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米国株投資

S&P500 週間パフォーマンス W34(2022年8月4週目)

この記事では、2022年 W34(34週目:2022/8/22〜8/26)の週間パフォーマンスを簡単に解説していきます。

8月第4週目のS&P500は「-4.04%」の下落となり、2週連続の下落となりました。下落幅も4%超えとなり、6月以来の下げ幅となりました。

また今週は、経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が米国で開催されました。その中で、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演が注目されました。その影響を受けて、金曜日にはS&P500が大きく下落する結果となりました。

他にも、米国株のセクター別のパフォーマンス、S&P500の上位銘柄の上昇率、VT vs VTI vs VOO(全世界 vs 全米 vs S&P500)の1週間の比較など、簡単に紹介していきますので、良ければ最後までご確認ください。

※ あくまで投資は自己責任でお願いいたします

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S&P500 1週間のニュース

今週は、以下の内容について、簡単に紹介します。

  • ジャクソンホール会議

経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」

今週の8/25-8/26に、米国で経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催されました。その中で、8/26(日本時間8/26 23:00)に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演を行いました。

その中で注目されたのは、「高インフレの抑制について「やり遂げるまでやり続けなければならない」と利上げ継続を表明したことです。

さらに来年の利下げ転換を織り込み出した市場の動きを牽制するような発言もありました。

講演のまとめは以下です。

  • インフレ抑制のための政策をやり遂げる
  • 金利上昇や成長鈍化、労働市場の悪化で家庭に何らかのダメージ
  • 7月の物価上昇の鈍化だけでは、インフレ抑制ができたと判断するのは難しい
  • 9月の利上げ幅は今後のデータから判断(明言せず)
  • 物価安定の回復にはしばらく引き締め的な政策の維持は必要

これらの発言・講演の結果、投資家の心理を表した指数である「恐怖指数(VIX指数)」が急上昇し、S&P500をはじめとする米国株式市場は大きく下落しました。

では実際にチャートを確認してみましょう。

S&P500 1週間のパフォーマンス(2022年 W34)

では、ジャクソンホール会議の結果、大きく下げたS&P500の1週間のパフォーマンスを見ていきましょう。

2022年8月22日(月)〜2022年8月26日(金)の5日間が、2022年34週目(W34)のS&P500の週間パフォーマンスです。

S&P500の週間の上昇率

S&P500指数の1週間の上昇率を見てみましょう。まずは1分足で、1週間のチャートになります。

日付曜日上昇率
8/22-2.14%
8/23-0.22%
8/24+0.29%
8/25+1.41%
8/26-3.37%
1週間-4.04%
表:著者作成

8/22(月)〜8/26(金)の5日間のうち、今週は月曜日と金曜日に大きく下落しています。

特に金曜日はパウエル議長の発言を受けて、大きく下落しています。

1週間で見ると、S&P500は「-4.04%」の下落となり、先週の1.21%下落に引き続き下落となりました。これで2週連続の下落となっています。

S&P500 採用銘柄のヒートマップ

S&P500採用銘柄の時価総額と上昇率を見れる「ヒートマップ」を見てみます。

緑が上昇、赤が下落です。

今週は、ほとんどが赤くなっており、下落していることが分かります。

唯一緑の上昇となっているのは、エネルギー銘柄となっています。

時価総額が最も大きいアップルや、マイクロソフト、グーグルは、5-6%程度の下落となっており、S&P500の下落率「4.04%」よりも大きくなっています。

では、次にセクター別パフォーマンスを詳しく見ていきます。

S&P500 セクター別パフォーマンス

では、セクター別のパフォーマンスを見ていきます。

ここではS&P500採用銘柄だけでなく、比較は米バンガード社のETFのパフォーマンスを使用します。

参考のために、先週のセクター別上昇率も記載しています。

セク
ター
ティ
ッカ
先週の
上昇率
(W33)
今週の
上昇率
(W34)
情報技術VGT-1.99%-5.24%
金融VFH-1.72%-3.58%
ヘルスケアVHT-1.12%-4.01%
エネルギーVDE+1.27%+4.17%
一般消費財VCR-1.83%-4.68%
素材VAW-2.41%-1.02%
資本財VIS-1.42%-3.31%
不動産VNQ-2.16%-3.92%
公益VPU+1.16%-2.49%
生活必需品VDC+1.86%-3.10%
通信VOX-3.44%-4.42%
参考
S&P500
VOO-1.16%-4.02%
表:著者作成

今週は、全11セクターの中で、上昇したのはエネルギーセクター(VDE)のみとなっています。エネルギーセクターは先週も大きく上昇しており、これで3週連続の上昇となっています。S&P500は2週連続の下落となっていますが、反対にエネルギーセクターは上昇するという結果です。

その他のセクターは全て下落しています。素材・公益セクターは比較的下落幅が小さいですが、情報技術や一般消費財、通信セクターは、アップル・マイクロソフト、アマゾン、グーグルが含まれていることもあり、下落幅が大きくなっています。

