この記事では、「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」について詳しく解説します。

最近登場した「SBI・V・全世界株式」について詳しく知りたい!

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とどっちがいいの?
雪だるま(SBI・全世界株式)との違いは?

記事前半で、SBI・V・全世界株式を解説します。
記事後半では、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と比較します。
また雪だるま(SBI・全世界株式)との違いも解説しますね。

おむこ
誰でも「無駄なく効率的に資産を運用し数百万円〜数千万円の資産を作りたい」ですよね。
その中で、S&P500?全世界株式?などといった疑問や、SBI・V・全世界株式とeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とどっちがいいの?と悩んでいる方も多いと思います。
わたしも自分の資産運用を開始する時、「全世界株式かS&P500どっちにしようか?」と悩みました。
結論としては、「自分の好みで選択し信じる。あとは長期運用すること!」ですが、やはり気になると思いますので、この記事で解説していきます。
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド(通称:雪だるま)
また最後に、SBI・Vシリーズの投資信託を無駄なく効率的に運用する方法についても紹介します。
3分程度で読めるかと思いますので、最後までご覧ください。
* SBI・Vシリーズと三井住友カード(NL)の組み合わせは強力!
SBI・V・全世界株式は、運用コストが安く、全世界の株式に一度に分散投資できる非常に優れた投資信託です。老後資金や子供の教育費などの生活資金の準備/運用に向いています。
さらに、0.5%~5.0%分、効率良く資産運用したい場合、三井住友カード(NL)での決済がオススメです。
0.5%〜5.0%のポイント付与があり、これを再投資することで数十万円〜数百万円の差になる可能性があります。
そのあたりの試算結果もこの記事で紹介します。



SBI・V・全世界株式とは?|9500銘柄に一気に分散投資

SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドは、文字通り全世界の株式に投資する米国ETF(バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF:VT)へ間接的に投資する国内の投資信託です。
仕組みや内容について、説明していきます。
SBI・V・全世界株式の「純資産額・基準価格」
「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」は、2022年1月31日に発表されました。
2023年3月12日時点でのファンドの状況は以下の通りです。
純資産額は、200億円程度となっています。
同じSBI・Vシリーズの中でもは比較的少なめではありますが、運用開始されてから日も浅いので仕方ないですね。
成長率は、設定来から約1年の間で「+4.22%」と着実に成長しているファンドです。
成長率が低いと思われるかもしれませんが、2022年はどの株式市場も下落傾向だったので仕方ありません。
このあたりは、記事後半の「他のファンドとの比較」でも解説していきますね。
SBI・V・全世界株式の信託報酬
以下に、SBI・V・全世界株式の投資信託の運用コスト(信託報酬)は「0.1338%/年」です。
他のSBI・Vシリーズの投資信託と比べても、やや高めです。
同じ全世界株式に投資する「eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)」や「SBI・全世界株式(雪だるま)」に比べ、0.02%/年程度高いです。
正直なところ、これだけで判断すると、SBI・V・全世界株式よりも残りの2つのファンドを選択したくなりますね。
SBI・V・全世界株式の「仕組み」
SBI・V・全世界株式は、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)への連動を目指した投資信託です。
さらに詳しく言うと、SBI・V・全世界株式は米国ETFである「バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(VT)」に直接投資している投資信託です。
- 私たちが「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」を購入
- 私たちの資金は「SBI・V・全世界株式インデックス・マザーファンド」に集められる
- マザーファンドから、バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(VT)を購入する
つまり、私たちは、SBI・V・全世界株式を購入することで、間接的に米国ETFの「VT」に投資していることになります。

