この記事では、日本国内の代表的な株式指標である「日経平均株価」「TOPIX」について、解説します。
「新聞やニュースでよく聞く 日経平均株価やTOPIXって一体なに?」「株式市場を表す指数の意味や活用方法を教えて欲しい」という方々に対し、この記事で疑問に答えていきます。
- 「日経平均株価」「TOPIX」とは、一体なにかを解説
- 「日経平均株価」「TOPIX」の銘柄と、過去のパフォーマンスを分析
- 「日経平均株価」「TOPIX」に投資する代表的な商品を紹介
この記事を書いている ふぃたろう は、2016年から現在に至るまで6年間、米国株へ投資を行っている会社員兼ブロガーです。今回は日本株へ投資する際の代表的な指数である「日経平均株価」「TOPIX」の2つを解説していきます。
日経平均株価・TOPIXとは?
日経平均株価とTOPIXは、日本の株式市場を示す2大株価指数です。
それぞれで内容が異なるため、順に解説していきますが、先に簡単に表にまとめますのでご確認ください。リスク回避の点から考えると、構成銘柄が多いTOPIXの方が安定した動きになる傾向があります。
日経平均株価とは?
日経平均株価とは、日本企業225社の株式平均をベースに算出される株価指数です。
つまり日経平均株価は株価が高い銘柄ほどウェイトが高くなる株価平均型で算出されています。
日本経済新聞社が東証1部上場企業の中から225社を採用し算出しています。
基本的には、225銘柄の株価平均がベースですが、株式分割等による株価変動を修正する除数を一部用いて、株価の連続性を保っています。
TOPIXとは?
TOPIXは、東証一部に上場する約2000以上の全ての国内株式を対象とした国内株式指標です。
1968年1月4日の時価総額を100とした時価総額加重型指数なので、各銘柄のウェイトは時価総額の大きい銘柄ほどウェイトが高くなります。

日経平均株価とTOPIXのチャートを比較
日経平均株価とTOPIXのチャートを比較すると、同傾向の動きをしていますが、日経平均株価の方が下落幅は一時的に大きく、また上昇幅も大きい印象です。
TOPIXの方が銘柄数が多いため、より動きがマイルドになることが要因と考えられます。

構成銘柄と割合(上位10銘柄の比較)
次に、日経平均株価とTOPIXの構成銘柄(上位10銘柄)と、その割合を見ていきます。
- 日経平均株価:株価が高いほど、占める割合が高くなる
- TOPIX:時価総額が高いほど占める割合が高くなる
銘柄 | 構成 割合 | 業種(セクター) |
---|---|---|
ファースト リテイリング | 13.1% | 小売業 |
ソフトバンク グループ | 7.4% | 情報・通信業 |
東京エレクトロン | 5.4% | 電気機器 |
ファナック | 3.3% | 電気機器 |
ダイキン工業 | 2.6% | 機械 |
エムスリー | 2.5% | サービス |
KDDI | 2.5% | 情報・通信業 |
アドバンテスト | 2.2% | 電気機器 |
信越化学工業 | 2.2% | 化学 |
リクルートHD | 2.0% | サービス |
上位10の割合 | 43.2% | ー |
銘柄 | 構成 割合 | 業種(セクター) |
---|---|---|
トヨタ 自動車 | 3.0% | 輸送用機器 |
ソフトバンク グループ | 2.6% | 情報・通信業 |
ソニー | 2.5% | 電気機器 |
キーエンス | 2.2% | 精密機械 |
任天堂 | 1.4% | その他製品 |
日本電産 | 1.4% | 電気機器 |
信越化学 | 1.3% | 化学 |
三菱UFJFG | 1.3% | 金融 |
リクルートHD | 1.3% | サービス |
武田薬品 | 1.2% | 化学 |
上位10の割合 | 18.2% |
2つの指数の上位銘柄を比べると、共通する銘柄はあるものの傾向が全く異なることがわかります。
さらに特徴的なのが、上位10銘柄が占める割合です。日経平均株価は上位10銘柄で約43%もの割合を占めているのに対し、TOPIXは約18%と低く、分散されていることがわかります。この点、リスクに強いですが、上昇幅も比較的抑制される結果になります。
業種(セクター)別の構成割合を比較
次に、業種別の構成比を見てみます。
日経平均株価とTOPIXを比べると、やはりTOPIXの方が各セクターに偏りが少なく分散されていることがわかります。
業種(セクター) | 日経平均株価 | TOPIX |
---|---|---|
電気機器 | 17.7% | 12.5% |
情報・通信 | 11.8% | 7.7% |
小売業 | 10.4% | 4.4% |
化学 | 8.6% | 6.6% |
医薬品 | 7.8% | 4.7% |
輸送用機器 | 6.8% | 9.3% |
機械 | 5.5% | 5.1% |
食料品 | 5.0% | 4.4% |
サービス業 | 3.3% | 3.6% |
精密機器 | 2.9% | 1.6% |
その他 | 20.3% | 40.1% |
日経平均株価・TOPIXへ投資する方法

