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VWO・EEM・IEMGを比較。新興国株ETFはどれがおすすめ?

20代・30代などの方々で資産運用を始めた人・これから始める人の中には、高い将来性から「新興国株」に興味がある方も多いかと思います。

また、すでにS&P500(VOO)や全米株式(VTI)などに連動する国内の投資信託を保有し、メインの運用先は決まっているものの、サブで新興国にも少し資産を入れておきたいと考える人も多いかと思います。

しかし新興国株と言っても、「VT or VTI or VOO」のように新興国株ETFの各商品の特徴から自分の好みや考え方から、商品選択をする必要があります。

この記事では、新興国へ投資を行う際に実際に利用される3つの米国ETFを比較し、どの新興国株の商品がおすすめかを検討していきます。

3つの新興国株式米国ETFは、以下の通りです。

  • 新興国株式 米国ETF①:VWO
    └バンガード・FTSE エマージング・マーケッツ ETF
  • 新興国株式 米国ETF②:EEM
    └iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF
  • 新興国株式 米国ETF③:IEMG
    └シェアーズ ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF

本記事では、これら3つの商品内容・銘柄・特徴・成長率などを比較し、おすすめはどの商品かを考えていきます。

※本記事で使用しているデータは、2022年8月14日時点のものを使用しています

* 著者紹介

  • 著者:ふぃたろう
  • 30代の普通の会社員。妻はメガバンクの個人向け資産運用営業
  • 夫婦で、経済的自立(FI)を目指して、資産運用とブログ運営を開始
  • 投資歴:2016年以降米国株、2021年以降は暗号資産(イーサリアム)で資産運用
  • 日本株はやっていません

ちなみに私が資産運用を開始したのは、妻の影響もありますが、日本に不安を感じたのと老後資金や今後の生活資金を効率よく準備できないかと考えたことがきっかけです。自分なりに調べ、米国株(S&P500)に辿り着き、2016年から資産運用を開始しました。また入金力を上げるためにブログ運営を始めました。

ここ1~2年は、少し余裕もできてきたこともあり、暗号資産であるイーサリアムにも少し投資を行なっています。

そんな私が今回は、「暗号資産もいいけど新興国株って実際どうなの?」と気になったので、調べたことを中心に解説していきます。

ちなみに、暗号資産のやり方ブログの始め方に関しては、以下の記事をご確認ください。

結論:新興国株式は「VWO」がおすすめ

では早速ですが、この記事の結論を述べます。

この記事の結論は以下です。

  • 「VWO」「EEM」「IEMG」を過去のデータで比較すると、
    ・VWOが最も下落リスクが小さい
    ・VWOが最も運用益が多い
  • つまり新興国株式は「VWO」がおすすめ

  • 資産運用は、分配金を再投資し複利の力を利用するべき
  • 新興国株式は、分配金再投資が簡単な国内投資信託を利用するべき
  • ただし先に、米国株や全世界株で資産を固めるべき
  • その上で、新興国株式や暗号資産を利用する

以上がこの記事の中で、色々と比較し検討した結果の結論です。

3つの新興国株式の米国ETFを過去のデータで比較したところ、「VWO」が最もパフォーマンスが高い結果となりました。

VWOは運用コストも低く、新興国株式へ投資を行う際はおすすめの銘柄になります。

さらに資産運用する上では、分配金を再投資できるかが重要になります。複利の力を効率的に利用することが資産を加速させる重要なポイントです。

その点で、VWOなどの米国ETFは1株あたりの売買になるため、自由度が低い点が問題です。その点を克服できるのが投資信託です。

国内にも「SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド」という優秀な投資信託がありますので、新興国株への投資を検討している方は一度検討してみてはいかがでしょうか。

投資信託であれば100円から1円単位で自由な金額で購入できるので、資産運用が始めやすく・続けやすい特徴があります。

またVWOと同等のパフォーマンスの「SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド」を毎月定額購入することで資産運用を行う方は、SBI証券で投資信託の購入金額に対して、0.5~1.0%のポイント還元を受けることができる三井住友カード(NL)決済を利用することをおすすめします。

