この記事では、「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(VYM)」について詳しく紹介します。
具体的には、「SBI・V・米国高配当株式(VYM)」の仕組み・銘柄・分配金(配当金)を紹介します。
また、以下の投資信託比較も行いますね。

おむこ
近年、資産運用が注目されています。「インデックス投資」や「配当金生活」などという言葉も出てますね。
今回紹介する「SBI・V・米国高配当株式(VYM)」は、名前の通り米国の高配当銘柄を集めた投資信託です。
「米国高配当」と聞くと、なんとなく良さそう・便利そうですよね。解説するので、最後までご覧ください。
またこれから米国株を始めたい方、勉強したい方は、以下も参考にしてみてください。
SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(VYM)とは?

SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドは、米国市場の中でも特に高配当な銘柄を厳選した米国ETF:VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)に間接的に投資する投資信託です。
仕組みや内容については、SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドの有価証券届出書の内容から説明していきます。
SBI・V・米国高配当株式の「仕組み」
SBI・V・米国高配当株式に集まった資金は、米バンガード社が運用する米国ETF「バンガード・米国高配当株式 ETF(VYM)」へ投資される仕組みです。

私たちがSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドを購入すると、資金は一度マザーファンドに集められます。
マザーファンドに集まった資金は、米バンガード社が運用する米国ETF「バンガード・米国高配当株式 ETF(VYM)」に投資されます。
米国ETFのVYMは、米国の高配当銘柄を組み合わせながら運用されるという仕組みです。
つまり、SBI・V・米国高配当株式の投資信託を購入することは、間接的に米国ETFのVYMに投資していることと同じです。
SBI・V・米国高配当株式の「純資産総額」
「SBI・V・米国高配当株式」は、2021年6月15日に発表されました。
2023年3月16日時点で、純資産総額は20,644百万円となってます。
- 20,644百万円(2023/3/16時点)
規模がわからないので、他の投資信託と比べてみましょう。
投資信託 | 純資産総額 |
---|---|
SBI・V・米国高配当株式 | 20,644百万円 |
SBI・V・全米株式 | 130,492百万円 |
SBI・V・全世界株式 | 19,614百万円 |
SBI・V・S&P500 | 779,510百万円 |
SBI・V・米国高配当株式の純資産総額は、SBI・Vシリーズの中では3番目の規模になります。
200億円以上集めている投資信託なので、一般的には規模が大きい投資信託と言えますね。
SBI・V・米国高配当株式の「基準価格」
続いて、SBI・V・米国高配当株式の基準価格です。
- 12,281円(2023/3/16時点)
- 設定来最高:14,152円(+41.52%)
- 設定来最低:9,724円(ー2.76%)
SBI・V・米国高配当株式は、2021/06/29に設定されました。
なので、2023/3/16時点だと1年半程度で22%程度上昇しているファンドです。
SBI・V・米国高配当株式の「信託報酬」
最後の信託報酬(運用コスト)を確認しましょう。
- 0.1238%/年 程度
これも一応比較しておきます。
投資信託 | 信託報酬 |
---|---|
SBI・V・米国高配当株式 | 0.1238%/年 程度 |
SBI・V・全米株式 | 0.0938%/年 程度 |
SBI・V・全世界株式 | 0.1338%/年 程度 |
SBI・V・S&P500 | 0.0938%/年 程度 |
資産額のもっと多い「SBI・V・S&P500」や「SBI・V・全米株式」に比べると少しだけ手数料は高くなっています。
それでも、0.1238%は高配当銘柄に投資する投資信託の中でも業界最安値です。
つまりSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドは無駄なコストを極限まで抑えた投資信託であると言えます。

SBI・Vシリーズとは?

