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VT・VTI・VOOを徹底比較。全世界か米国どっちがおすすめ?

これから株式などを利用して資産運用を始めようと考えている方の中には、「全世界株のVT・全米株のVTI・S&P500のVOOの中で、結局どれがおすすめなの?」と疑問を持っている方も多いと思います。

※ 2022年8月10日 記事更新

この記事では、米バンガード社の米国ETFである「VT」「VTI」「VOO」の中身(ETF情報)・銘柄・コスト・過去の上昇率/下落率を徹底比較し、3つの違いについて解説します。

また全世界株式・全米株式・S&P500の3つに関して、実際に購入した際のリターンをシミュレーションし、どれが優れたパフォーマンス(上昇率・下落率)を示すのか検討し、「結局どれが一番おすすめなのか」を考えていきます。

  • VT:全世界株式
    バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF
  • VTI:全米株式
    バンガード・トータル・ストック・マーケット ETF
  • VOO:S&P500
    バンガード・S&P500 ETF

今回の検証は、VT・VTI・VOOの3つの米国ETFの比較で行いますが、投資信託の比較としても読むことができると思います。細かい数値は異なりますが、米国ETFも投資信託も投資対象が類似していれば、傾向は一致します。

つまり、人気の投資信託「eMAXIS Slimシリーズ」や「SBI・Vシリーズ」「楽天VTI」などの投資信託の比較/検討としても読むことができますので、最後までご覧ください。

著者紹介
  • 著者:ふぃたろう
  • 30代の普通の会社員。妻はメガバンクの個人向け資産運用の営業(総合職)
  • 夫婦で、経済的自立(FI)を目指して、資産運用とブログ運営を開始
  • 投資歴:2016年以降米国株、2021年以降は暗号資産(イーサリアム)で資産運用
  • 日本株はやっていません

資産運用を開始したのは、妻の影響もありますが、日本に不安を感じたのと老後資金や今後の生活資金を効率よく準備できないかと考えたことがきっかけです。自分なりに調べ、米国株(S&P500)に辿り着き、2016年から資産運用を開始しました。また入金力を上げるためにブログ運営を始めました。

ここ1~2年は、少し余裕もできてきたこともあり、暗号資産であるイーサリアムにも少し投資を行なっています。

そんな私が今回は、私自身気になっている「全世界株式 or 全米株式 or S&P500」について、調べたことを紹介していきます。

その他の、暗号資産のやり方ブログの始め方に関しては、以下の記事をご確認ください。

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結論:VT・VTI・VOO(全世界 or 全米)どっちがおすすめ?

では早速ですが、この記事の結論を述べます。

この記事の結論は以下です。

  • VTは全世界株式、VTIとVOOは全米株式に投資できる米国ETF
  • 成長率は、VTI≧VOO>VTの順。VTIが最も高く、VTが最も低い
  • 下落局面では、VOOが最も下落幅が小さく安定し、VTが最も下落幅が大きい

  • 以上から、全世界株式(VT)よりも米国株式(VTI or VOO)がおすすめ
     
  • VTIとVOOはほとんど同じパフォーマンスであり、どっちか好みで選んでOK
  • VTIとVOOは、投資信託の利用がおすすめ

以上がこの記事の中で、色々と比較し検討した結果の結論です。

ただし、結局のところは、VT・VTI・VOOの中でどれに投資するべきかは、各人の考え方や年齢、投資目的によって意見は異なります。

なので、この記事の結論は、あくまで「1つの意見」にすぎません。その点は注意が必要です。

VTやVTI,VOOで資産運用を考えている人

全世界株式のVTや、全米株式のVTIやVOO、もしくはそれらに類似する投資信託で資産運用を考えている人は、老後資金や将来の生活資金を「効率的に準備したいと」考えている方がほとんどかと思います。

この目的から言うと、以下の理由から、米国株式に投資するべきと考えています。

  • 上昇率は、VTIやVOOの方が、VTよりも高い
  • 下落幅は、VTが最も高い。VTIやVOOは下落幅が小さい
  • VTより、VTIやVOOに投資している方が多い

またVTIやVOOは米国ETFなので基準価格で1株単位で購入となります。つまり100円分だけ買う、1万円分買いたいなど、自由な金額で取引できません。

この弱点を克服するのが国内の投資信託です。

投資信託であれば100円から1円単位で自由な金額で購入できるので、資産運用が始めやすく・続けやすい特徴があります。

またVTIやVOOに連動する投資信託を毎月定額購入することで資産運用を行う方は、SBI証券で投資信託の購入金額に対して、0.5~1.0%のポイント還元を受けることができる三井住友カード(NL)決済を利用することをおすすめします。

特に投資信託の品揃えが最も豊富で上記3つの投資信託の取り扱いもあるSBI証券と、通常の生活や買い物でも使用に便利な三井住友カード(NL)の組み合わせだと、今後資産運用も長く続けていく中で、私生活でも長く使用し続けることができるので非常におすすめです。

さらにVTIやVOOで自分の資産のコア部分をある程度固めている人は、サテライトの攻めの資産運用として、コインチェックbitFlyer暗号資産などで運用するのも一つの選択肢です。

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では、実際に投資した場合、どのようなパフォーマンスを得ることができるのか、過去のデータを使用したシミュレーションを行い解説していきます。またVT・VTI・VOOのETH情報や銘柄などについても順番に解説していきます

そもそもVT・VTI・VOOとは?

