この記事では、「イーサリアムとは何か?」を分かりやすく、簡単に説明します。
これから仮想通貨/暗号資産である「イーサ:ETH(イーサリアム)」の購入・投資を開始する方向けの記事です。
前半は、イーサリアムとは何か・特徴を解説していき、後半はイーサリアムの買い方・始め方を説明していきますので、是非最後までご覧ください。
先に言葉の整理をしておきます。
しかし日本では、仮想通貨の意味で「イーサリアム」と使用することも多いです。
この記事では分かりやすいように仮想通貨(暗号資産)の意味で「イーサリアム」という言葉を使用していきます。
【結論】イーサリアムとは、最も機能性・拡張性がある仮想通貨(暗号資産)
イーサリアムとは、2番目に有名で規模が大きい仮想通貨(暗号資産)です。最も有名なのはビットコインですね。
またイーサリアムは、ビットコイン同様にデジタル通貨であり、実物の通貨が存在しません。
どこの国にも属さない国際通貨であり、ブロックチェーン技術を用いた民主的な分散型通過であり、一部の利用には暗号を解くパスワードが必要な暗号通貨です。
現在仮想通貨(暗号資産)は数千以上の通貨があると言われており、中には怪しいものもありますが、その中で最も有名なのが「ビットコイン」と「イーサリアム」になります。
イーサリアムはなぜ一番有名なのでしょうか?
その理由は、イーサリアムは最も拡張性・機能性が高いプラットフォームであるためです。
ビットコインは最も規模が大きいですが、ビットコインのプラットフォームは数字しか記憶できません。しかしイーサリアムのプラットフォームは文字を記憶することができ、アプリなどの開発が可能です。
つまりイーサリアムはビットコインよりも機能面では優秀と言えます。
優秀なため、様々なサービスがイーサリアムのプラットフォーム上で開発されていくのに併せて、その中の通貨イーサリアムの使用頻度も高まることが期待されており、有名な通貨となっています。
そんなイーサリアムの特徴・出来ること・今後の見通しなどについて、出来るだけ簡単に分かりやすく説明していきます。
イーサリアムとは?「6つの基本知識」を詳しく説明

ではイーサリアムとは?について、以下の内容についてわかりやすく解説していきます。
イーサリアムの仕組みとは?
イーサリアムには、3つの特徴的な仕組みがあります。
1つ目は、通貨としてのイーサリアムには管理者・管理組織が存在していません。
これはイーサリアムだけでなく、ビットコインなど仮想通貨に言えることですが、各国の通貨であれば、中央銀行が管理者に当たります。円であれば日本銀行がそれにあたります。しかしイーサリアムはどこの国にも属さないため、管理組織がありません。イーサリアムは、売買している各端末が、個別で相互に繋がることで管理されています。
2つ目は、イーサリアムには発行上限がないということです。
一方でビットコインには通貨の発行数に上限(2100万枚)があります。ということはイーサリアムは自由に発行できるので希少性が少なく、価値が低いと感じるかもしれませんが、そうとは限りません。イーサリアムは発行量を利用度などに併せて増減されるようにプログラムされています。どんなに発行量が多くても年間2%は超えないように予めプログラミングされていますので、希少性が極端に落ちる・低くなることは考えにくいです。
3つ目は、イーサリアムは自身のプラットフォーム内のアプリを動かす潤滑油のような役割を担う。
イーサリアムの最も大きな特徴して、プラットフォーム上にアプリを開発できる点が挙げられます。このイーサリアムプラットフォーム内のアプリはイーサリアムに参加する人によって動くため、その人たちへの報酬が必要となります。この報酬に通貨としてのイーサリアムが利用されます。現在イーサリアム上に多くのアプリの開発が進められています。しかしこれらのアプリは通貨イーサリアムがなければ動作しないと言うことになります。つまり今後アプリがどんどん開発されるにつれて、仮想通貨としてのイーサリアムの重要もどんどん増えていく仕組みになっています。
イーサリアムとは5つの特徴を持つ通貨
冒頭でも少し述べましたが、通貨イーサリアム(イーサ:ETH)は5つの側面を持ちます。
順々に説明していきます。
デジタル通貨(バーチャル通貨、仮想通貨)
イーサリアムには実物がありません。実際に手に取る形で通貨が存在していないため、デジタル通貨(バーチャル通貨・仮想通貨)とも呼ばれます。
お金で実際に存在しないと聞くと、少し不安に感じるかもしれませんが、各社のポイントサービスやSuica、nanaco、WAONなどの電子マネーと少し似ているかもしれません。日本円でカードに入金(電子マネーに変換)し、必要に応じて使用するのと同じです。イーサリアムも日本円などで変換し、変換すると全世界のクラウド上でその所有権が管理され、必要に応じて使用する感じです。
さらにポイントなどとは異なり、日本円に換金が可能で、イーサリアム自体値動きがあるので、運用することも可能です。
分散型通貨
先ほど仕組みの部分で説明した通り、イーサリアムには中央的な管理者は存在せず、世界中でイーサリアムの売買に参加する膨大な数の各端末が、取引情報・所有者情報を互いに管理し合っています。
ちなみにビットコインとイーサリアムでは、現時点ではビットコインの方がこの承認作業に参加する端末は多いと言われています。
暗号通貨
イーサリアムを所有すると「ウォレット」というクラウド上で保管することになります。国内だとCoincheckやbitFlyerなどの取引所を利用することが多いと思います。
ウォレットに保管されているイーサリアムを使用する際は、暗号を解くためにパスワードが必要になります。そういった側面から暗号資産・暗号通貨と呼ばれます。
国際通貨
イーサリアムはどこか特定の国に所属しているわけではありません。日本円だと日本、ドルだと米国の中で主に使用されますが、イーサリアムは国に属さないため、使用する環境が整っている国であれば、どこでも使用可能です。
ただし使い方には、ビットコインと少し異なるかもしれません。実際のお店で使用する決済手段としての役割だと、ビットコインの方が普及は進んでいる印象です。
どちらかと言えば、イーサリアムはアプリ開発が注目されており、そのアプリ内、つまりデジタル環境内で利用されることが急激に増えている印象です。今後はビットコインは決済手段として、イーサリアムはプラットフォームとして、どんどん成長を見せていくかもしれません。そうなった場合、お店でイーサリアムをつかって支払うと言うことは頻度としてはそれほどないかもしれませんが、今後これら2つの通貨が国際通貨として発展していくこと可能性は高いと考えられます。
アプリ内での活用
これまで説明してきた4つの通貨としての特徴に加えて、イーサリアムプラットフォーム上で使用される通貨としての役割も担っています。
通貨イーサリアムは、プラットフォーム内でのアプリ開発にかかせないため「デジタルオイル」と呼ばれることもあります。
イーサリアムプラットフォームでは様々な企業が様々なアプリケーションの開発を進めており、米国ではマイクロソフトやアマゾンなど、日本でもトヨタやKDDIなどが協力体制を整えているため、イーサリアムのプラットフォームは全世界で期待されていることがわかります。
この特徴も加えると、全部で5つの特徴をもつのが「イーサリアム」になります。
イーサリアムをどうやって入手するのか?