SBI・Vシリーズとは?|4つの投資信託

SBI・Vシリーズの投資信託は、SBI証券が米バンガード社とタッグを組み販売している投資信託です。
2023年2月時点でSBI・Vシリーズから「4つの投資信託」が発表されています。
SBI・Vシリーズの投資信託が実現したいこと
「Vシリーズは、皆さまの長期の資産形成を応援する低コストのインデックスファンドシリーズです。Vシリーズと通して、これまで以上に多くの個人投資家の皆さまの資産形成をサポートできるようになるものと期待している」
引用元:SBI証券ホームページ
SBI証券と米バンガード社がタッグを組むことで、SBI・Vシリーズの投資信託は、業界最安値の運用コストを実現しています。
またSBI・Vシリーズの特徴は、低コストだけではありません。
SBI・Vシリーズは、米バンガード社の米国ETFへ間接的に投資できるため、高いパフォーマンスが期待できます。
さらに、分配金の再投資が自動で簡単に行えるため、複利の力で資産を効率よく運用することができます。
SBI・Vシリーズで実現できること
つまりSBI・Vシリーズの投資信託では、以下の3つを実現できます。
- 低い運用コストでの資産運用
- 高いパフォーマンス(VOO・VTIなどの米国株によるもの)
- 投資信託なので分配金再投資が可能|効率的に複利の力が働く
生活資金や老後資金の運用は、長期運用が前提になります。
長期運用を行う際に重要なのが、複利の力を利用することです。
そのために重要なのが、「低コスト」「高いパフォーマンス」「分配金の再投資」の3点です。
これら3点を実現したSBI・V・全米株式は、生活資金や老後資金の長期運用にも適した商品と言えます。

SBI・Vシリーズの「4つの投資信託」
SBI証券は、SBI・Vシリーズに関して、以下の4つの投資信託を発表しています。
4つの投資信託全てが、米バンガード社が運用する米国ETFに直接投資しています。
S&P500であれば「VOO」、全米株式は「VTI」、米国高配当株式は「VYM」となっています。
今回解説しているSBI・V・全世界株式は「VT」で運用されている投資信託になります。
特に「VOO(S&P500)」と「VTI(全米株式)」「VT(全世界株式)」の3つは日本でも長期投資の対象として人気がある商品となっていますね。
しかしこれらの米国ETFは購入するのに手間がかかったり、税金面が少しややこしくなっています。
その中で、SBI・Vシリーズの投資信託は、手間をかけずにそれらに投資できるので人気を集めていると言うわけです。
SBI・Vシリーズの「5つのメリット」
SBI・Vシリーズのメリットを紹介します。以下の5つです。
- 多くの投資家から評価されている
(純資産額が5000億円を突破) - 業界で最も低コスト
→ 信託報酬が0.15%/年以下、買付/売却手数料ゼロ - 米バンガード社の米国ETFへ間接的投資 (VT・VTI・VOO・VYM)
- 100円から購入が可能
- 分配金再投資で効率的に運用できる
この5つのメリットから、「業界で最も低コスト(信託報酬率が0.15%以下)」と「米バンガード社の運用する米国ETFへ間接的に投資が可能(VT・VTI・VOO・VYM)」について、もう少し詳しく解説します。

全世界株式・VTってなに?|資産運用先で人気


全世界株式について、詳しく知りたい

VTって具体的に何に投資してるの?構成銘柄を知りたい
全世界株式やVTは、どのような銘柄などで構成されているのでしょうか。
バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(VT)と、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスについて、簡単に紹介します。
既に理解されている方は、飛ばしてもらって、後半のSBI・V・全世界株式を使った運用シミュレーションをご覧ください。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは?
では、VTが直接的に連動を目指している「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」とはなんでしょうか。
運営元のFTSEのサイトを見ると、以下のように記載されています。
The FTSE All-World Index is a market-capitalisation weighted index representing the performance of the large and mid cap stocks from the FTSE Global Equity Index Series and covers 90-95% of the investable market capitalisation. The index covers Developed and Emerging markets and is suitable as the basis for investment products, such as funds, derivatives and exchange-traded funds.
引用元:FTSEホームページ
翻訳すると、「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは、全世界株式の投資可能な時価総額の90~95%をカバーしている」と言うことです。
VTとは?
VTは、米国ETFです。正式名称は、バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(VT)となり、米バンガード社が運用しています。
VTは、先ほど言ったFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスへ連動するように運用されており、ほぼ同じパフォーマンスを見せます。
では、具体的にどのような銘柄で運用されているのでしょうか。
VT(SBI・V・全世界株式)の国別構成割合

