
この記事では、2021年6月15日より販売開始となった「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」について詳しく紹介します。
具体的には、「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」の内容・銘柄分析および、他の投資信託(全世界株式・S&P500・楽天VTI)との比較を2021年の実績を用いて行います。
また全米株式(VTI)と、全世界株式(VT)やS&P500(VOO)」を比較し、どちらの方が優れた投資信託なのかを検討してみます。
SBI・Vシリーズとは?
SBI・Vシリーズの投資信託は、SBI証券が米バンガード社とタッグを組み販売している投資信託です。
SBI証券は、2021年6月15日より「SBI・バンガード」シリーズを「SBI・V」シリーズに名称を変更し、「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」を含む3つの投資信託(S&P500・全米株式・米国高配当株)の販売を開始しました。→SBI証券のPR情報はこちら
また2022年1月より、SBI Vシリーズの第4弾となる「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」の提供を開始しています。
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SBI・Vシリーズ 3つのメリット
SBI・Vシリーズの投資信託はなぜ注目されているのでしょうか。理由は優秀なパフォーマンスを見せるのに加え、業界最安の運用コストだからです。

特に運用コストに関して、投資信託は皆さんのお金を運用機関が代わりに運用するため「手数料」が必要となります。
手数料は、証券会社や商品によって様々ですが、この「SBI・Vシリーズ」の運用コスト(信託報酬)は業界最低水準であり、殆ど気にならない程度の手数料となっています。
この運用コストに関しては、SBI証券も「これまで以上に多くの個人投資家の皆さまの資産形成をサポートできるようになるものと期待している」とコメントしています。
つまり「SBI・Vシリーズの投資信託」は、出来るだけ余計なコストを省いて効率的に資産運用したい方におすすめの商品なのです。
またさらにもう一段階運用コストを下げたいという方は、三井住友カードをSBI証券に連動させることで、投資信託の購入分の0.5~1.0%のポイント還元を受けることができます。後ほど詳しく説明します。
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SBI・V・全米株式インデックス・ファンドについて解説

ファンドの状況
「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」は、2021年6月15日に発表されました。
2022年1月8日時点でのファンドの状況は以下の通りです。
純資産額は523億円と比較的少ないですが、販売開始半年程度にしては多くの資金を集めていることがわかります。ちなみに楽天VTIの純資産額は約4733億円と、SBIよりも多くなっています。後ほど詳しく比較します。
運用コスト(信託報酬)

SBI・V・全米株式 インデックス・ファンド」は、米国株に100%投資する投資信託なので、新興国に比べ社会情勢や市場環境が安定していることからも、全世界株式のファンドに比べて、信託報酬は安くなっています。
0.0938%は投資信託の中でも業界最安値です。つまりSBI・V・全米株式インデックス・ファンドは無駄なコストを極限まで抑えた投資信託であると言えます。
信託報酬を同じ全米株式に投資する楽天VTIと比較すると、以下のようにSBIの方が圧倒的にコストが低いことがわかります。
- SBI・V・全米株式 インデックス・ファンド:0.0938%
- 楽天・全世界株式 インデックス・ファンド:0.162%
Vシリーズの特徴の「低コスト」がしっかりと実現されていることが分かります。
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具体的に何に投資するのか?
SBI・V・全米株式 インデックス・ファンドは、文字通り「米国の株式全体」に投資しているのですが、もう少し詳細を見ていきましょう。
SBI証券からのプレスリリースを見ると、2つの投資対象に関する記述があります(青線部・赤線部)

また米バンガード社ホームページで、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」について調べると、以下のような記載がありました。
VTIは、FTSE US トータル・マーケット・インデックスに連動する
引用元:米バンガード社ホームページ
実際に、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの月次レポートをみると、私たち投資家から集めた資金の100%が「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」に投資されていることがわかります。

つまり「SBI・V・全米株式 インデックス・ファンド」は、米国ETFである「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」に投資していることと、ほぼ同じ意味になります。
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)とは?