特に投資信託の品揃えが最も豊富で上記3つの投資信託の取り扱いもあるSBI証券と、通常の生活や買い物でも使用に便利な三井住友カード(NL)の組み合わせだと、今後資産運用も長く続けていく中で、私生活でも長く使用し続けることができるので非常におすすめです。

さらにVTIやVOOで自分の資産のコア部分をある程度固めている人は、サテライトの攻めの資産運用として、コインチェックbitFlyer暗号資産などで運用するのも一つの選択肢です。

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では、「VWO」「EEM」「IEMG」に実際に投資した場合、どのようなパフォーマンスを得ることができるのか、過去のデータを使用したシミュレーションを行い解説していきます。

またVWO・EEM・IEMGのETH情報や銘柄などについても順番に解説していきます

VWO・EEM・IEMGとは?

VWO・EEM・IEMGとは、米国ETFの名前(ティッカー)になります。正式名称は以下になります。

銘柄正式名称組み入れ
銘柄数
VWOバンガード
FTSE エマージング
マーケッツ ETF
約5000
EEMiシェアーズ
MSCI エマージング
マーケット ETF
約1200
IEMGiシェアーズ
コア MSCI
エマージング
マーケット ETF
約2500

この記事では、これら3つの米国ETFの比較を進めます。

まず、対象銘柄数を見ると、銘柄数が多い方が1つ1つの銘柄の重みが軽くなります。

なので、VWO > IEMG > EEMの順で分散効果がありそうです。

資産を分散すれば、リスクを回避できるといったメリットがあります。

しかし逆に分散しすぎると成長銘柄の恩恵を受けにくくなり、リターンが低くなる可能性もあります。

では、個別に特徴を見ていきましょう。

① VWO:バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF

VWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF)は、簡単に言えば、最も多くの銘柄を含み、かつ、最もコストが安い新興国ETFです。

銘柄数は、IMEGの約2倍の約5000銘柄を含んでおり、大型株から中型小型株まで幅広く同時に投資できるETFです。

コスト(信託報酬)関しても、IMEGの0.11%に対し、微々たる差ですが、0.10%となっており、VWOは最も低コストな新興国株式ETFとなっています。

では、VWO:バンガード FTSE エマージング マーケット ETFの特徴を見ていきます。

VWO:バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFは、

FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス(同インデックス)に連動した投資成果を目指す。

同ファンドは、インデックス・サンプリング法を用いたパッシブ運用を行い、実質すべての資産をインデックスに含まれる株式に投資する。

同インデックスは時価総額加重インデックスで、全世界の新興国市場の大型株・中型株・小型株のパフォーマンスを表し、②対象国にブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカを含む

引用元:SBI証券

VWOの国別構成割合

まずVWOの最大の特徴としては、新興国の大企業だけでなく、中小企業も含んでいる点です。

次に、②対象国をみてみると、韓国が含まれていない点も特徴の一つです。

* VWOの国別構成割合

No国別割合VWO
1香港25.51%
2台湾18.76%
3インド15.64%
4中国7.00%
5ブラジル6.7%
6サウジ
アラビア
4.84%
7
アフリカ
4.20%
8タイ2.66%
9メキシコ2.54%
10インド
ネシア
2.00%

これらの国(韓国は含まない)の大企業だけでなく、中小企業も幅広くカバーしているのがVWOの特徴です。そのため、構成銘柄も最も多い約5000銘柄以上となっています。

VWOの株価

次に、過去の株価チャートを見ておきます。

ちなみに、VWOは2005年3月に設定されました。設定来の株価を見てみます。

* VWOの2005年3月以降の株価

2005年3月4日からの株価チャートになります。

2022年8月14日時点で、VWOは設定来で「+69.84%」の上昇となっています。

短期的には大きく上昇したり、大きく下落したりしていますが、長期的に見るとボックス圏内を上下動しているようにも見えます。

② EEM:iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF

EEM(iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF)は、簡単に言えば、小型株を含まない、新興国株式ETFになります。