SBI・Vシリーズの投資信託は、SBI証券が米バンガード社とタッグを組み販売している投資信託です。
SBI・Vシリーズは、業界最安値の低コストを実現していることが最大の特徴です。
またSBI・Vシリーズは、為替や二重税金・分配金の再投資等の手間が省ける上に、米バンガード社の米国ETFへ間接的に投資できます。
つまり、高いパフォーマンスが期待できるので、非常に優れた投資信託です。
「Vシリーズは、皆さまの長期の資産形成を応援する低コストのインデックスファンドシリーズです。Vシリーズと通して、これまで以上に多くの個人投資家の皆さまの資産形成をサポートできるようになるものと期待している」とコメントを発表しています。
引用元:SBI証券ホームページ
4つのSBI・Vシリーズの投資信託
SBI・Vシリーズは、今回紹介する「SBI・V・米国高配当株式」以外にも、3つの投資信託があり、合計4つが販売されています。
SBI・Vシリーズ 5つのメリット
SBI・Vシリーズの投資信託が人気な理由は、優秀なパフォーマンスを見せるのに加え、業界最安の運用コストだからです。
米バンガード社の運用する米国ETFへ間接的に投資が可能(VT・VTI・VOO・VYM)
SBI・Vシリーズは、米バンガード社の米国ETF「VT(全世界株式)・VTI(全米株式)・VOO(S&P500)・VYM(高配当株式)」に投資します。
つまり、私たちは間接的に米国ETFに投資するのと同じになります。
米国ETFは、最低購入可能金額が数万円〜となる点が最大のデメリットです。
しかし、SBI・Vシリーズの投資信託であれば、100円から購入可能です。
米国ETF(VT・VTI・VOO・VYM)と投資信託の良いところ取りが可能というわけなので、非常におすすめです。
業界で最も低コスト(信託報酬率が0.15%以下)
運用コストに関して、投資信託は皆さんのお金を運用機関が代わりに運用するため「手数料」が必要となります。
この投資信託の手数料は、証券会社や商品によって様々ですが、この「SBI・Vシリーズ」の運用コスト(信託報酬)は業界最低水準であり、殆ど気にならない程度の手数料となっています。
「SBI・Vシリーズの投資信託」は、出来るだけ余計なコストを省いて効率的に資産運用したい方におすすめの商品です。

バンガード・米国高配当株式 ETF(VYM)とは?

バンガード・米国高配当株式 ETF(VYM)とは、米バンガード社によって運用される米国ETFで、全4000銘柄以上ある米国株式の中から、高配当な銘柄を約400銘柄選択し、分散投資しているETFです。
また米国ETF「VYM」は、「FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス」という指数のパフォーマンスと同じパフォーマンスとなるように、高配当銘柄で構成されています。
VYM(米国高配当株式)の国別構成割合

※2022年01月18日時点でのデータ
VYM(米国高配当株式)は、文字通り100%が米国株式へ投資していることがわかります。
VYM(米国高配当株式)のセクター別構成割合

※2022年01月18日時点でのデータ
VYM(米国高配当株式)のセクター別構成割合を見ると、各セクターにおおむね同程度に分散されていることがわかります。
中でも最も多いセクターは「金融セクター」となっており、銀行株は比較的高配当な傾向があるため、このような構成割合になったと考えられます。
VYM(米国高配当株式)の構成銘柄トップ10

※2022年01月18日時点でのデータ
VYM(米国高配当株式)の構成銘柄トップ10は、銀行株・エネルギー株・ヘルスケア株など様々な銘柄が名を連ねています。
JPモルガン・ジョンソン&ジョンソン・P&G・ファイザー・エクソンモービルなど、日本でも有名な企業が多く見られます。
また上位10銘柄だけで約24%を占めていることが分かります。例えばS&P500指数に連動する米国ETF「VOO」の場合は、上位10銘柄で30%を占めていることから、米国高配当株式であるVYMはそれよりもさらに分散投資が行われているということになります。
VYM(米国高配当株式) | VOO(S&P500) | |
---|---|---|
上位10銘柄の割合 | 約24% | 約30% |
SBI・V・米国高配当株式(VYM) vs SBI・V・S&P500(VOO)

「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド」は、米国株式の中の高配当である約400銘柄から構成されており、上位10銘柄で約24%が構成されていることが分かりました。
SBI・Vシリーズの投資信託で最も人気のある「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」と比べると、そのパフォーマンスはどうなのでしょうか?
過去のデータを比較してみます。※将来の変動を保証するものではありません。
2011年〜2021年のVYM・VOOの比較