VT・VTI・VOOの3つの米国ETFは、米バンガード社が提供する米国ETFになります。

ETF対象
株式
名称対象
銘柄数
VT全世界バンガード・トータル
・ワールド・ストック
ETF
 約8000 
VTI全米バンガード・トータル
・ストック・マーケット
ETF
約4000
VOO全米
S&P

500
バンガード・S&P500
ETF
約500
表:著者作成

この記事では、これら3つの米国ETFの比較を進めます。

まず、対象銘柄数を見ると、銘柄数が多い方が1つ1つの銘柄の重みが軽くなるので、VT>VTI>VOOの順で分散効果がありそうです。

資産を分散すれば、リスクを回避できるといったメリットがあります。

しかし逆に分散しすぎると成長銘柄の恩恵を受けにくくなり、リターンが低くなる可能性もあります。

実際にここ数年だけをみると、GAFAMと呼ばれる巨大IT企業5社やネットフリックス、テスラなどの成長が特に著しいため、米国市場に絞る方がリターンが良さそうです。

下のグラフに示すように、米国株式が他国の株式に比べても最も高い成長率を見せていることが分かります。

引用元:「月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資, 太田創著

実際に、VT・VTI・VOOに投資した際のパフォーマンスについては、後ほどシミュレーションで確認していきます。

VT・VTI・VOOの構成銘柄/割合の比較

続いて、VT、VTI、VOOのそれぞれのETFを構成している銘柄を比較します。

銘柄を比較すると分かりますが、VT・VTI・VOOは大体似たような銘柄で構成されています。

しかし各銘柄が占める割合がVT・VTI・VOOで異なります。

※2022年08月05日時点で公開されているデータで表を作成/比較しています

【最新】VT・VTI・VOOの構成銘柄比較

(2022年08月05日時点のデータ)

No.ティッカー銘柄 VT  VTI  VOO 
1AAPLアップル3.31%5.56%6.55%
2MSFTマイクロソフト3.04%5.08%5.99%
3AMZNアマゾン1.49%2.43%2.90%
4GOOGLアルファベット
A
1.04%1.74%2.04%
5GOOGアルファベット
C
0.95%1.53%1.88%
6TSLAテスラ0.90%1.56%1.76%
7UNHユナイテッド
ヘルスケア
0.76%1.27%1.50%
8JNJジョンソン

ジョンソン
0.74%1.24%1.46%
9BRK.Bバークシャ
ハザウェイ
0.63%1.21%1.54%
10USドル0.74%1.09%
11NVDAエヌビディア1.18%
METAメタ・
プラット
フォーム
上位
10銘柄
合計
割合
13.63%22.71%26.80%
No.ティッカー銘柄 VT  VTI  VOO 
1MSFTマイクロソフト3.44%5.71%6.83%
2AAPLアップル3.18%5.21%6.23%
3AMZNアマゾン1.82%2.97%3.59%
4GOOGLアルファベットA1.08%1.80%2.15%
5TSLAテスラ1.07%1.75%2.12%
6GOOGアルファベットC1.04%1.61%2.00%
7FBメタ・プラットフォーム
(旧フェイスブック)
1.00%1.64%1.96%
8NVDAエヌビディア0.88%1.44%1.81%
9US ドル0.80%
10UNHユナイテッド・ヘルスケア0.59%0.98%1.17%
12BRK/Bバークシャ・ハザウェイ1.05%1.35%
上位10銘柄合計割合14.90%24.17%29.22%
No.ティッカー銘柄 VT  VTI  VOO 
1MSFTマイクロソフト3.17%5.24%6.35%
2AAPLアップル2.98%4.95%6.00%
3AMZNアマゾン1.86%3.05%3.75%
4GOOGLアルファベット1.11%1.88%2.27%
5GOOGアルファベット1.07%1.69%2.13%
6TSLAテスラ1.13%1.88%2.31%
7FBメタプラットフォーム
(旧フェイスブック)
0.98%1.62%1.97%
8NVDAエヌビディア0.78%1.28%1.62%
9JPMJPモルガン
チュース
0.64%1.07%1.29%
10BRK/Bバークシャハザウェイ1.04%1.36%
11US Dollar0.82%
上位10銘柄合計割合14.53%23.69%29.05%
No.ティッカー銘柄 VT  VTI  VOO 
1AAPLアップル2.65%4.35%5.51%
2MSFTマイクロソフト2.51%4.35%5.27%
3AMZNアマゾン1.84%3.19%3.86%
4FBフェイスブック1.06%1.83%2.21%
5GOOGアルファベット0.95%1.64%1.98%
6GOOGLアルファベット0.94%1.55%1.95%
7TSLAテスラ0.64%1.11%1.34%
8BRK/Bバークシャー
ハサウェイ
1.19%1.53%
9JPMJPモルガン
チュース
0.67%1.16%1.40%
10JNJジョンソン&
ジョンソン
0.62%1.03%1.25%
1100700テンセント0.62%
12US Dollar0.82%
上位10銘柄合計割合12.70%21.39%26.32%