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)とは、米バンガード社によって運用される米国株式に投資する米国ETFです。
繰り返しになりますが、VTIはFTSE US トータル・マーケット・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指します。米国株式の大型株・中型株・小型株の全てを含み、米国株式市場全体をほぼカバーできるのがVTIです。
FTSE US トータル・マーケット・インデックスとは?
では、SBI・V・全米株式 インデックス・ファンドが間接的に連動し、VTIが直接的に連動を目指している「FTSE US トータル・マーケット・インデックス」とはなんでしょうか。
FTSE US トータル・マーケット・インデックスとは、FTSE社が提供している米国株式指数(時価総額加重平均型)になります。米国株式の大型株から小型株まで含むインデックス指数です。
運営元のFTSEのサイトを見ると、以下のように記載されています。
「Nearly 4,000 constituents across mega, large, small and micro capitalizations, representing nearly 100% of the U.S. investable equity market, comprise the CRSP US Total Market Index.」
引用元:FTSEホームページ
翻訳すると、「米国の投資可能な株式市場のほぼ100%に相当する4,000以上の大企業および中小企業の構成要素が、CRSP US Total Market Indexを構成している」と言うことです。
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VTI(SBI・V・全米株式)の国別構成割合

※2022年01月09日時点でのデータ
VTI(SBI・V・全米株式)は、名前通り米国株式に投資しています。
VTIの国別構成割合をみると、99.9%が米国株式へ投資していることがわかりますが、0.08%はカナダの企業へ投資していることもわかります。
しかし非常に小さい割合なので、VTI(SBI・V・全米株式)はほぼ全てを米国株式に投資していることが分かります。
VTI(SBI・V・全米株式)の構成銘柄トップ10

※2022年01月09日時点でのデータ
VTI(SBI・V・全米株式)の構成銘柄トップ10ですが、ここ数年で成長が著しい米国のIT企業が中心に名を連ねているが分かります。
アップル・マイクロソフト・アマゾン・テスラ・アルファベット(グーグル)・エヌビディア・メタプラットフォーム(旧フェイスブック)など、日本でも有名な企業ばかりで構成されています。
また上位10銘柄だけで約25%を占めており、4分の1を上位10銘柄だけで構成されていることが分かります。
「SBI・V・全米株式」vs「楽天・全米株式(楽天VTI)」【比較】
通称 | SBI・V・全米株式 | 楽天 VTI |
ファンド名称 | SBI・V・全米株式 インデックス・ファンド | 楽天・全世界株式 インデックス・ファンド |
投資対象 | バンガード・トータル・ ストック・マーケット ETF(VTI) | バンガード・トータル・ ストック・マーケット ETF(VTI) |
運用の基本方針 | CRSP US トータル・ マーケット・インデックス (円換算ベース) へ連動する投資成果 を目指し運用。 バンガードが運用する 「バンガード・トータル・ ストック・マーケット ETF(VTI)」が実質的な 主要投資対象 | CRSP US トータル・ マーケット・インデックス (円換算ベース) へ連動する投資成果 を目指し運用。 バンガードが運用する 「バンガード・トータル・ ストック・マーケット ETF(VTI)」が実質的な 主要投資対象 |
信託報酬率(税込) | 年0.0938%程度 | 年0.162%程度 |
設定日 | 2021年6月29日 | 2017年9月29日 |
設定・運用 | SBIアセットマネジメント 株式会社 | 楽天投信投資顧問 株式会社 |
クレジットカードによる ポイントサービス | 三井住友カード利用で 0.5%~1.0%還元 (最大5万円/月) | 楽天カード利用で 1.0%還元 (最大5万円/月) |
取り扱い証券会社 | SBI証券 ※現時点他不明 | SBI証券・楽天証券 他 |
SBI VTIと楽天 VTIを比較すると、投資対象・運用の基本方針ともに同じ内容になっています。
しかし同じ運用方針にもかかわらず、信託報酬率がSBI VTIの方がかなり安くなっています。この点、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの方がメリットがあると思います。
ただし、楽天カードをうまく使えば、投資時に1%のポイント還元を受けれるので、その点はメリットがあります。
しかし月5万円で買付価格に対してだけなので、長期で積み立て投資を行い、数十万・数百万円などを将来的に運用する場合は、毎年必要となる信託報酬は、より小さい「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの方がメリットが大きいです。
「SBI・V・全米株式」vs「SBI・V・全世界株式/S&P500」