※2021年12月29日時点でのデータ
全世界株式と言えど、約60%が米国株式へ投資していることが分かります。
米国に続いて多いのが、日本で6.37%・イギリス3.92%となっており、話題が絶えない中国は上位に入っていないことも分かります。
SBI・V・全世界株式もVTに投資することになるので、殆ど同じ国別構成割合になると推測されます。
VT(SBI・V・全世界株式)の構成銘柄トップ10

※2023年3月8日時点でのデータ;米バンガード社
VTI(SBI・V・全米株式)の構成銘柄トップ10ですが、先世界株式にもかかわらず、全て米国企業になっています。
VOO S&P500 | VTI 全米株式 | VT 全世界株式 | |
---|---|---|---|
上位10銘柄 の割合 | 約25% | 約20% | 約12% |
また上位10個の米国企業だけで約12%を占めており、約8分の1を上位10銘柄だけで構成されていることが分かります。
反対に、VTは、残り88%で、9490銘柄に分散しているということになります。
SBI・V・全世界株式は、そんなVTに直接投資している投資信託なので、優秀なパフォーマンスとなっています。

SBI・V・全世界株式で運用シミュレーション

では、SBI・V・全世界株式で運用した場合、私たちの運用目標・目的は達成できるのでしょうか?
そこでまずは、SBI・V・全世界株式で資産運用すると、将来どれぐらいの資産を気付けるのかを過去のデータを使って試算します。
次の章以降は、SBI・V・全世界株式と他のファンドのパフォーマンスを比較していきますね。
資産運用の目標設定
シミュレーションする上で、まずは目標設定を行います。
ここでは大きく2つの目標を設定し、シミュレーションしていきます。
- (目標1)15年後に1000万円
→ 子供の教育費用など近い将来の資産準備を想定
→ 出産後、運用を開始。高校入学となる15年後に1000万円を準備したい
- (目標2)30年後に3000万円
→ 20代 30代が老後の資金を準備する(老後2000万円問題を解決する)
この辺りはいつもと同じ目標設定とします。
SBI・V・全世界株式の平均リターンは5%と仮定
まずSBI・V・全世界株式の平均上昇率は、過去30年間データを参考に「5%」と仮定してシミュレーションしていきます。
- 1900~2018年の平均リターン:5.2%/年
- 過去30年の平均リターン:6-7%/年
→ 低めに見積もり、5%と仮定
以上の理由から、5%と仮定して試算を進めます。
①:SBI・V・全世界株式で15年後1000万円は可能?
では、先にSBI・V・全米株式で15年後1000万円をつくれるか?と検討していきます。
- SBI・V・全米株式の成長率は「5%」と仮定
- 運用期間は15年間
- 毎月3万円、SBI・V・全世界株式を購入する
- 分配金再投資の効果はここでは無視する
SBI・V・全世界株式を毎月3万円、15年間継続した結果
毎月3万円運用に回すと、15年間で540万円を投資することになります。
しかしSBI・V・全米株式(年9%成長と仮定)で15年間運用すると、「801万円」となります。

つまり、毎月3万円を5%で15年運用しても、1000万円は届かない
つまり、SBI・V・全世界株式(平均リターンを5%と仮定)で毎月3万円の資産を運用しても1000万円には届かないです。
それでも800万円程度に、資産は増えるのでやらない手はないです。
もしくは、米国株式を投資対象として検討するのも一つの手です。
②:SBI・V・全世界株式で30年後3000万円は可能?
続いて、SBI・V・全世界株式で30年後3000万円をつくれるか?を試算します。
先ほどと同じ条件でシミュレーションします。
- SBI・V・全米株式の成長率は「5%」と仮定
- 運用期間は30年間
- 毎月3万円、SBI・V・全米株式を購入する
- 分配金再投資の効果はここでは無視する
SBI・V・全世界株式を毎月3万円、30年間継続した結果
毎月3万円運用に回すと、30年間で1080万円を投資することになります。
一方で、SBI・V・全世界株式(年9%成長と仮定)で30年間運用すると、「2496万円」となります。