先ほど紹介した通り、銘柄数はVT>VTI>VOOの順で数が異なりました。

表の構成銘柄の割合を見ると、構成銘柄数が少ないVOOが最も上位銘柄の構成割合が高くなっています。

実際に、上位10銘柄で占める割合は、「VOO > VTI > VT」となっており、VOOだと約4分の1以上を上位10銘柄から構成されていることになります。

つまり比較すると、VOOが最も集中した投資になっており、VTが最も分散した投資になります。

続いて、個々のETFの構成割合を詳しくみていきます。

VTの構成銘柄(全世界株式)

では、初めに全世界株式(VT)の構成銘柄と割合、またその変動について解説します。

VTの上位銘柄

(2022年8月5日時点のデータ)

No.ティッカー名称最新
2022/
8/5

2022/
1/23

2021/
7/16
1AAPLアップル3.31%3.44%2.65%
2MSFTマイクロ
ソフト
3.04%3.18%2.51%
3AMZNアマゾン1.49%1.82%1.84%
4GOOGLアルファ
ベットA
1.04%1.08%0.95%
5TSLAテスラ0.90%1.07%0.64%
6GOOGアルファ
ベットC
0.95%1.04%0.94%
7METAメタ・
プラット
フォーム
1.00%1.06%
8NVDAエヌビディア0.88%
9USドル0.76%0.80%0.82%
10UNHユナイテッド
ヘルスケア
0.76%0.59%
11JNJジョンソン&
ジョンソン
0.74%
12BRK.Bバークシャ
ハザウェイ
0.63%
13JPMJPモルガン
チェース
0.67%
14テンセント0.62%
上位10銘柄
割合
13.63%14.90%12.70%
※上位10銘柄以外は数字を記載していません。実際には0.数%含まれています。
引用元:ETF.com

VTは、少し前まで全世界が対象なので中国企業である「テンセント」が上位に食い込んできていましたが、最新の上位銘柄だと全て米国企業となっています。

また最も多くの割合を占めるマイクロソフトやアップルでも3%程度であり、VTIやVOOと比べて低く、全世界の色々な株式に分散されていることが分かります。

ただしこれは、個別株が暴落した際のリスクヘッジにはなりますが、米国のIT企業(アップル等)の成長をリターンとして得にくくなるといった「デメリット」として、受け取ることもできます。

この点は、人の好みや考え方で捉え方が変わる点なので、ご自身のメリット・デメリットを判断しましょう。

VTIの構成銘柄(全米株式)

続いて、全米株式(VTI)の構成銘柄と割合についてです。

VTIの上位銘柄

(2022年8月5日時点のデータ)

No.ティッカー名称最新
2022/
8/5

2022/
1/23

2021/
7/16
1AAPLアップル5.56%5.71%4.35%
2MSFTマイクロ
ソフト
5.08%5.21%4.35%
3AMZNアマゾン2.43%2.97%3.19%
4GOOGLアルファ
ベットA
1.74%1.80%1.64%
5TSLAテスラ1.56%1.75%1.11%
6GOOGアルファ
ベットC
1.53%1.61%1.55%
7METAメタ・
プラット
フォーム
1.64%1.83%
8NVDAエヌビディア1.44%
9BRK/Bバークシャ
ハザウェイ
1.21%1.05%1.19%
10UNHユナイテッド
ヘルスケア
1.27%0.98%
11JPMJPモルガン
チェース
1.16%
12JNJジョンソン&
ジョンソン
1.24%1.03%
13USドル1.09%
上位10銘柄
の割合
22.71%24.17%21.39%
※上位10銘柄以外は数字を記載していません。実際には0.数%含まれています。
引用元:ETF.com