日経平均株価やTOPIXへ投資する方法は、投資信託と国内ETF(上場投資信託)の2つがメインになります。
- 「投資信託」を購入する
- 「国内ETF」(国内市場に上場している投資信託)を購入する
2つの手段どっちで投資しても、同じ指数に連動する商品であれば、パフォーマンスは大きく変わりません。
しかし各手段で、「手数料・運用コスト」と「購入する際の手間」が異なるため、私たちの手元に残る資産は少し変わってきます。特に運用コストは、指数のパフォーマンスが同じでも、最終的に私たちの手元に残る資産額が変わりますので注意が必要です。
日経平均株価へのおすすめ投資商品
日経平均株価へ投資できる投資信託と国内ETFは各社から多く販売されています。ここではその中でも、コストが安く人気の商品を4つ紹介します。
- ニッセイ日経225 インデックスファンド(ニッセイアセットマネジメント)
信託報酬(運用コスト):0.275%/年 - eMAXIS 日経225 インデックス(三菱UFJ国際投信)
信託報酬(運用コスト):0.44%/年
- iシェアーズ・コア 日経225 ETF
信託報酬(運用コスト):0.105%/年、株価:28,630円/株、配当利回:1.26% - iFree ETF 日経225
信託報酬(運用コスト):0.120%/年、株価:2,763円/株、配当利回:0.79%
日経平均株価へ連動する投資信託は、「ニッセイ日経225 インデックスファンド(ニッセイアセットマネジメント)」が最も低コストであり、ETFは「iシェアーズ・コア 日経225 ETF」が最も低コストです。
TOPIXへのおすすめ投資商品
TOPIXへ投資できる投資信託と国内ETFについても、各社から多く販売されています。ここではその中でも、コストが安く人気の商品を3つ紹介します。
- 三菱UFJ国際 – eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)
信託報酬(運用コスト):0.154%/年
- iシェアーズ・コア TOPIX ETF
信託報酬(運用コスト):0.06%/年、株価:1,977円/株、配当利回:1.45% - MAXIS トピックス上場投信
信託報酬(運用コスト):0.078%/年、株価:19,830円/10株、配当利回:1.81%
日経平均株価へ連動する投資信託は、「三菱UFJ国際 – eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)」がおすすめであり、ETFは「iシェアーズ・コア TOPIX ETF」が最も低コストです。
証券会社紹介・カードでの積み立て

日経平均株価よりもTOPIXの方が投資信託もETFも運用コストが安くなっています。TOPIXの方が安定した動きになることからも人気があり資産が集まっていることが要因と考えられます。
さらに運用コストを抑える方法として、低コストで有名なSBI証券を利用する。また三井住友カードを利用した積み立て投資をすることをお勧めいたします。
SBI証券×三井住友カードの組み合わせで最大0.5%の投資運用コストを節約することが可能です。
まとめ

この記事では、「日経平均株価」と「TOPIX」の違いについて解説しました。また日経平均株価とTOPIXに投資する場合のおすすめ投資信託・ETFを紹介しました。
以下、この記事のまとめになります。
- 日経平均株価とは、日本企業225社の株式平均をベースに算出される株価指数であり、株価が高い銘柄ほど比率が高くなる傾向
- TOPIXとは、東証一部に上場する約2000以上の全ての国内株式から算出する指数であり、時価総額が高い企業ほど比率が高くなる傾向がある
- 日経平均株価よりTOPIXの方が安定感のある動きになる
- 日経平均株価の投資信託は、「ニッセイ日経225 インデックスファンド」
- 日経平均株価のETFは、「iシェアーズ・コア 日経225 ETF」
- TOPIXの投資信託は、「三菱UFJ国際 – eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)」
- TOPIXのETFは、「iシェアーズ・コア TOPIX ETF」