イーサリアムを手に入れる方法は、3つあります。
仮想通貨(暗号資産)取引所で購入する
最も一般的なイーサリアム入手方法は、購入することです。
イーサリアムを購入するには取引所の口座が必要となります。国内で仮想通貨(暗号資産)を購入できる取引所だと、以下の2社が有名どころになります。


購入と言っても、日本円を米国ドルに為替交換するのと同じです。海外旅行の前に、日本円をドルやユーロに交換するのと同じで、日本円をイーサリアムに交換するイメージです。そのレートによっては少し損をする時もあれば、少し得をすることもあります。
以下の記事で、国内の取引所について説明しているので、詳しくはそちらの記事をご確認ください。
>>「コインチェックの口座開設を短時間で完了させる4ステップ」
>>「ビットフライヤーの口座開設を短時間で完了させる4ステップ」
誰かにイーサリアムを送金してもらう
イーサリアムを入手する2つ目の方法は、誰かに送金してもらうです。
送ってもらうにはイーサリアムを保管する場所である「ウォレット」が必要になります。ウォレットは先ほど紹介したCoincheckやbitFlyerなどの国内の取引所でアカウントを作成すれば簡単に手に入れることができますし、海外だと「MetaMask」というウォレットも多く利用されています。
マイニング(採掘)する
最後の方法は「マイニング」することです。
イーサリアムは互いに取引内容を承認し合っている分散型通貨と紹介しましたが、この取引の承認作業は15秒に1回行われています。その承認作業は全世界のマイナー(マイニングを行う人)が、誰が一番最初に承認できるかを競い合っています。
競い合う理由は、一番最初に承認できた人には、報酬としてイーサリアムが与えられるからです。これをマイニングと言います。
ただし、現在イーサリアムは「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」への移行を進めているおり、詳しいことは省きますが、将来的にはマイニングすることが出来なくなります。
つまり個人でイーサリアムを入手するには、購入することが最も良い方法と言えます。
イーサリアムで出来ること
続いて、イーサリアムでできることを紹介します。主に3つのことが期待されています。
デジタル通貨のイーサリアムは、ビットコイン同様に世界中へいつでも送金することができるのが特徴です。しかしイーサリアムはアプリ内での決済が盛んなため、送金の承認が降りるまでに時間がかかったり、送金手数料がビットコインよりも割高になっている問題があります。
その点、通貨として送金するのはビットコインの方が向いていることもあります。
イーサリアムは取引が盛んで処理が必要なデータ量が多すぎるため、このように遅れやテス料が割高になったりしていますが、この解決策もしっかり計画されています。それらの解決策が実装されればビットコインよりも処理できるデータ量は多くなり、それらの問題は解決されると予想されています。問題が解決されさらにアプリの開発やイーサリアムの取引量が増えれば、価格もさらに上昇していく可能性があります。
その点で、イーサリアムは投資対象としても人気を集めています。2016年末にイーサリアムの価格は「$8.16」でしたが、2021年末の価格は「$3675.80」と450倍に上昇しています。ただイーサリアムはビットコインに比べても価格変動がさらに大きく1年で大きく下落する場面も過去にはみられます。3年、5年単位で見ると大きく上昇しているイメージです。なのでイーサリアムは長期投資で購入することをおすすめします。
イーサリアムの注意点・リスク