SBI・V・全世界株式で30年運用すれば2000万円は可能
SBI・V・全世界株式の平均リターンを5%として試算しました。
3000万円は難しいかもしれませんが、2000万円は達成できる見込みはあります。
年5%リターンというのは、過去100年以上のデータからも非現実的なリターン値ではありません。
20代、30代の私たちが、老後資金のために資産運用を開始すると、50代、60代の時には退職金や年金以外に、2000万円の資産を作ることも可能と言うことになります。

(考察)長期投資することの重要性
シミュレーションを2つしましたが、30年で運用した方が資産の上昇幅がかなり大きくなっています。
投資額 | 最終資産額 | 上昇幅 | |
---|---|---|---|
15年運用 | 540万円 | 801万円 | 261万円 |
30年運用 | 1080万円 | 2496万円 | 1416万円 |
運用期間が倍になれば、わたしたちの投資額も倍になりますが、それ以上に資産増加額は5倍以上になっています。
SBI・V・全世界株式の上昇率を5%と仮定しましたが、資産額が大きくなれば同じ5%でも増価額は大きくなるため、長期運用の重要性が分かります。
SBI・V・全世界株式と三井住友カード(NL)の組み合わせは強力!
SBI・V・全世界株式は、運用コストが安く、全世界の株式の90%以上をカバーし、大きな分散効果が得られる優れた投資信託です
米国株に絞ることに抵抗がある方にとって、老後資金や子供の教育費などの生活資金の準備/運用に向いています。
過去100年以上の平均リターンも5.2%と比較的安定した値となってます。
さらに効率良く資産運用したい場合、三井住友カード(NL)での決済がオススメです。
SBI・V・全世界株式の購入金額の0.5%〜5.0%のポイント付与があり、これを再投資することで数十万円〜数百万円の差になる可能性があります。
そのあたりの試算結果もこの記事で紹介します。



【前半まとめ】SBI・V・全世界株式とは

ではここまで解説した「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」について、一度まとめます。
- SBI・V・全世界株式は「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」と同じ動きを目指す投資信託
- 資金は米国ETF「VT」に投資される
- 運用コスト(信託報酬)は業界最安:0.1338%/年
- 全世界株式の過去100年間の平均リターンは「5.2%」
- SBI・V・全世界株式の平均リターンを5%とし月3万円運用すると
- 15年後に「801万円」
- 30年後に「2496万円」
- つまりSBI・V・全世界株式で運用すれば、目標資産は作れる
- クレカ積立を使えば、さらに効率的に運用することも可能

後半は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)との比較を行いますので、引き続きご覧ください。
【比較】SBI・V・全世界株式とeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)