まずは過去10年間のパフォーマンスを比較します。
2011年〜2020年2月頃までは、VYM(米国高配当株式)もVOO(S&P500)もほとんど同じパフォーマンスとなっていました。
しかし直近2年間(2020年3月頃〜2021年12月)に関しては、
コロナショックに対する金融緩和対策の影響を受け、IT企業の株価上昇が特に著しく、アップル・マイクロソフト・グーグルなどのGAFAMが多くの構成割合を占めるVOO(S&P500)のパフォーマンスが高く、VYMよりもVOOの方が高いパフォーマンスとなってます。
2021年1月〜2022年1月のVYM・VOOの比較

続いて、2021年1月〜2022年1月のパフォーマンスを見ていきます。
最終的な値だけ見ると、VOOもVYMもほとんど差はありません。
しかしこの1年の中でも、バリュー株(金融やエネルギーセクター)とハイテク株(GAFAMに代表されるテクノロジーセクター)で上昇率に差があり、バリュー株が強い時期はVYMの方がVOOよりも高く、ハイテク株が強い時期はVOOの方がVYMよりも高いパフォーマンスとなっています。
直近2022年1月だけのパフォーマンスだけを見ると、以下のようにVYM(米国高配当株式)の方がVOO(S&P500)のパフォーマンスを上回っていることがわかります。
2022年1月 パフォーマンス | VYM(米国高配当株式) | VOO(S&P500) |
---|---|---|
上昇率 | +2.27% | -2.14% |
2022年になってからは、過去10年間と異なり、金融セクター・エネルギーセクターのパフォーマンスが高くなっており、VOOよりもVYMのほうが若干パフォーマンスとなっており、今後金融緩和政策が縮小していく中で、バリュー株はさらに注目される可能性もあります。
※今回の結果はあくまで過去10年間の結果です。参考データとして扱っていただけると幸いです。
結局、「VYMとVOO」どっちがおすすめなの?
結論、以下のように使い分けましょう。
バリュー株が強い時期があったとしても長い目で見た場合、S&P500のパフォーマンスを越えることは難しい可能性が高いと考えられます。
つまり、絶対に失敗できない資産(生活資金や老後資金など)は、S&P500(SBI・V・S&P500インデックス・ファンド)で運用します。
その上で、攻める部分の遊びの資産などは少し流動的に投資銘柄を変更しても問題ないので、VYM(SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド)でバリュー投資してみるのも良いかと思います。
守りと攻めで資産の役割を変えて、運用する戦略を「コア・サテライト戦略」と言います。ぜひ参考にしてみてください。
いずれにせよ、SBI・Vシリーズの投資信託が利用可能なので、ぜひ利用しましょう。特に守りの資産を運用するには、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」がおすすめです。
SBI・Vシリーズの投資信託だと、コストが安く・少額から投資でき・為替の手間もかかりません。さらに三井住友カード(NL)を利用すると、購入金額の0.5~1.0%分のポイント付与によって実質の購入金額をより抑えることができます。
資産運用は、「SBI・Vシリーズ×三井住友カード(NL)」は非常におすすめです。
「SBI・V・米国高配当株式」と「楽天・米国高配当株式」の比較

SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドは、FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスという指数と同じパフォーマンスを目指し、バンガード・米国高配当株式 ETF(VYM)へ投資していると紹介しました。
実は、ほとんど同じ投資信託がもう一つ存在します。「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」です。
ここでは、これら2つの投資信託を比較します。これらの投資信託は、異なる点が1点あります。
- 運用コスト
(SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドの方が低コスト)
SBI証券 | 楽天証券 | SBIと楽天の差 | |
ファンド名称 | SBI・V・米国高配当株 インデックス・ファンド | 楽天・米国高配当株式 インデックス・ファンド | ー |
投資対象 | FTSEハイディビデンド ・イールド・インデックス (円換算ベース) | FTSEハイディビデンド ・イールド・インデックス (円換算ベース) | 同じ |
運用の 基本方針 | FTSEハイディビデンド ・イールド・インデックス (円換算ベース) へ連動する投資成果 を目指し運用。 バンガードが運用する 「バンガード 米国高配当 株式ETF(VYM)」が 実質的な主要投資対象 | FTSEハイディビデンド ・イールド・インデックス (円換算ベース) へ連動する投資成果 を目指し運用。 バンガードが運用する 「バンガード 米国高配当 株式ETF(VYM)」が 実質的な主要投資対象 | 同じ |
信託報酬率 (税込) | 年0.1238%程度 | 年0.192%程度 | SBIが 0.0682% 安い |
新規募集期間 | 2021年6月15日(火)から 6月28日(月)まで | ー | ー |
設定日 | 2021年6月29日(火) | 2017年9月29日 | ー |
設定・運用 | SBIアセットマネジメント株式会社 | 楽天投信投資顧問株式会社 | ー |
クレジット カードによる ポイント サービス | 三井住友カード利用で 0.5%~1.0%付与 (最大5万円/月) | 楽天カード利用で 1.0%還元 (最大5万円/月) | ー |
取り扱い 証券会社 | SBI証券 | SBI証券・楽天証券 他 | ー |
異なる点:運用コスト
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドも低コストですが、SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドは更に低いコストとなっています。
SBI・V | 楽天 | 差 | |
---|---|---|---|
信託報酬 | 0.1238% | 0.192% | SBIが 0.0682% 安い |
もしVYM(米国高配当株式)で長期投資を検討されている方は、少しでも運用コストが低い方がリターンは大きくなるので、SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドがおすすめです。
チャート比較(SBI・V・米国高配当株式 vs 楽天・米国高配当株式)
SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドと、楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドのチャートを比較してみましょう。
2021年6月29日〜2022年1月17日までの比較になります。

上昇率の比較 | ’21/6/29 | ’22/1/17 | 上昇率 |
SBI・V・米国高配当株式 インデックス・ファンド | 10,000 | 11,506 | +15.1% |
楽天・米国高配当株式 インデックス・ファンド | 12,941 | 14,866 | +14.8% |
チャートを比較すると、SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドの方が若干だけですが、高いパフォーマンスとなっています。
つまりSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドの方が、低コストで高いパフォーマンスとなっています。
これから米国高配当株式へ投資する方は、楽天ファンドよりも「SBI・Vシリーズの投資信託」をおすすめいたします。
三井住友カード(NL)決済でSBI・Vシリーズに投資すべき理由

先ほども述べた通り、全米株式に投資したい場合は、信託報酬が小さい「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド」を三井住友カードを用いて積み立て投資することが最も運用コストを下げて資産運用する方法なのでおすすめです。
三井住友カード(NL)をSBI証券に連動させることで、投資信託をカード決済にて購入することで、カード決済した金額の0.5%~1.0%がポイントが付与されるメリットがあります。
スタンダードカードとゴールドカード
スタンダードカード | ゴールドカード | |
---|---|---|
年会費 | 0円 | 5,500円 |
SBI証券での付与率 | 0.5% | 1.0% |
三井住友カード(NL)は、「スタンダードカード(年会費永年無料)」と「ゴールドカード(年会費5,500円)の主に2つがあります。
2つでSBI証券での付与率は異なりますが、無料のカードでも0.5%分が付与されるため十分お得なシステムとなっています。
SBI・Vシリーズの運用コストが0.1%前後なのに対し、0.5%のポイント付与は約5倍の値となるため、SBI・Vシリーズの投資信託を購入する際は、必ず三井住友カード(NL)を利用し投資することをおすすめいたします。
まとめ
この記事では、SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドについて内容を紹介し、楽天ファンドやS&P500と比較を行いました。
SBI・Vシリーズの投資信託は、業界最安レベルの信託報酬(運用コスト)の安さが特徴で、長期投資や初心者の方が資産運用を始めるのに適した商品です。
SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドは、楽天ファンドより低コストでかつ、全米株式インデックスファンドよりも下落リスクが小さい結果が得られました。
さらにSBI証券は、三井住友カード(NL)とタッグを組み、ポイント付与を通して実質的な運用コストをさらに下げる取り組みも行っています。
これからSBI・Vシリーズを通して、資産運用を考えている方は、必ずSBI証券×三井住友カード(NL)を組み合わせて、さらに運用コストを下げた資産運用を行うようにしましょう。