次に、イーサリアムの注意点・リスクに関してお話しします。主に3つあります。
パスワード紛失リスク
イーサリアムに限った話ではありませんが、銀行でもクレジットカードでも送金や決済にはパスワード(暗証番号)が必要となります。イーサリアムも送金などの際はパスワードが必要で、このパスワードが盗まれるとイーサリアムがウォレットから盗まれる可能性があります。
クレジットカードの番号、銀行のキャッシュカードも番号が盗まれると悪用されるのと同じです。なので、イーサリアムを保管しているウォレットのパスワードはきちんと管理する必要があります。
法整備が整いきっていない
イーサリアムやビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)に対する、各国の法整備が追いついていないところもあります。また新興国の中には、取引禁止などの方針を挙げている国もあり、そう言った意味で法律が整いきっていないという点は注意点として理解しておきましょう。
欧州や日本などの先進国で取引禁止になる可能性は低いと思いますが、新興国などでイーサリアムの取引禁止などのニュースが出ると一時的に価格が下落する可能性はあるので注意しておきましょう。
短期的に激しい価格変動がある
イーサリアムの過去の価格や、今後の予想については後ほど詳しく説明しますが、イーサリアムはビットコインに比べても規模が小さく、株式市場などに比べるとかなり時価総額が小さいため、まだ価格変動が比較的大きい傾向にあります。
何か原因があり一度大きく下落してしまうと、それに釣られて更に下げてしまうこともあります。このように短期的には価格が大きく下げる場面も訪れる可能性があることは理解しておきましょう。
イーサリアムのメリット・デメリット
イーサリアムのメリット・デメリットをまとめます。メリットは「イーサリアムでできること」、デメリットは「イーサリアムの注意点・リスク」であげた内容になります。
イーサリアムのメリットは、やはりイーサリアムプラットフォーム上でアプリ開発が可能なため、アプリ内で使用が必要な通貨としてのイーサリアムの需要拡大がかなり見込める点かと思います。
ビットコインではアプリ開発は不可能なので、ここに違いがあります。ビットコインは発行枚数に上限があるための「希少性」「デジタルゴールド」としての役割で今後が期待される一方で、イーサリアムは機能性・拡張性に大きなメリットがあるため、プラットフォームとしても、その中の通貨としても今後に期待されています。
イーサリアムの過去の価格チャートを分析

続いて、イーサリアムのこれまでの価格チャートを実際に見てみましょう。
まず下は、2020年1月から2022年3月までの価格チャートになります。イーサリアムの価格は約2年間と少しで約20倍に成長していることがわかります。

2021年5月ごろに一度大きく下落していますが、その後持ち返し約20倍に成長しています。
続いてもう少し長期の価格変化を見てみると、2016年1月から2022年3月の約6年間で、価格は280倍以上に成長しています。

イーサリアムの過去の価格を表にまとめると、以下のようになります。
2017年に一度ピークを付け、2018年と2019年は調整局面となっていましたが、その後また成長を見せ、現在では2017年のピークを大きく上回る価格となっていることがわかります。
年 | イーサリアム価格 |
2015年末 | ー |
2016年末 | $8.16 |
2017年末 | $741.27 |
2018年末 | $130.53 |
2019年末 | $128.54 |
2020年末 | $737.67 |
2021年末 | $3675.80 |
イーサリアムの2017年〜2021年の過去5年間の平均価格成長率は「3.4倍」となっています。ちなみにビットコインは約2倍程度です。
仮に今後2022年、2023年、2024年の3年間の平均成長率が3.4倍をキープすると、3年間でイーサリアムの価格は約39倍以上に上昇することになります。
ビットコインに比べ価格変動も大きいですが、過去の実績を見る限りは長期で保有し成長した場合のリターンも大きいのがイーサリアムと言えます。
イーサリアムやビットコインの今後の予想