「SBI・V・全世界株式」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」ってどっちがいいの?
SBI・V・全世界株式と、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を比較します。
またSBI・全世界株式という投資信託もあります(ややこしいですが)。
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド(通称:雪だるま)
これら3つをまとめて比較していきますね。
まずはファンド情報を比較
楽天・全米株式とSBI・V・全米株式の情報・仕様を比較します。
* ファンド情報比較表
SBI・V 全世界株式 | eMAXIS Slim 全世界株式 オール カントリー | SBI 全世界株式 | |
---|---|---|---|
投資 対象 | 米国ETF 「VT」 | 全世界の 個別株 | 米国ETF 「VTI」 「SPDW」 「SPEM」 |
対象 指数 | FTSE グローバル オールキャップ インデックス 円換算ベース | MSCI オール カントリー ワールド インデックス 円換算ベース 配当込み | FTSE グローバル オールキャップ インデックス 円換算ベース |
信託 報酬率 (税込) | 0.1338 %/年程度 | 0.1144 %/年程度 | 0.1102 %/年程度 |
設定日 | 2022年 1月31日 | 2018年 10月31日 | 2017年 12月6日 |
設定 運用 | SBI アセット マネジ メント 株式会社 | 三菱UFJ 国際投信 株式会社 | SBI アセット マネジ メント 株式会社 |
取扱 証券 会社 | SBI証券 auカブコム 証券 (2社のみ) | SBI証券 楽天証券 マネックス証券 他 | SBI証券 楽天証券 マネックス証券 他 |
比較すると、楽天・全米株式とSBI・V・全米株式では、異なる点がいくつかありますね。
- 投資対象
- 信託報酬(運用コスト)
- 運用実績(期間)
- 取り扱い証券会社
異なる点①:投資対象
3つの全世界株式の投資信託は、投資対象が異なります。
SBI・V 全世界株式 | eMAXIS Slim 全世界株式 | SBI 全世界株式 | |
---|---|---|---|
投資 対象 | 米国ETF 「VT」 | 全世界の 個別株 | 米国ETF 「VTI」 「SPDW」 「SPEM」 |
- SBI・V・全世界株式
- 米国ETF「VT(全世界株式)」:100%
- eMAXIS Slim 全世界株式
- 全世界の個別株:100%
- SBI・全世界株式(雪だるま)
- 米国ETF「VTI(全米株式)」:60%
- 米国ETF「SPDW(先進国株式,米国除く)」:30%
- 米国ETF「SPEM(新興国株式)」:10%
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、個別株で運用しています。
一方で、SBI・V・全世界株式は米国ETF「VT」のみで運用。
最後のSBI・全世界株式(雪だるま)は、3つの米国ETFを組み合わせた運用となっています。
違いはあれど、結局全世界株式に投資され運用されています。重要なのはパフォーマンスですね。
異なる点②:運用コスト(信託報酬)
2点目は、信託報酬(運用コスト)です。
SBI・V 全世界株式 | eMAXIS Slim 全世界株式 | SBI 全世界株式 | |
---|---|---|---|
信託 報酬率 (税込) | 0.1338 %/年程度 | 0.1144 %/年程度 | 0.1102 %/年程度 |
順位 | △ | ○ | ◎ |
SBI・全世界株式が最も安く、続いてeMAXIS Slimになります。
SBI・V・全世界株式が最も高い信託報酬となっています。
まだ運用期間が短いため、今後資金が増えると改善される可能性はあります。
異なる点③:運用実績
3点目は、運用実績(運用期間)です。
SBI・V 全世界株式 | eMAXIS Slim 全世界株式 | SBI 全世界株式 | |
---|---|---|---|
設定日 | 2022年 1月31日 | 2018年 10月31日 | 2017年 12月6日 |
eMAXIS SlimとSBI・全世界株式(雪だるま)は、4年以上の実績があります。
一方で、SBI・V・全世界株式はまだ設定されてから1年程度しか経っておらず、運用実績としては比較的浅い投資信託です。
異なる点④:取り扱い証券会社
最後は、取り扱い証券会社です。
SBI・V 全世界株式 | eMAXIS Slim 全世界株式 | SBI 全世界株式 | |
---|---|---|---|
取扱 証券 会社 | SBI証券 auカブコム 証券 (2社のみ) | SBI証券 楽天証券 マネックス証券 他 | SBI証券 楽天証券 マネックス証券 他 |
SBI・V・全世界株式は、SBI証券・auカブコム証券の2のみの販売となっています。
一方で、eMAXIS SlimやSBI・全世界株式(雪だるま)は、多くの証券会社で販売されており、取り扱いしやすい投資信託です。
これらの異なる点が、SBI・V・全米株式や楽天・全米株式のメリット・デメリットになります。
SBI・VとeMAXIS Slimのチャート比較
では、3つの全世界株式インデックスファンドの過去の基準価格チャートを見てみましょう。
2022年2月1日〜2023年3月9日までの比較になります。
※ SBI・V・全世界株式の運用機関に合わせてます。短いですが、比較はできると思います。
* SBI・V・全世界株式とeMAXIS Slimのチャート比較