その分銘柄数低く、VWOの約1/4の1200銘柄を含むETFです。またコストに関しても、「0.70%」となっており、VWOの「0.08%」に比べかなり高いです。

ただし、EEM(iシェアーズシリーズ)は、韓国企業の割合が高く組み入れられているのが特徴です。「Samsung」等の韓国企業も自分のポートフォリオに組み入れたい方は、EEMも選択肢の一つになります。

特にこのEEMは、後ほど紹介するIEMGに比べても、Samsungの割合(韓国企業の割合)が更に高くなっています

では、EEM:iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETFの特徴を見ていきます。

EEM:iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETFは、

投資目標は、MSCI・エマージング・マーケッツ指数(同指数)で計られるように、世界新興市場の公開有価証券の価格・収益表現に連動する投資成果を出すよう運用される。

同指数は、世界新興市場の株式市場の実績を計るために設計される。

同ファンドは、同指数に含められ、投資プロフィールが集合的に同指数に似る代表サンプル証券に投資する。同ファンドは、米国以外の発行人に発行された米国以外の市場に取引された証券に投資する。同ファンドの投資顧問はブラックロックファンドアドバイザーである。

引用元:SBI証券

EEMの国別構成割合

まずEEMの特徴としては、①新興国の大企業だけから構成される(中小企業を含まない)点です。

次に、②対象国をみてみると、韓国が含まれており、構成割合も高いことも特徴の一つです。

* EEMの国別構成割合

No国別割合EEM
1香港26.06%
2台湾15.52%
3インド12.52%
4中国4.37%
5ブラジル5.43%
6サウジ
アラビア
4.37%
7
アフリカ
3.65%
8タイ
9メキシコ2.13%
10インド
ネシア
1.89%
11韓国12.60%

ちなみに「タイ」は組み入れられていないというわけでありません。一定数組み入れられていますが、上位10番目までにランクインしていないだけです。

これらの国(韓国は含まない)の大企業だけに投資できるのが、EEMの特徴になります。

EEMの株価

次に、過去の株価チャートを見ておきます。

ちなみに、EEMは2003年4月に設定されました。今回紹介している3つの新興国株式ETFの中では最も古いETFになります。ここでは、VWOに揃えて、2005年3月以降の株価を見てみます。

* EEMの2005年3月以降の株価

2005年3月からの株価チャートになります。

2022年8月14日時点で、EEMは設定来で「+71.38%」の上昇となっています。

VWO同様に、短期的には大きく上昇したり、大きく下落したりしていますが、長期的に見るとボックス圏内を上下動しているようにも見えます。

③IEMG:iシェアーズ ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF

IEMG(iシェアーズ ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF)は、簡単に言えば、韓国企業を含み、かつ中小企業も含む新興国ETFになります。

IEMGは、韓国企業を含むETFであり、構成割合は12%程度になります。韓国企業を含み、小型株も含む一方で、銘柄数はVWOの半分程度の約2500となっています。半分ですが十分の分散効果は得られると思います。

また、IEMGの運用コストは「0.12%」となっています。VWOの「0.08%」にはおよびませんが、そこそこ低く抑えられています。

では、IEMG:iシェアーズ ・コア MSCI エマージング・マーケット ETFの特徴を見ていきます。

iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETFは、

MSCIエマージング・マーケットIMIインデックスによって測定される価格および利回り実績と同等水準の投資成果(報酬および経費控除前)を目指す。

引用元:SBI証券

IEMGの国別構成割合

まずIEMGの特徴としては、①新興国の大企業だけなく、中小企業も含むです。

次に、②対象国をみてみると、韓国が含まれており、構成割合も高いことも特徴の一つです。

* IEMGの国別構成割合

No国別割合EEM
1香港23.65%
2台湾16.36%
3インド13.60%
4中国4.11%
5ブラジル5.63%
6サウジ
アラビア
4.18%
7
アフリカ
3.71%
8タイ2.15%
9メキシコ2.13%
10インド
ネシア
11韓国13.09%