イーサリアムやビットコインの価格は今後どのように推移するのでしょうか?
ビットコインの今後については、以下の記事にまとめていますが、結論だけ解説すると、
>>「仮想通貨/ビットコインの今後の予想を著名人の予想から分析」
ビットコインなどの仮想通貨の価格は、数ヶ月間といった短期的に見ると、価格変動が株式などに比べると大きいため損をする可能性もあります。
しかし1年~数年といった長期期間で見ると、今後も需要拡大に伴い、成長を続ける可能性が高いと予想する方が多いです。
ビットコインに関して言えば、今後10年で9倍に価格が上昇すると予想している著名人や投資家の意見もあります。
イーサリアムは過去の実績を見るとビットコインよりも高いパフォーマンスを示してきたので、イーサリアムも同等の価格上昇を期待できるかもしれません。
イーサリアムの始め方/買い方

年単位の長期期間で見ると、今後も成長を続ける可能性が高いと予想されているイーサリアムですが、どのようにして購入するのでしょうか?
イーサリアムを買うには、以下の4ステップを踏む必要があります。
まずは口座開設の準備をしましょう。準備するものは「銀行口座・本人確認書類・スマホ」のみです。
ステップ2の口座開設の作業は、顔写真の撮影や本人確認書類の提出があり、スマホのカメラがあると数分で完了するため、非常に便利です。なので、必ずスマホで行うことをおすすめいたします。
スマホで口座開設作業を行うと、早ければ数時間で承認されます。その後銀行振込などで自分の口座に資金を入金すれば、その日のうちにイーサリアムを購入することも可能です。
イーサリアムもビットコイン同様に、取引所にもよりますが、500円前後から購入することが可能です。どのような価格変動をするのか、肌で感じたい方は一度数百円だけイーサリアムを購入してみて、毎日確認してみると実感を得やすいと思います。
イーサリアムの買い方は以下の記事で詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。
>>「仮想通貨(暗号資産)のやり方|初心者の方にわかりやすく解説」
イーサリアムを購入するおすすめの取引所「2選」
口座を開設するにも、どこの口座がおすすめなのか分からないという方も多いかと思います。初心者の方におすすめの口座を紹介します。以下の2社がこれからビットコインを購入する初心者の方に非常におすすめの取引所になります。


この2社がおすすめの理由は、以下の3点です。
CoincheckとbitFlyerは、各種手数料が安く、少額からビットコインを購入することが可能です。また各社はセキュリティにも力を入れていることから、初心者も安心して少額からビットコインを購入することができます。
bitFlyer | Coincheck | |
---|---|---|
入金手数料 | 一部:無料 一部:330円 | 0~1018円 |
取引手数料 | 販売所:無料 取引所:0.01~0.15% | 無料 |
最低購入 金額(円) | 100円〜 | 500円〜 |
つみたて投資 | 可能 (1円/日〜) | 可能 (333円/日〜) |
スマホアプリ の特徴 | 投資初心者でも 簡単に利用可能 | 投資初心者でも 簡単に利用可能 |
セキュリティ について | 三井住友海上と の保険提携。不 正ログインでの 損害を補償する サービスを提供 | 世界中のセキュ リティ企業と連 携。信頼性・安 全性を常にモニ タリング |
特にbitFlyerでは少額からの暗号資産(イーサリアムやビットコイン)購入に特徴があり、100円から購入することが可能です。また自動つみたて購入を設定すれば、毎日1円からイーサリアムの購入を開始することもでき、bitFlyerは少額投資に強みを持っています。
一方でCoincheckは最低購入金額は、bitFlyerに比べ少し高くなりますが、取引手数料も無料となっており、Coincheckは手数料を安く抑えたい方にはおすすめの取引所になります。
まとめ
この記事では、「イーサリアムとは?」について解説してきました。
イーサリアムとは、デジタル通貨であり、国際通貨であり、分散型通貨であり、暗号通貨で、世界中で着実に利用が拡大している仮想通貨(暗号資産)です。
その中でも特徴的なのが、イーサリアムというプラットフォームの上でアプリ開発が可能な点です。ビットコインには無い機能で、イーサリアムは拡張性・機能性が高いプラットフォームとなっています。
その中で開発されたアプリを動かすには、通貨としてのイーサリアムが必要になり、今後アプリなどの開発が盛んになればなるほど、イーサリアムの価格も上昇することが予想されています。ただし、安心して取引するためにも、日頃から情報収集し、特徴を十分理解した上で保有するようにしましょう。※投資は自己責任でお願いいたします
>>「1年以上2つの仮想通貨を買い続ける私がおすすめする取引所2社」