各セクターの日別パフォーマンス

8月22日(月)〜8月26日(金)の各セクターの日々のパフォーマンスをまとめた表になります。

エネルギーセクターを見ると、金曜日は他のセクター同様に下落しています。しかしその他の日はほとんど下落しておらず、火曜日に大きく上昇していたことから1週間とうしてみると、上昇する結果になっています。

他のセクターは、おおよそ似たような動きとなっており、月曜日と金曜日に大きく下落しています。

S&P500 上位10銘柄の構成割合

各セクターやS&P500自体にも大きな影響を与える上位銘柄のパフォーマンスを見ていきます。

まずは今週時点のS&P500の上位銘柄を確認しましょう。

S&P500の上位銘柄は、米バンガード社の米国ETFである「VOO」の構成銘柄で見ていきます。

* 今週(W34)のVOO(S&P500)の上位10銘柄

* 変化率(S&P500構成銘柄)

ティ
ッカー
銘柄
今週
(W34)
1AAPLアップル7.12%
2MSFTマイクロ
ソフト
5.98%
3AMZNアマゾン3.36%
4GOOGLアルファ
ベットA
1.99%
5GOOGアルファ
ベットC
1.84%
6TSLAテスラ2.13%
7BRK.Bバークシャ
ハザウェイ
1.55%
8UNHユナイテッド
ヘルスケア
1.45%
9JNJジョンソン
&
ジョンソン
1.31%
10NVDAエヌビディア1.30%
上位10銘柄
が占める割合
28.03%

VOO(S&P500)の構成銘柄とその割合です。

VOOの上位銘柄は公開されてる情報では、変化がありませんでした。

S&P500の上位10銘柄の上昇率

各セクターやS&P500自体にも大きな影響を与える上位銘柄のパフォーマンスを見ていきます。

次の画像と表が、S&P500の上位10銘柄の日々の上昇率をまとめたものになります。

ティ
ッカー
銘柄名今週の
上昇率
(W34)
先週の
上昇率
(W33)
セクター
1AAPLアップル-4.61%-0.34%VGT
情報技術
2MSFTマイクロ
ソフト
-6.31%-1.97%VGT
情報技術
3AMZNアマゾン-5.41%-3.71%VCR
一般消費
4GOOGLアルファ
ベットA
-5.86%-3.67%VOX
通信
5GOOGアルファ
ベットC
-5.77%-3.69%VOX
通信
6TSLAテスラ-2.89%-1.12%VCR
一般消費
7BRK.Bバークシャ
ハザウェイ
-2.46%-1.42%VFH
金融
8UNHユナイテッド
ヘルスケア
-3.48%+0.85%VHT
ヘルスケア
9JNJジョンソン
&
ジョンソン
-2.98%+2.43%VHT
ヘルスケア
10NVDAエヌビディア-8.90%-4.60%VGT
情報技術
(比較)VOO
(S&P500)
-4.02%-1.16%

全体的には日々似たような動きをしています。月曜日・金曜日に大きく下げて、中3日間はぼちぼちの変化です。

アップル・マイクロソフト・グーグル・アマゾン・テスラ・エヌビディアなどのテクノロジー銘柄は、大きく下落。一方で、ユナイテッドヘルスケア・ジョンソン&ジョンソンは比較的下落幅が小さくなっています。

S&P500と他指数の比較

続いて、S&P500と他の指数(NYダウ・NASDAQ100)の比較を行います。

また株価への影響が大きい「為替・10年債利回り・VIX指数」との比較も行っていきます。

NYダウ・NASDAQ100との比較

青がS&P500指数、黄色がNYダウ、赤がNASDAQ100指数となります。

指数グラフ色上昇率
NYダウ-4.22%
S&P500-4.04%
NASDAQ
100
-4.82%

今週も、3指数全てが下落し、2週連続3指数が下落となっています。

下落率を見ると、S&P500が最も小さく、NASDAQ100が最も大きい下落。3指数全てが4%を超える下落となっています。

では、株価と密接に関係している「米国10年債利回り」と「VIX指数」についても1週間の動きを見ていきます。

米国10年債利回り・VIX指数(恐怖指数)

続いて、米国10年債利回り・VIX指数(恐怖指数)とS&P500指数を比較してみましょう。

青がS&P500、オレンジが恐怖指数、紫は米国10年債利回りになります。

見ると、白の矢印の箇所で恐怖指数が大きく上昇していることがわかります。

このタイミングは、8/26 23:00ごろでパウエル議長の講演があった時間と一致します。講演の内容を受けて徐々に恐怖指数が上昇し、それに伴いS&P500もずるずると下落していっていることが分かります。

VT vs VTI vs VOO(全世界 vs 全米 vs S&P500)