ちなみに「インドネシア」は組み入れられていないというわけでありません。一定数組み入れられていますが、上位10番目までにランクインしていないだけです。

これらの国の大企業だけでなく、中小企業にも分散投資できるのが、IEMGの特徴になります。

IEMGの株価

次に、過去の株価チャートを見ておきます。

ちなみに、IEMGは2012年10月に設定されました。今回紹介している3つの新興国株式ETFの中では最も新しいETFになります。ここでは、2012年10月以降の株価チャートを見ていきます。

* IEMGの株価

2012年10月からの株価チャートになります。

2022年8月14日時点で、IEMGは設定来で「+4.63%」の上昇となっています。

期間が異なるため、単純に「VWO」「EEM」と比較ができないので、これに関しては、後ほど実際に投資を行ったと仮定したシミュレーションでパフォーマンスを比較してみましょう

VWO・EEM・IEMGの比較まとめ

ではここまでの情報と、その他の細かい情報を全てまとめて比較してみます。

比較は、VWO・EEM・IEMGの3つで行います。

項目VWOEEMIEMG
組み入れ
銘柄数
約5000約1200約2500
企業大企業
中小企業
大企業大企業
中小企業
対象国韓国
含まない
韓国含む韓国含む
株価$42.54$41.05$50.42
純資産
総額
70,751
百万米ドル
25,995
百万米ドル
65,336
百万米ドル
経費率0.08%0.69%0.12%
分配金
利回り
3.33%2.69%3.94%
5年
騰落率
12.69%5.81%10.97%

3つの新興国株式ETFには、それぞれ特徴があることがよく分かります。

対象国と企業の種類(大企業、中小企業)はすでに紹介したので、ここでは「純資産総額・経費率・分配金利回り・5年騰落率」を比較していきます。

純資産総額

純資産総額とは、そのETFがどれだけ購入されているか、購入された金額と示しています。

つまり額が大きいほど、多くの資金を集めているETFと言えます。

その点で言えば、VWOとIEMGは、70000百万米ドルと65000百万米ドルとなっており、それほど大きな差はありません。

しかしEEMは、約26000百万米ドルとなっており、VWOやIEMGの半分以下の資金しか集まっていないことが分かります。

資金が集まっていない = 投資している人が少ない と捉えることができますので、人気という面では「VWO」や「IEMG」の方が上と言えるでしょう。

経費率

経費率は、ETFを購入した後、運用に必要な手数料に値するものです。

要は、「手数料」なので、経費率は低ければ低いほど良いと言えます

この点を見ても、VWOやIEMGが、0.08%と0.12% であるのに対し、EEMは0.69%と非常に高くなっていることが分かります。

この経費率が高いことが一つの原因で、EEMには資産が集まっていないと考えることもできます。

とにかく、新興国株式ETFで経費率が比較的安いのは「VWO」と「IEMG」の2つになります。

分配金利回り

分配金利回りとは、企業が出す配当に相当するものです。ETFはさまざまな企業からなるパックなので、各企業からの配当を「分配金利回り」という形で投資家に還元しています。

つまり、分配金利回りは高ければ高いほど嬉しいというわけです。

この点でみると、新興国株式ETFの分配金利回りは、「IEMG(3.94%)>VWO(3.33%)>EEM(2.69%)」の順になっており、IEMGが最も高く、EEMが最も低くなっています。

5年騰落率

騰落率とは、成長率のようなものです。高ければ高いほどそのETFは上昇したということになり、マイナスになれば、そのETFは下落しているということになります。

これも高ければ高いほど良い項目と言えます。

では3つの新興国株式ETFをみてみると、

「VWO(12.69%)>IEMG(10.97%)>EEM(5.81%)」の順となっています。

ここでも、「VWO」と「IEMG」は「EEM」よりも優れており、EEMは最も低い成長率となっていることが分かります。

結局どれが一番上がるのか?

では、3つの新興国ETF(VWO・EEM・IEMG)の中で、最も資産が増えるのは、どの銘柄なのでしょうか?