チャートを比較すると、SBI・V・全世界株式に比べて、eMAXIS Slim 全世界株式とSBI・全世界株式(雪だるま)が若干高いですね。
SBI・V・全米株式と楽天・全米株式の数値比較
もっと細かい数値で比較してみましょう。
2022/ 2/1 | 2023/ 3/9 | 上昇率 | |
---|---|---|---|
SBI・V 全世界株式 | 9,999 | 10,680 | +6.81% |
eMAXIS Slim 全世界株式 | 16,138 | 17,277 | +7.06% |
SBI 全世界株式 雪だるま | 15,294 | 16,427 | +7.41% |
数値で見ると、SBI・全世界株式(雪だるま)が最も高くなりました。
ただ少し差が大きい気がするので、SBI・全世界株式とeMAXIS Slim 全世界株式のみ、もう少し長期間で比較してみます。
このあとのトータルリターンの値で比較してみます。

トータルリターンで比較
念のため、証券会社で公開されているトータルリターン率も比較しておきます。
トータルリターンは、単純な値上がりだけでなく、分配金再投資による効果、運用コストも含んだあとの総合収益になります。
* トータルリターンの比較
1年 リターン | 3年 リターン | |
---|---|---|
SBI・V 全世界株式 | +8.00%/年 | ー |
eMAXIS Slim 全世界株式 | +8.62%/年 | +16.65%/年 |
SBI 全世界株式 雪だるま | +8.36%/年 | +16.66%/年 |
SBI・V・全世界株式は、過去1年しかデータがありませんが、最も低い値となっています。
eMAXIS SlimとSBI・全世界株式(雪だるま)は、1年リターンだと少し差はありますが、3年リターンがほぼ一致しています。
結局どっちがオススメ?
ここは人それぞれ考えがあると思いますが、個人的には、SBI・V・全世界株式ではなく、eMAXIS Slimや雪だるまの方がいいと思います。
- SBI・V・全世界株式:△
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):◎
- SBI・全世界株式(雪だるま):○
SBI・V・全世界株式はまだ運用機関が浅く、コストも比較的高く、リターンも下がってしまっている印象です。
やはり、取り扱っている証券会社の数や、コストの安さ、過去のリターン、純資産総額を比較すると、SBI・V・全世界株式よりもeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)などを選びたくなりますね。

全世界株式の投資信託なら、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がおすすめです。
しかし最も重要なのは長期で運用を続けることです。
そのためにもできるだけ早く運用を開始し、運用期間を1年でも長く確保する方が最終的なパフォーマンスは伸びます。

また0.10%でも大きな差だと感じる方は、このあと紹介する方法で、もっと効率的に運用する方法を紹介しますので、最後までご覧ください。
「クレカ積立」で効率的に運用するべき理由

ここでは、SBI・V・全世界株式やeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を現金で買うよりも、「0.5%~5.0%」分、さらにお得に運用できる情報を紹介します。
クレカ積立とは?
その方法とは「クレカ積立」です。
クレカ積立とは、クレジットカード決済で投資信託を購入できるサービスです。
クレジットカードで決済できるだけでなく、購入金額に応じてポイントが付与されます。
このポイントがSBI証券やマネックス証券の場合「0.5%~5.0%」になります。
クレジット カード | ポイント 付与率 | |
---|---|---|
SBI 証券 | 三井住友カード (NL) | 0.5%~5.0% |
マネックス 証券 | マネックスカード | 1.1% |
楽天 証券 | 楽天カード | 0.2% |
※ SBI・V・全世界株式やeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を購入する場合のポイント付与率
クレカ積立に関して、もっと詳しく知りたい方は以下の記事で解説してますので、ご覧ください。
クレカ積立の「0.5%」ってどれだけお得なのか
では「0.5%」がどれだけお得なのか、ここでも試算していきます。
SBI・V・全世界株式を三井住友カード(NL)決済して、その購入金額の「0.5%」のポイント付与を受けたとします。
各試算条件は、先ほどの試算条件と同じとします。
【試算条件】
- 購入する投資信託:SBI・V・全世界株式
- 成長率:5%と仮定
- 購入金額:月3万円+1500円分
- ポイント付与率:0.5%
- ポイント付与量:1500円分
- 運用期間:30年
月3万円を購入しポイント付与される1500円分は、SBI・V・全世界株式を再度購入するとします。
この場合に、クレカ積立によるポイント付与有り無しで資産額を比較すると、「125万円」の差となります。
0.5%の効果でも大きな差となりますね。