VTIは、全米国株式が対象なのでVTに比べ中国株等が含まれておらず、その分米国企業の各銘柄の割合が高くなっています。

アップルなどの上位10銘柄が占める割合は、VTよりも多く、VOOよりも少ないため、VTとVOOの間ぐらいのイメージとなります。

また2021年7月時点と2022年7月時点の比較すると、今年の方が去年に比べて、上位10銘柄が占める割合が高くなっています。

しかし上位10銘柄は変化しており、GAFAMの「F」と呼ばれ、一時期急成長していたメタ(旧フェイスブック)は、上位10銘柄から姿を消しています。

代わりに、ヘルスケアセクターの銘柄であるジョンソン&ジョンソンやユナイテッド・ヘルスケアなどが上位に食い込んできています。

たった1年ですが、上位10銘柄の割合は大きく異なっていることがわかります。

VOOの構成銘柄(S&P500)

最後に、S&P500(VOO)の構成銘柄と割合、その変化について紹介します。

VOOの上位銘柄

(2022年1月23日時点のデータ)

No.ティッカー名称最新
2022/
8/5

2022/
1/23

2021/
7/16
1AAPLアップル6.55%6.83%5.51%
2MSFTマイクロ
ソフト
5.99%6.23%5.27%
3AMZNアマゾン2.90%3.59%3.86%
4GOOGLアルファ
ベットA
2.04%2.15%1.98%
5TSLAテスラ1.76%2.12%1.34%
6GOOGアルファ
ベットC
1.88%2.00%1.95%
7METAメタ・
プラット
フォーム
1.96%2.21%
8NVDAエヌビディア1.18%1.81%
9BRK/Bバークシャ
ハザウェイ
1.54%1.35%1.53%
10UNHユナイテッド
ヘルスケア
1.50%1.17%
11JPMJPモルガン
チェース
1.40%
12JNJジョンソン&
ジョンソン
1.46%1.25%
上位10銘柄
の割合
26.80%29.22%26.32%
※上位10銘柄以外は数字を記載していません。実際には数%含まれています。

VOOですが、3つの銘柄の中で対象銘柄が S&P500に含まれる企業だけなので、VTIより更に選択と集中が行われたETFになっています。実際に上位10銘柄の割合が最も高くなっています。

数字を見ても、マイクロソフトやアップルが占める割合・上位10銘柄が占める割合は最も高く、米国市場の巨大企業にかなり集中していることがわかります。

つまりVOOは米国市場の大企業の成長を最もリターンとして受けやすいETFとなります。

一方で他のVTやVTIに比べ、個々の銘柄の影響度が高くなるので、例えばアップルの株価が暴落したら、その分落下率も多くなるといったデメリットもあります。

また1年前の2021年7月の構成割合と比べると、上位10銘柄が占める割合は大きな差はないですが、構成銘柄はメタとJPモルガンが上位10銘柄から外れ、代わりにエヌビディアとユナイテッドヘルスケアがランクインしています。

分配利回り・コスト(経費率)・純資産額の比較(VT・VTI・VOO)

ここでは、「運用コスト」「分配金(分配利回り)」「純資産額」「基準価格」について比較します。

まずは各項目を表にまとめたので、以下をご確認ください。

2022年8月5日時点のデータ
項目VTVTIVOO
運用コスト
(経費率)
0.07%0.03%0.03%
分配利回り2.27%1.49%1.51%
純資産額
(百万米ドル)
23,509269,240271,331
基準価格
(最低購入金額)
$91.43$207.55$380.18
(2022年01月23日時点のデータをもとに作成)
項目VTVTIVOO
運用コスト
(経費率)
0.07%0.03%0.03%
分配利回り1.89%1.29%1.31%
純資産額
(百万米ドル)
26,307299,088279,850
基準価格
(最低購入金額)
$101.11$220.91$402.69
(2022年01月23日時点のデータをもとに作成)
項目VTVTIVOO
運用コスト
(経費率)
0.08%0.03%0.03%
分配利回り1.52%1.29%1.39%
純資産額
(百万米ドル)
21,299243,655225,707
基準価格
(最低購入金額)
103.34218.44386.39
(2021年7月16日時点のデータをもとに作成)

運用コストの違いとその影響度

VTIとVOOは0.03%となっているのに対し、VTはやはり新興国株式の運用も含むため、0.07%と若干高くなっています。

昨年7月時点では0.08%でしたが、2022年1月時点では0.07%と若干運用コストが下がっています。

経費率
  • VT:0.07%/年
  • VTI:0.03%/年
  • VOO:0.03%/年
銘柄22/08/0521/07/16
VT(全世界株式)0.07%0.08%
VTI(全米株式)0.03%0.03%
VOO(S&P500)0.03%0.03%