ETF情報だけで見ると、「VWO」が最も資産が増えそうな気がします。

実際に運用すると、「経費率」「分配金利回」「騰落率」などが複雑に影響を及ぼし、資産が変動していきます。

なので、過去のデータを用いて、実際にシミュレーションしてみましょう。

VWO・EEM・IEMGの運用比較①(一括投資)

ここでは、VWO・EEM・IEMGに「一括投資した場合」の運用シミュレーションを行います。

  • 新興国株式 米国ETF①:VWO
    └バンガード・FTSE エマージング・マーケッツ ETF
  • 新興国株式 米国ETF②:EEM
    └iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF
  • 新興国株式 米国ETF③:IEMG
    └シェアーズ ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF

実際に米国ETFを購入し、分配金も再投資し、長期で運用した際のトータルのリターンや、投資途中で必ず来る下落場面での下落幅の比較を行います。

シミュレーション条件(比較①)

ここでは実際に、約100万円($10,000)をこれら3つのETFに投資した場合、過去10年間だといくらになるのか、簡単にシミュレーションしてみます。先程の分配金問題は、再投資すると仮定しシミュレーションします。

シミュレーション条件
  • 期間:2013年1月〜2022年7月
  • 初期費用$10,000(約100万円)を一括投資し、その後放置する
  • 分配金は再投資するものとする

シミュレーション結果(VWO・EEM・IEMG)

シミュレーションの結果が以下になります

初期投資額
2013年1月
最終資産額
2022年7月
VWO$10,000$11,964
EEM$10,000$10,998
IEMG$10,000$11,865

2013年1月に新興国株式ETFに$10,000(約100万円)を資産を投入し運用したとすると、VWOが最も最終資産額が多くなりました。

続いて、資産が多いのはIEMGになります。やはりEEMが最も最終資産額が少ない結果となっています。

「経費率」「分配金利回」「騰落率」などの各項目の比較から、何となく「VWO」か「IEMG」が新興国株式ETFの中では良さそうな印象でしたが、その通りの結果になりました。

一括投資をした場合のシミュレーション結果からは、新興国株式ETFのなかでは、「VWO」か「IEMG」を利用する方がいいと考えられます。

下落リスク比較(VWO・EEM・IEMG)

これらのシミュレーションについて、もう少し詳しく結果を見てみましょう。

銘柄を選ぶ際に気になるのは、上昇率だけでなく、「どれぐらい下落することがあるのか」だと思います。ここでは、下落率に関して比較します。

  • Worst Year:最も上昇率が小さかった年の上昇率(下落率)
  • Max. Drawdown:最も下落率が大きかった月の下落率
  • Sortino Ratio:下落リスクに対する上昇リターンを示す数値
    (分母に下落リスク、分子にリターンを入力し算出。ソリティレシオが高いほど、「下落リスクに対するリターンが大きい」or「リターンは低くても下落リスクがとにかく低い」のどちらかと考えることができる)

これらの下落時のパフォーマンスを比較しても、「EEM」のパフォーマンスは残り2つの新興国株式ETFに比べて、少し劣っている印象です。

VWOとIEMGではあまり差はありませんが、より良いのは「VWO」という結果です。VWOの方が下落率が小さいことが分かります。

VWO・EEM・IEMGの運用比較②(つみたて投資)

先ほどは、一括投資した場合のシミュレーションを行いました。

実際は、毎年/毎月決まった額を投資するなど、コツコツつみたて投資する方が多いかと思います。

続いて、毎年資金を追加して投資を続けた場合のシミュレーションを行います。比較項目は先ほどと同じです。

シミュレーション条件(比較②)

シミュレーション条件は以下です。

シミュレーション条件
  • 期間:2013年1月〜2022年7月
  • 初めに、$3,600(約36万円)を一括投資する
  • その後毎年、$3,600(約36万円)を追加投資していく
  • 毎月3万円を想定
  • 分配金は再投資するものとする

シミュレーション②結果(VT vs VTI vs VOO)