最大5%のポイント付与がある三井住友カード(NL)
三井住友カード(NL)にはいくつか種類があります。その種類によって、年会費とポイント付与率が異なります。
ちなみに、先ほど試算した「0.5%のポイント付与」が受けれるのは、三井住友カード(NL)のスタンダードカードになります。
年会費は永年無料なので、持っておいて損はありません。
年会費が必要なゴールドカードや、プラチナカードだともっと付与率が上がり、最大5%となります。
0.5%のなんと10倍のポイント付与を受けることが可能です!

クレカ積立できるオススメ2社
クレカ積立は、SBI証券だけでなく、他にも何社かあります。おすすめは以下です。
- SBI証券×三井住友カード(NL)
- マネックス証券×マネックスカード
個人的には、SBI証券×三井住友カード(NL)がおすすめです。
理由は、年会費永年無料でも0.5%の付与があり、カードの種類によっては5%のポイント付与が受けられますため。
またクレジットカードといえば「三井住友カード」と謳われるように、カード会社としても安定感があります。




生活資金は必ず長期投資前提で!効率的に継続する

クレカ積立って言うけど、わざわざ積み立てる必要あるの?一度に購入すれば?
という意見も出てくると思います。
すでに多くの資産を持っている方は、数百万円などを一度に運用に回しておけばいいと思います。その方が運用に回る時間を長く取れるので、効率的と言う意見もあります。
しかし、実際問題として、数百万円を一度に運用に回せる方は少ないと思います。
なので、わたしたちは結局毎月決まった額をコツコツ積み重ねて、長期で運用することが重要となります。
私たちは子供や自分の老後のための資金が数十年後に必要
私たちは超高齢化社会の中で今後生活していきます。老後2000万円問題などは話題となりました。
一方で、わたしたちは給料面でも税金面でもさらに今後苦しくなります。実際に退職金は1990年頃に比べ、減少傾向にあります。
そんな中で、自分達の老後資金、子供のための教育費、自宅購入などの生活資金の準備などは、資産運用でカバーしていく必要があります。
そのために毎月決まった額をコツコツと積み重ねて、運用を継続しましょう。
その運用先が今回紹介した「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などが選択肢というわけです。
またSBI証券×三井住友カード(NL)などのクレカ決済を利用することで、手間を省き、ポイント付与を受けながら効率良く運用するようにしましょう。

その時の投資信託をSBI・Vシリーズ(全米株式やS&P500)にしておけば、将来も余裕がある生活ができる可能性が高いと考えられます。
まとめ
この記事では、SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドについて内容を紹介し、運用シミュレーションを行ってみました。
またeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と比較を行いました。
- SBI・V・全世界株式は運用期間が浅い
- 現状eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がオススメ
- クレカ積立は必ず利用し効率的に運用すること
資産を効率的に運用するためには、「長期運用」「低コスト」「分配金の再投資」が条件になります。
低コストの部分は、クレカ積立のポイント付与によって実質コストを下げることが可能です。
SBI証券×三井住友カード(NL)でカード決済すると、購入金額の0.5%~5.0%がポイント付与される大きなメリットがあります。

※ 2023年3月14日 記事更新