「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」は、全米株式4000銘柄以上から構成されており、上位10銘柄で約25%が構成されていることが分かりました。
では、3つのファンド「SBI・V・全米株式」「SBI・V・全世界株式」「SBI・V・S&P500」の中で最も優れたSBI・Vシリーズの投資信託はどれなのでしょうか。
将来のことは誰にも分かりませんが、過去のデータを比較してみます。
2011年〜2021年のVT・VTI・VOOの比較

2021年のVT・VTI・VOOの比較

直近の10年間は米国株式の成長が著しかったため、全世界株式(VT)のパフォーマンスよりも米国株式(VTI or VOO)のパフォーマンスの方が優れていることが分かります。
またここ1年間(2021年)に関しても、米国株式の方が全世界株式よりも上昇率が高い結果となっています。
米国株式の上昇相場では、全米株式(VTI)やS&P500(VOO)が優れていることが変わりましたが、下落相場ではどうでしょうか。
下落相場でも米国株は優れているのか?
下落相場では、全世界株式(VT)の方が米国だけでなく様々な国々の株式を取り入れていることから、リスク分散できているように思われます。
しかし世界経済を牽引している米国株式が下落する場面では、他国の株式もその影響を受け下落することがほとんどです。つまり期待しているほど下落局面で対象国を分散している効果を得ることはできないことが多いです。
結局、全米株式で問題ないのか?
米国株式100%で問題ないと考えられますが、全世界株式か全米株式かS&P500のどれにするかは、個人の好みや考えで選んでも大丈夫です。筆者は米国株式100%で資産形成を行なっています。
重要なのは、「必ず長期投資を行うこと」「運用コストが低い投資信託を選ぶこと」です。
これらを満たす「SBI・Vシリーズ」の投資信託は資産形成を行う上で非常に優れた投資信託と言えます。
その際に三井住友カード決済で投資信託を購入すると、ポイント還元によって実質の購入金額をより抑えることができるので、「SBI・Vシリーズ×三井住友カード」は非常におすすめです。
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もっと細かいシミュレーション結果について知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
三井住友カード(NL)決済でSBI・Vシリーズに投資すべき理由
先ほども述べた通り、全米株式に投資したい場合は、信託報酬が小さい「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」を三井住友カードを用いて積み立て投資することが最も運用コストを下げて資産運用する方法なのでおすすめです。
三井住友カード(NL)をSBI証券に連動させることで、投資信託をカード決済にて購入することで、カード決済した金額の0.5%~1.0%がポイント還元されるメリットがあります。
スタンダードカードとゴールドカード
スタンダードカード | ゴールドカード | |
---|---|---|
年会費 | 0円 | 5,500円 |
SBI証券での還元率 | 0.5% | 1.0% |
三井住友カード(NL)は、「スタンダードカード(年会費無料)」と「ゴールドカード(年会費5,500円)の主に2つがあります。
2つでSBI証券での還元率は異なりますが、無料のカードでも0.5%が還元されるため十分お得なシステムとなっています。
SBI・Vシリーズの運用コストが0.1%前後なのに対し、0.5%のポイント還元は約5倍の値となるため、SBI・Vシリーズの投資信託を購入する際は、必ず三井住友カード(NL)を利用し投資することをおすすめいたします。
まとめ
この記事では、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドについて内容を紹介し、全世界株式・S&P500と比較を行いました。
SBI・Vシリーズの投資信託は、業界最安レベルの信託報酬(運用コスト)の安さが特徴で、長期投資や初心者の方が資産運用を始めるのに適した商品です。
SBI証券は、三井住友カード(NL)とタッグを組み、ポイント還元を通して実質的な運用コストをさらに下げる取り組みも行っています。
これからSBI・Vシリーズを通して、資産運用を考えている方は、必ずSBI証券×三井住友カードを組み合わせて、さらに運用コストを下げた資産運用を行うようにしましょう。
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