毎年追加投資した際のシミュレーションの結果が以下です。

初期
投資額
2013年
1月
追加
投資額
毎年末
合計
投資額
最終資産額
2022年
7月
VWO$3,600$3,600$32,400$43,884
EEM$3,600$3,600$32,400$41,149
IEMG$3,600$3,600$32,400$43,101

一括投資の時と同じで、毎年追加投資してもリターンの大きさは「VWO>IEMG>EEM」という結果になりました。

またここでは下落リスクの比較は省略します。比較①と同じ期間のシミュレーションしているので、下落率などの情報は同じになります。

これらの結果より、過去のデータを見る限りでは、資産がより増えやすい新興国ETFは「VWO」と考えることができます。

実際には、IEMGもVWOとほとんど変わらないパフォーマンスとなっているため、「VWO」か「IEMG」は好みで選んでも問題ないかと思います。

VWOは米国ETFではなく「投資信託」を活用するべき理由

これまで行ってきたシミュレーションは、「分配金を再投資する」前提で行っています。

一方で、VWOもIEMGも米国ETFとなので、自動で分配金は再投資されません。

つまり分配金を全て再投資できない米国ETFの場合、複利の力を全て活かせず、実際のパフォーマンスはもう少し低くなる場合があります。

この弱点を克服するのが、国内の投資信託になります。

新興国株式に投資したい場合でも、国内の投資信託を利用できないか検討してみましょう。

分配金を再投資の「複利の威力」

実際に、「配当再投資」「配当再投資無し」を比較したグラフが以下になります。

いかに再投資することによる複利の資産運用が重要か分かります。

引用元:「インデックス投資は勝者のゲーム─株式市場から確実な利益を得る常識的方法」

なので、新興国株式だけでなく、米国株式や全世界株式など、資産運用する上で分配金や配当をいかに効率的に再投資できるかどうかは非常に重要となります。

新興国株式に投資できる国内の投資信託

では、新興国株式のおすすめ投資信託を紹介します。

  • SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド

SBI・V・新興国株式インデックス・ファンドは、新興国株式に投資する際に非常におすすめの投資信託です。

おすすめできる理由は以下です。

  • 信託報酬(運用コスト)が新興国株式投資信託の中では業界最安値
  • VWOとほとんど変わらないパフォーマンス
  • 分配金の自動再投資が可能
  • 100円から購入可能
    (VWOは1株ごとの購入で、最低購入金額が約5000円/1株)

これらのおすすめできる理由をまとめると、

「SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド」は、3つの新興国ETFのなかでも最もパフォーマンスの高かった「VWO」とほとんど同じパフォーマンスを期待できる投資信託であり、100円から投資可能で、また分配金も自動で再投資されるため、複利での効率の良い資産運用が可能と言えます。

投資信託を毎月定額購入することで資産運用を行う方は、SBI証券で投資信託の購入金額に対してポイント還元を受けることができる三井住友カード(NL)決済を利用することをおすすめします。

特に投資信託の品揃えが最も豊富で上記3つの投資信託の取り扱いもあるSBI証券と、通常の生活や買い物でも使用に便利な三井住友カード(NL)だと今後長く使用し続けることができるので非常におすすめです。

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新興国株式よりも高いパフォーマンスを期待できる銘柄

ここまで「VWO」「EEM」「IEMG」の比較を行い、VWOと同等の国内の投資信託も紹介しました。

しかし新興国株式のここ数年〜15年のパフォーマンスは、他の銘柄に比べるとそれほど良くないのも事実です。

実際に以下のチャートを見てみると分かりますが、

新興国株式(VWO)は、米国株式(S&P500)や日経平均株価よりも圧倒的に成長率が低いことが分かります。

投資対象銘柄成長率
米国株式
S&P500
VOO+202.46%
日経平均株価+170.13%
新興国株式VWO-4.83%

ここで示す「成長率」は、2013年1月〜2022年8月までの株価の上昇率を示しています。

つまり、新興国株式を2013年1月に購入し、2022年8月まで保有している場合、資産が減少するということになります。

これらの結果から、生活資金や老後資金の運用のために、資産運用や投資を検討している場合、まずは米国株か、全世界株式への投資を検討することをおすすめします。

暗号資産の魅力とは?