経費率の違いは、年間で運用にかかる手数料になります。

例えば、総額100万円分ETFを購入していたとすると、VTではコスト700円/年、VTIとVOOでは300円/年、のコストが年間かかるという意味です。

100万円に対し500円の差なので、正直コストに関しては大差ないと考えても良さそうです。

コストの差よりも、リターンの差の影響が大きいと考えられます。

分配利回りの差について

次に分配金ですが、0.1%台で差が見られます。

分配利回り
  • VT:2.27%/年
  • VTI:1.49%/年
  • VOO:1.51%/年
銘柄22/08/0521/07/16
VT(全世界株式)2.27%1.52%
VTI(全米株式)1.49%1.29%
VOO(S&P500)1.51%1.39%

分配利回りは、100万円投資していた時に、VTでは2.27万円/年の分配金を受け取れるのに対し、最も低いVTIでは、1.49万円/年の分配金を受け取れるという意味です。

つまり、VT・VTI・VOOの3つのETFだと、100万円投資して、最大0.78万円/年(7800円/年)の差があります。

しかし運用コスト同様に、分配利回りの数字よりもリターン率(成長率・騰落率)の大小の方が、私たちのリターンに直接影響する可能性が高いです。

純資産額の違いは?

次に純資産額です。VTはVTIやVOOに比べ、一桁分額が少ないことがわかります。

純資産総額
  • VT:23,509 百万米ドル
  • VTI:269,240 百万米ドル
  • VOO:271,331 百万米ドル
銘柄22/08/0521/07/16
VT(全世界株式)23,50921,299
VTI(全米株式)269,240243,655
VOO(S&P500)271,331225,707
単位:百万米ドル

純資産額は、VTがVTI・VOOに比べて非常に少なくなっています。

これは単純に、VTよりもVTIやVOOに投資している人が多い考えることができます。

中には1人で多くの資産をVTIやVOOに入れている方もいるかもしれませんが、それで桁が異なるほどの差が生じるとは考えにくいです。

つまり、世間では全世界株式(VT)に投資している人よりも、全米株式(VTI) or S&P500(VOO)に投資している方が多いということになります。

基準価格の違いと、積み立て投資のしやすさについて

最後に、基準価格です。

VTが最も基準価格が低く、VOOが最も基準価格が高い値となっています。

基準価格
  • VT:$91.43
  • VTI:$207.55
  • VOO:$380.18
銘柄22/08/0521/07/16
VT(全世界株式)$91.43$103.34
VTI(全米株式)$207.55$218.44
VOO(S&P500)$380.18$386.39

基準価格は1株あたりの価格なので、単純に購入最低金額となります。

つまり、VTの方が少額から購入することが可能です。

ちなみに、米国ETFは分配金を自動で再投資できないため、複利的に投資を行いたい場合、得た分配金で再度ETFを購入する必要があります。

銘柄分配
利回り
$10,000
投資した
場合の
分配金
(税は除く)
基準
価格
分配金
再投資
可能か
VT
全世界
2.27%$227$91.43可能
VTI
全米
1.49%$149$207.55不可
VOO
S&P
500
1.51%$151$380.18不可

上の表の通り、購入最低金額が低い方が、少ない分配金でも再購入しやすいため、米国ETFで資産運用する場合は、VTの方が複利的に資産運用を行うことができるメリットがあります。

VTIやVOOで配当金再投資の弱点を補う方法

VTIやVOOは、$10,000を投資して得た分配金で、再度VTIやVOOを1株購入することはできません。

この点、複利の効果を得ることが出来ず、効果的に投資をすることが出来ず、資産運用が効率的に行うことが出来ません。

この場合、「投資信託を利用する」ことをおすすめいたします。

VT・VTI・VOOなどの米国ETFは基準価格が決まっており、1株単位でしか購入できませんが、同じように全世界株式や全米株式、S&P500に連動を目指す国内の投資信託であれば、100円から好きな金額だけ好きなときに購入することが出来ます。

つまり投資信託の方が、複利の力で効率的に資産運用を行うことが可能です。

さらに、後ほど詳しく説明しますが、SBI証券をお持ちの方は、三井住友カード(NL)を利用すれば、購入した投資金額に対してポイント還元を受けることができます。

よって、三井住友カード(NL)では投資信託に必要な運用コストをポイント還元を受けることで実質的に更に下げることができ、非常におすすめの資産運用方法になります。

* あわせて読みたい記事

チャート比較(VT・VTI・VOO)

続いて、VT(全世界株式)・VTI(全米株式)・VOO(S&P500)の過去のパフォーマンスを比較してみます。

ここでは、「1年」「3年」「5年」「10年」の4期間で過去のパフォーマンスを比較します。

過去1年間の推移(2021年〜)
過去3年間の推移(2019年〜)
過去5年間の推移(2017年〜)
過去10年間の推移(2011年〜)