続いて、VT vs VTI vs VOO(全世界 vs 全米 vs S&P500)について、今週のパフォーマンスを比較してみましょう。

ティッカー投資対象1週間の
上昇率
VOOS&P500-4.02%
VTI全米株式-3.79%
VT全世界株式-3.11%

今週は、やはりS&P500、全米株式、全世界株式の全てが下落となっています。2週連続の下落です。

下落率の順で見ると、VT(全世界株式) < VTI(全米株式) < VOO(S&P500) となっています。

今週は米国企業の中でも時価総額が大きい銘柄(S&P500の上位銘柄など)の下落率が大きくなっているため、VOO(S&P500)が最も下落率が大きくなっていると考えられます。

この辺りの「VTI(全米株式) vs VOO(S&P500)」や「RUSSELL2000の影響」「全世界株式 vs 米国株」などの比較については、こちらの記事「VT・VTI・VOOの違いを解説」で解説していますので、よければご覧ください。

* あわせて読みたい記事

S&P500(日本円換算)のチャート

S&P500で資産運用する場合、国内の投資信託を用いることが多いかと思います。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)や、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドが多いかと思いますが、そこで日本円に換算したS&P500のパフォーマンスも見てみましょう。

S&P500と為替の動き

まずは、今週の為替の動きになります。

1週間で見ると、S&P500は「-4.04%」の下落となっていますが、為替(ドル円)は、+0.25%の円安に動いています。つまりS&P500(日本円換算)は上昇しているということになります。

年初来のS&P500(日本円換算)のパフォーマンス

では次に、S&P500の日本円換算チャートになります。

ちなみに1分足での計算ができないので、日足で2022年1月3日〜2022年8月26日のチャートになります。

今週時点
(W34)
先週時点
(W33)
今週の
下落率
S&P500
(日本円換算)
+1.58%+5.37%-3.79%

S&P500(日本円換算)は、2022年の年初来で見ると、先週末時点では「+5.37%」の上昇となっていましたが、今週は大きく下落したため、今週末時点で「+1.58%」まで下げてしまってます。

今年は、一時期「ー13%程度」の下落となる場面もあったS&P500(日本円換算)ですが、なんとかここまで持ち直してきました。今後も期待です。

ちなみにS&P500の日本円換算が関係あるのは、以下の2つの国内の投資信託をお持ちの方になります。

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

S&P500へ投資できる人気の投資信託

少し触れましたが、S&P500に投資できる投資信託は数多く存在します。その中でも、非常に人気度の高い投資信託が2つあります。

* S&P500へ投資できる人気の投資信託

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

これら2つの投資信託は、国内トップの人気を誇る商品であり、生活資金や老後資金の準備のために資産を運用するのに利用される非常に優秀な投資信託になります。

私自身もこれら2つの投資信託を利用して資金の80%程度を運用しています。

なぜ「S&P500」を利用するのか?

S&P500は、米国企業の中から特に優秀な企業を500社を選び算出される指数です。

選ばれるということは、選ばれない/外される企業もあります。つまり常に優秀な企業だけで構成されるのがS&P500になります。

その優秀な500社が1つのパックになったS&P500は、過去100年を振り返っても順調に成長を続けている株価指数になります。

画像:著者作成

なぜ投資信託を利用するのか?

S&P500に投資する際におすすめなのが投資信託です。

投資信託の特徴は、「100円から数千円程度の少ない金額から購入できる点」と「分配金を自動で再投資できる点」の2点です。

対して、今回紹介してきた「VOO(S&P500)」や「VTI(全米株式)」などは、米国ETFといい、1株単位での売買となります。1株が数万円程度することからも、購入しにくい点がデメリットとなっています。1株単位の取引なので、分配金が入ってもその分配金で1株購入できない場合や、端数のお金が発生したりします。

少額でも購入でき、分配金はk自動で再投資してくれる投資信託は、複利の力を効率的に発揮できる非常に優れた商品です。

分配金を再投資した場合と、再投資しなかった場合を比較すればその威力がわかります。

* 分配金を再投資する/しないの比較(S&P500)

画像:インデックス投資は勝者のゲーム

分配金を再投資する方が圧倒的に資産の増加スピードが速いことがわかります。

なので十分な資金がありVOOやVTIの分配金(数%)だけで、さらにVOOやVTIを追加購入できるほどの資金力がある方は別ですが、一般の方が効率的に資産運用するためには投資信託を利用して分配金を再投資し複利の力で運用していくことが最も効率がいい運用方法になります。

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まとめ(2022年 W34 のS&P500)

今週のS&P500は、「-4.04%」と下落し、2週連続の下落となりました。S&P500は生活資金や老後資金の準備のために、長期投資を前提に運用している方も多いかと思います。

S&P500(米ドル換算)は、2022年の年初来でまだ10%以上の下落となっていますが、長期投資を前提に運用している方/したい方にとっては、この下落しているタイミングはチャンスと捉えることもできます。

S&P500は「米国のトップ500社からなる非常に優秀な指数で、数年単位で見ると着実に成長している」。これが「S&P500」です。

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