ただ、新興国株式を検討している方の多くは、既に米国株式や全世界株式への投資を行っている方も多いかと思います。

そのような方は、暗号資産も一つの選択肢に検討してみてはいかがでしょうか。

早速ですが、暗号資産の可能性をチャートで見てみましょう。

投資対象銘柄成長率
米国株式
S&P500
VOO+89.07%
新興国株式VWO+20.43%
暗号資産
イーサリアム
ETH+23912%

ここで示す「成長率」は、2017年1月〜2022年8月までの株価の上昇率を示しています。

暗号資産は、ETH(イーサリアム)のチャートを利用しています。結果はイーサリアムが成長率が圧倒していることが分かります。

運用益10万円に必要な資金額を比較

上記の結果から、投資による運用益で10万円の利益を受けるために必要な資産額を計算してみました。

投資対象銘柄成長率10万円
米国株式
S&P500
VOO+89.07%112,271円
新興国株式VWO+20.43%489,476円
暗号資産
イーサリアム
ETH+23912%418円

2017年1月にこれら3つの資産に投資したとして、利益10万円を得るために必要な投資金額は、

新興国(約49万円)>米国株(約11万円)>イーサリアム(418円)となります。

過去のデータを見る限り、暗号資産イーサリアムを418円購入し、約5年ちょっと運用を続けると、利益が10万円になります。

一方で、新興国株式の場合は、約49万円をVWOに投入し、5年後にやっと10万円の利益を得ることができます。

おすすめの投資戦略

コアサテライト戦略とは、資産を「コア:守りの投資(生活資金・老後資金)」と、「サテライト:攻めの投資(お小遣い・趣味や話題の銘柄購入)」に分けて、投資を行う戦略です。

まずは、VT(全世界株式)、VTI(全米株式)、VOO(S&P500)の投資信託で、生活資金や老後資金の運用(守りの投資)を行いましょう。

ここがきちんと固まっていない中で、リスクの高い銘柄に手を出すと資産をきちんと形成することができません。

それらの守りの資産運用がしっかりできた方は、今回紹介している新興国株式や暗号資産などに資産の一部を攻めの資産として運用するのもアリです。

繰り返しにはなりますが、あくまで既に「米国株」や「全世界株式」に投資をしている前提での話です。暗号資産は値動きが大きいため、メインの投資先に選ぶことは危険です。

攻めの資産として、おすすめなのは以下です。

  • 米国などの個別株
  • 新興国株
  • 暗号資産
    (ビットコイン、イーサリアム)

特に、ビットコインやイーサリアムといった暗号資産は非常に成長率が高い金融資産です。

イーサリアムに関しては、先ほど紹介した通りです。数百円分を購入しておき、数年後に10万円の利益になる可能性もある商品です。

さらに数百円であれば、最悪の場合半分になってもダメージとしては小さいと思います。

なので、新興国株式に数十万円を投入し、数十%のマイナスとなり数十万円の損を抱えるぐらいだったら、暗号資産を数百円購入し、数年待ってみるのも面白いのではないかと思います。

bitFlyer

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まとめ

今回は「新興国株式の3大米国ETF」を比較しました。

実際に過去のデータを用いて運用シミュレーションをおこなった結果は、VWO:バンガード・FTSE エマージング・マーケッツ ETFが最も下落リスクが小さく、また最終資産額も多くなる結果となりました。

VWO:バンガード・FTSE エマージング・マーケッツ ETFは、運用コストも低くおすすめですが、米国ETFは分配金の再投資や、少額からの投資が行いにくいという弱点があります。

その点を克服できるのが国内の投資信託(SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド)です。

また全く別の戦略として、暗号資産についても簡単に紹介しました。

米国株式などと比べ、比較的リスクの高い新興国株式に「数十万円(約49万円)を投入し、数十%のマイナスとなり数十万円の損を抱えるぐらいだったら、暗号資産を「数百円(418円)」購入し、数年待ってみるのも面白いのではないかと思います。

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