騰落率(成長率)の順位は、4つの期間の全てで、VOO>VTI>VT(S&P500 > 全米株式 > 全世界株式) という順になりました。

ただしこの比較は、単純に基準価格の過去のチャート(成長率)を比較しただけなので、分配金(配当金)の再投資は考慮されていません。

実際に投資を検討されている方は、長期での投資目的で分配金は再投資される方も多いはずです。

次に、分配金再投資を含めたトータルリターンの比較を行います。

VT VTI VOO に「一括投資」した時のシミュレーション①

先ほどはチャートの比較を行いました。次にここでは、実際にVT・VTI・VOOに投資したときのリターンを比較していきます。

実際に米国ETFを購入し、分配金も再投資し、長期で運用した際のトータルのリターンや、投資途中で必ず来る下落場面での下落幅の比較を行います。

シミュレーション①条件

ここでは実際に、約100万円($10,000)をこれら3つのETFに投資した場合、過去10年間だといくらになるのか、簡単にシミュレーションしてみます。先程の分配金問題は、再投資すると仮定しシミュレーションします。

シミュレーション条件
  • 期間:2011年1月〜2021年6月(約10年間)
  • 初期費用$10,000(約100万円)を一括投資し、その後放置する
  • 分配金は再投資するものとする

シミュレーション①結果(VT vs VTI vs VOO)

シミュレーションの結果が以下になります

2021年の一番最近の部分が見えづらいかもしれませんが、微妙にVOOがVTIよりも勝っています。

つまり単純なチャート比較と同じく、リターンの大きさは「VOO>VTI>VT」という結果になりました。

またVTIとVOOはほとんど同じリターンですが、VTはVTIやVOOよりもリターンが少なくなっています。

シミュレーション結果からも、VTよりも、VTIかVOOに投資する方が資産を増やすことができそうです。

下落リスク比較(VT vs VTI vs VOO)

これらのシミュレーションについて、もう少し詳しく結果を見てみましょう。

資産運用した際の各種値を下に示します。

表をみると、最終資産総額は、VOOが最も高くなっており、僅差でVTIとなっています。一方でVTはVTIやVOOに比べ、$10,000以上少なくなっています。

ここでもう一つ注目したいのが、下落率および最低成長率になります。これらの値を見ると、いずれもVOOが最も下落幅が小さく、優れていることがわかります。

つまり、VOOは銘柄数は少ないものの、過去10年間に限って言えば、リスクが最も小さく、最もリターンが大きいETFということが分かります。

下落リスクの指標「ソリティレシオ」について

ソリティレシオについて

ソリティレシオ(Sortino ratio)は、下落リスクに対する上昇リターンを示す数値で、分母に下落リスク、分子にリターンを入力し算出されます。

ソリティレシオが高いほど、「下落リスクに対するリターンが大きい」or「リターンは低くても下落リスクがとにかく低い」のどちらかと考えることが出来ます。

下落リスクに対するリターンの割合を示す「ソリティレシオ」を見ても、VOOが最も優れた数値を見せており、下落リスクを減らしたい場合は、VTやVTIではなく、VOOがおすすめのETFとなります。

VT VTI VOO に「つみたて投資」した時のシミュレーション②

先ほどは、一括投資した場合のシミュレーションを行いました。

実際は、毎年/毎月決まった額を投資するなど、コツコツつみたて投資する方が多いかと思います。

続いて、毎年資金を追加して投資を続けた場合のシミュレーションを行います。比較項目は先ほどと同じです。

シミュレーション②条件

シミュレーション条件は以下です。

シミュレーション条件
  • 期間:2011年1月〜2021年6月(約10年間)
  • 初めに、$3,600(約36万円)を一括投資する
  • その後毎年、$3,600(約36万円)を追加投資していく
  • 毎月3万円を想定(つみたてNISAなど)
  • 分配金は再投資するものとする

シミュレーション②結果(VT vs VTI vs VOO)

毎年追加投資した際のシミュレーションの結果が以下です。

一括投資の時と同じで、毎年追加投資してもリターンの大きさは「VOO>VTI>VT」という結果になりました。

またVTは、VTIやVOOよりもリターンが少なくなっています。こちらのシミュレーション結果からも、VTよりも、VTIかVOOに投資する方が資産をより成長させることができそうです。

下落リスク比較(VT vs VTI vs VOO)

