス証券
それぞれを利用する場合、以下の証券会社などさらに手数料や実質コストを低くすることが可能なので、使わないと正直もったいないです。

まとめ
この記事では、2023年のS&P500の見込みについて、国内外の各社の情報を整理しまとめて紹介しました。
各社のS&P500の2023年の見込み値を平均すると「4115」となりました。一方で海外の金融機関のみだと「4080」となりました。
いずれにせよ、2023年のS&P500は「4100前後」と考えるのが妥当だと考えられます。
S&P500は長期投資を前提に運用される方が多いと思います。S&P500の動きをコントロールすることは不可能ですが、自分の運用方法はコントロールできます。
私たちは、複利の力を最大限活かすために、とにかくできるだけ効率良く運用するようにしましょう。