追加投資していく場合のシミュレーションについても、詳しく結果を見てみましょう。

資産運用した際の各種値を下に示します。

やはり、VOOが最も最終資産額が高くなっており、僅差でVTIとなってます。一方でVTは、VTIやVOOに比べ、$20,000以上少なくなっています。

下落率および最低成長率についても先ほどと同じく、VOOが最も小さく、VTが最も大きくなっています。

つまり一括投資だけでなく、毎年追加投資して行っても、VOOが最も高いパフォーマンスとなりました。

【まとめ】シミュレーション結果

一括投資と追加投資の2つのシミュレーションの結果をまとめます。

リターンは、①VOO(S&P500)、②VTI(全米株式)、③VT(全世界株式)となりました。

下落幅は、①VT(全世界株式)、②VTI(全米株式)、③VOO(S&P500)で、VOOが最も下落が小さいETFという結果になりました。

VT VTI VOOの比較まとめ
  • リターンは、VOO≧VTI>VT の順で高い。VTIは直近1年でVOOを僅かに上回った。
  • 過去10年間の下落幅は、VTが最も高く、続いてVTI。VOOが最も下落幅が小さい
  • VTのメリットは、購入最低金額が低いため分配金再投資が容易

また、VTは基準価格が低く分配金を再投資しやすい点がメリットでしたが、分配金を再投資してもVTIやVOOのパフォーマンスには及びませんでした。過去10年に限っては、分配金再投資で得られる効果よりも、米国市場の成長の方が大きいかったためです。

以上を踏まえると、過去10年間のデータを見る限りは、VTI(全米株式)かVOO(S&P500)のどちらかに投資する方が良さそうです。

結局、全世界と全米どっちがおすすめなのか?(VT・VTI・VOO)

結論としては、全世界株式のVTよりも、米国株式100%である「VTI」か「VOO」のどちらかをオススメします。

VTIか、VOOか、どっちが良いかは、正直なところ大差はないかと思いますので、この2つに関しては皆さんの好みでどちらか選ぶと良いでしょう。

米国ETFではなく、投資信託を活用する

米国ETFである「VTI」「VOO」は、基準価格が約3~4万円と比較的高く、個人で資産運用する場合、分配金再投資がなかなか難しくなります。その場合、投資信託の利用をオススメします。

VTIやVOOに連動する投資信託を利用すれば、運用会社が自動的に配当金を再投資されます。その分は、基準価格の上昇分として受け取ることができます。

実際に、S&P500指数に投資した際の「配当再投資」「配当再投資無し」を比較したグラフが以下になります。いかに再投資することによる複利の資産運用が重要か分かります。

VTI・VOOに投資する際のおすすめ投資信託「3選」

VTI・VOOに投資信託を用いて投資すればいいことがここまででわかりました。

具体的には、以下の3つの投資信託は非常に優れた人気ランキングでも上位の投資信託となっています。

* VTI・VOOと同じ値動きの投資信託

以上から、冒頭にお話しした結論である「老後資金や将来の生活資金を長期で資産運用する場合、上記の3つの投資信託のうち、いずれかを用いて米国株式に投資することがおすすめ」ということにつながります。

投資信託を毎月定額購入することで資産運用を行う方は、SBI証券で投資信託の購入金額に対してポイント還元を受けることができる三井住友カード(NL)決済を利用することをおすすめします。

特に投資信託の品揃えが最も豊富で上記3つの投資信託の取り扱いもあるSBI証券と、通常の生活や買い物でも使用に便利な三井住友カード(NL)だと今後長く使用し続けることができるので非常におすすめです。

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では「VTIとVOO」のどっちがおすすめ?

全世界株式のVTよりも、米国株式である「VTIかVOO」がオススメということは分かりました。

では、VTIとVOOではどっちがおすすめなのでしょうか?

結論、どちらでもほとんど変わりませんので好みで選んで問題ありません。

VTIは全米株式なので大型株だけでなく、中型株・小型株も含まれるため、小型株などの成長銘柄の恩恵を受けたい方はVTIがおすすめです。反対に、大型株だけで十分と考える方はVOOでいいかと思います。

S&P500とRUSSELL2000の比較

参考までに、大型株500銘柄のS&P500指数と、小型株2000銘柄から算出されるRUSSELL2000指数を比較してみます。

簡単に言うと、S&P500にはRUSSELL2000に含まれる小型株は入っていません。

しかしVTI(全米株式)には、RUSSELL2000に含まれる銘柄も入っています。

S&P500とRUSSELL2000の指数を比較することで、S&P500と全米株式どちらが良いか検討していきます。

以下は、S&P500(大型株)とRUSSELL2000(小型株)のチャート比較です

2000年〜2010年

2000年から2010年を見ると、大型株500銘柄のS&P500よりも、小型株2000銘柄のRUSSELL2000指数の方が成長率が高くなっていることがわかります。

つまり、この期間に関しては、VOOよりも小型株を含むVTIの方がパフォーマンスは高くなると予想できます。

2010年〜2022年

次に、2010年以降のパフォーマンスを比較すると、小型株2000銘柄よりも大型株500銘柄であるS&P500指数の方が高いパフォーマンスを上げていることがわかります。

この期間においては、VTIよりもVOOの方が高いパフォーマンスとなると考えられます。

ただし、VTI(全米株式)も上位10銘柄だけで20%を超える構成割合です。ましてやS&P500に含まれる500銘柄の構成割合は非常に高くなるため、いくらVTIがRUSSELL2000の小型株を含むとは言え、割合は小さいものです。

なので影響度もそれほど大きくはありません。

よって、VTI(全米株式)とVOO(S&P500)は、好みで選んで問題ないというのがこの記事の結論です。どちらも優秀な投資対象なので、どちらを選んでも問題ありません。

それよりも資産運用をまだ行なっていない人は、まずは始める方が重要です。

まずVTI・VOOの投資信託で「コア(守りの資産)」を運用する

老後資金・生活資金・お小遣いの運用など皆さんそれぞれ投資を行う理由はあるかと思いますが、投資はコアサテライト戦略で行うことをおすすめします。

コアサテライト戦略とは、資産を「コア:守りの投資(生活資金・老後資金)」と、「サテライト:攻めの投資(お小遣い・趣味や話題の銘柄購入)」に分けて、投資を行う戦略です。

その中で、守りの資金を資産運用する「コア」の部分を米国株式(VTI or VOO)に投資を行うことで、資産を着実に成長させていく運用が可能となります。

VTI・VOO以外の「攻めの資産」のおすすめ

まずはVTI(全米株式)かVOO(S&P500)のどちらかに連動する国内の投資信託で絶対に失敗できない生活資金や老後資金などの「守りの資産」を運用しましょう。

その際は、SBI証券を利用し、通常の生活や買い物でも使用に便利な三井住友カード(NL)でカード決済すると投資信託の購入金額に対してポイント還元を受けることができるのでおすすめです。

それらの守りの資産運用がしっかりできた方は、一部を攻めの資産として運用するのもアリです。

攻めの資産として、おすすめなのは以下です。

  • 米国などの個別株
  • 新興国株
  • 暗号資産
    (ビットコイン、イーサリアム)

特に、ビットコインやイーサリアムといった暗号資産は非常に成長率が高い金融資産です。ビットコインやイーサリアムは株式市場に比べるとまだまだ時価総額・市場規模が小さく、価格変動が大きいのが特徴ですが、長期投資を前提とするのであれば、株式市場よりも高いリターンを狙うことも可能です。

実際に、ビットコインとイーサリアムの成長率と、S&P500の成長率を比較してみましょう。

2020年からの成長率
S&P500+30%
(約1.3倍)
ビットコイン+229%
(約3.3倍)
イーサリアム+1114%
(約12倍)

2020年1月ごろから2022年8月現在までの約1年と7ヶ月間でも、上昇率には大きな差があります。

S&P500は順調に+30%の成長を見せているのに対し、ビットコインはS&P500の7倍以上の上昇率となっています。

イーサリアムに関しては、S&P500の37倍以上の上昇率となっており、暗号資産には高いポテンシャルがあると言えます。

もちろん上昇だけでなく、下落する際も大きく下落しますが、その点は長期投資を前提とし少額投資とすることでリスク抑えることが可能です。

そのためにも、まずはSBI証券三井住友カード(NL)を活用し、VTI(全米株式)かVOO(S&P500)に連動する投資信託で守りの資産を固めて、その上で少額(攻めの資産)をより高いリターンを狙う暗号資産などで運用するようにしましょう。

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まとめ

この記事では、米バンガード社の有名なETF(VT・VTI・VOO)を3つ紹介し、比較しました。

結論は、VTI(全米株式)かVOO(S&P500)の「米国株」に、「国内の投資信託」を用いて投資することがおすすめです。

さらにその際は、SBI証券を利用し、通常の生活や買い物でも使用に便利な三井住友カード(NL)でカード決済すると投資信託の購入金額に対してポイント還元を受けることができるのでおすすめです。

  • 生活資金/老後資金など「絶対に失敗できない」資金:コア
    → 米国株に連動する国内の投資信託で運用(VTI or VOO)

  • コアを固めた上でもう少し高いリターンを狙う資金:サテライト
    → 個別株/新興国株/暗号資産(ビットコイン・イーサリアム)

VTIやVOOだけでも十分資産形成は可能ですが、もう少し高い成長率を求める方は、新興国(インド)や仮想通貨(ビットコイン・イーサリアム)へ少量投資してもいいかと思います。

私自身は新興国よりも圧倒的にイーサリアムの方が今後の成長が期待できると考えているので、bitFlyerを利用し、イーサリアムを最低1円から毎日購入してます。

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